鼓ケ滝の九頭龍


清和源氏の祖としてあがめられている源満仲(みなもとのみつなか)は、自分の居城を築く土地を定めるため摂津の国・一の宮(大阪市)の住吉神社に願をかけ、
「汝の矢で北西の方を射よ。その矢のとどまる所を汝の住まいとすべし」とお告げを受けました。

満仲はさっそく北西の空に向かって白い矢を放ち、家来を引き連れてその行方を追いかけました。
途中で道行く人に「このあたりに白い矢が飛んでこなかったか。」と問いながら今の川西市の萩原の山の近くまで来ると、 「この山の向こうにある滝のあたりへ飛んでいったようです。」と教えられ、その鼓ケ滝へ行ってみると、川の流れの中に九つの頭を持った大きな龍が目に白い矢を受けて死んでいるではありませんか。

満仲はお告げのとおりに、この地に居をかまえました。これが多田源氏の発祥となりました。
また途中で矢の行方を問うたあたりには「矢問」(やとう)という地名が残っています。

満仲の矢で死んだ龍は、「九頭大明神」として川西市東多田の地にまつられ、今でも地元では「クドウさん」と呼ばれ大切にまつられているそうです。