これから作ろうとするホームページのイメージ

 あなたは今からホームページを作ろうとするのですから、何についてつくるのか、どんな目的で作るのかを最低限イメージしていなければなりません。これができてないと次のステップまで進むことができません。もしそれを無視すると、何らかの情報発信を目的としてホームページを作るのではなく、ホームページを作ること自体が目的となってしまいます。
 ただし、現時点ではあまり明確になっていなくて結構です。というのは次以降のステップであなたのイメージしているホームページが成り立たなくなる可能性があり、ここで力を注ぐのは無駄な努力になりかねないからです。

 1.ホームページは作ってみたいが、現時点で全くイメージできていない場合。
 はっきり言ってこの状態にある方は、ホームページを作ることが現時点では非常に困難です。どんなものを作りたいかを考えるには、3.どのようなお題目をホームページにすればよいのかの章を参照にして、「人のためになる情報」、「回り回って自分のためになる情報」、「どうしても人に知らせたい、伝えたい情報」、「他にない、いままで体系化されていない情報」という切り口でもって、自分の知識・能力・問題意識・経験等の中に、これらに該当するものはあるかどうかを考えてみてください。他人が興味を持つ内容でならばなお可です。ちなみに「AZ−1のページ」は「どうしても人に知らせたい、伝えたい情報」に、「ホームページの作り方のページ」は「他にない、いままで体系化されていない情報」に該当します。
 いろいろなホームページを見てみると、これができていないままホームページ作りを進めたと思われるもの、即ち土台がしっかりしていないものが散見されます。もし今できなくても、あなたにホームページを作る能力がないというわけではありません。慣れていないだけです。このような能力は日常生活を通じて自然に身に付いているはずです。例えば過去の知識や経験から現状を分析する・将来を予測することはだれでもやっています。この程度のことをホームページ作りに応用すればいいだけのことなのです。
 また、これができないために「個人の紹介ホームページ」を作る人がいますが、あなたがよほどの有名人もしくはすごい特技でもない限り、これを作ったところで意味はありません。なぜならこれを読んでいるあなたにとって重要なことは、このホームページを書いている私自身のことでなく、このホームページに書かれている内容そのもののはずだからです。これと同じで、あなた個人の紹介のホームページを作っても、興味をもって見てくれる人はそんなにいません。

 2.ある程度イメージできている場合
 この場合は現在問題ありません。上述の「人のためになる情報」・・・のどれに該当するかを考えてみてください。


 3.あなたには今イメージしているホームページを作る資質があるか
 次のステップです。先ほどのステップでいくつかのホームページのアイディアが浮かんだと思います。ここで今一度考えて頂きたいことがあります。それは、あなたが作ろうとしているホームページが、あなた自身の知識・能力・問題意識・経験等に裏打ちされたものであるかどうかなのです。簡単に言うと、あなたのイメージしているホームページに対して他の人から質問がきても、それに適切に対処できるだけの知識・能力・問題意識・経験等があるか、ということです。もちろん、ここで言う知識とか能力とかはあなたがイメージしているホームページの内容に関するもので、ホームページ作りの技法等に関するものではありません。
 簡単な例で考えてみましょう。あなたは法律関係のホームページを作ろうとイメージしたとします。私たちは法治国家に住んでいる以上、法律に関するホームページをイメージすることはできます。特にあなたの場合はそこには何らかの問題意識や経験等があったからこそ、そうイメージしたのだと思います。しかし、あなたは法律の専門家でしょうか。法律のことについて論じられるだけの知識や能力があなたにあるでしょうか。もしないのならホームページを運用していくだけの力はないと判断されるので、作るのをやめた方が無難です。本編で述べてきた「5W1H+比較」が絶対に埋まりません。埋まらなければ内容が軽薄・誤った方向に話が進んでしまう可能性が大です。「お互い意見を出し合う場」としてホームページを提供することもできますが、能力がない以上それを仕切ることができません。できないのならホームページを開設しても無意味です。「知識と能力」、「問題意識と経験」がそれぞれ同義語だとしても、最低限あなたのイメージしているホームページの内容に関する知識と経験がなければホームページはつくれません。それを無視した時点で、あなたのホームページは失敗したと同じになってしまいます。
 さて、あなたのイメージしているホームページは、あなた自身の知識・能力・問題意識・経験等に裏打ちされたものでしょうか。もう一度見つめなおして、いろいろ浮かんだイメージの中から「これならいける!」と思われるものを選別してください。