AZ−1の兄弟車、スズキCARA

 AZ−1には少ないながら兄弟車が存在する。それはスズキのCARA(キャラ)。最も大きな相違点はフロントバンパーに埋め込み式のフォグランプが追加された点であり、その分AZ−1より定価が高くなった。本家のAZ−1にはキャラ用のフォグランプのコネクターが盲腸のようについている。



 しかし、AZ−1とCARAとの相違点はそれ以外にもある。
 まず、CARAには寒冷地特別仕様車が存在しない。またフェンダーミラー仕様車・ABS仕様車もなく、注意書き等のステッカー類も少なくなっている。付属品関連ではプライマリー・キー(普通2つキーがある内の高そうな方だけ)しかない。同じ部品を使っているにも関わらず、価格が異なっているものもある(例えば車載工具)。これはAZ−1とCARAの部品カタログを比べて判明した。
 部品カタログであるが、これはマツダが製作したようである。理由は図のフロントバンパーにフォグランプがない点・図の絵の画風がマツダの他の車の部品カタログに載っているものと同じだからである。

左がAZ−1、右がCARAの部品カタログの絵
CARAの方にはボンネットになぜか変な線が入っている


 さらにAZ−1とCARAの部品カタログでは基本的に同じ絵を使用しているが、一部異なっている部分がある点も面白い。特にエンジン部分はマツダとスズキで違う部分が散見された。
左がAZ−1、右がCARAの部品カタログの絵

 また画風からして手書きのように思えるが、実際はイラストレーター等を使って製作し、後で自社の部品管理体系に合わせて修正したため上述の食い違いが出たのだろうか。なお部品カタログ自体はマツダの方ができがいい。理由は製本がしっかりしており、かつ、図が多いこと(マツダが約130に対して、スズキが108)、絵も大きくて見やすいためである。今となってはどちらの購入も難しいが、できればマツダの方がいいだろう。