内装(前方)

インパネ

 これがインパネの全体像。ご覧の通り黒が基調となっている。表面にシボはついているものの、材質はモロにプラスチック。普通車についているようなビニールレザー張りのように、指で押さえても引っ込まない。このインパネには、すでに製造が中止されているカーボンメーターパネルが装着されているため、ノーマルの物とは少し異なっている。

 運転席側から簡単に説明を加えると、AZ−1は国内専用モデルだから当然右ハンドルとなっている。中央にはハザードスイッチとリアデフォッガーがスイッチ、オプションのオーディオ、エアコンの操作パネルが配置されている。エアコンの吹き出し口は運転席側が1つ、助手席側が2つとなっている。後述するが、AZ−1は助手席のことはあまり考えられていないのに、エアコンだけは助手席に有利な構造となっている。


エアコン操作パネル

 AZ−1の内装の特徴の1つに、「エアコンの操作パネルが縦についてる」という点があげられる。これは室内があまりに狭いため、縦に付けざるを得なかったのだ。エアコンのユニット自体は旧型のフェスティバと同じ物である。操作はマニュアル、風量は3段階ある。エアコン自体の効きは悪くないが、フルガラスキャノピーであること、ダッシュボードが広いこと、フロントガラスが極端に寝ているため光が入りやすいこと等による理由から、いくら冷やしても冷たくなった感じがしない。またヒーターは、寒冷地に住んでいる方から言わせると効きは良くないとのこと。なお、インパネについている吹き出し口からは冷気しか出ない。つまりヒーターによる温風は足下とガラスの曇り止めの部分しか出てこないということだ。これはマツダの国内仕様車に共通していることなので故障ではない。なぜインパネの吹き出し口から出ないかというと、眠気が来ないようにするためだそうだ。

 余談だが、エアコンは標準装備である。これは車があまりに小さいため、後付けが困難であったためであると考えられる。ちなみにエアコンに冷媒として使われるフロンは代替フロンではない。


メーター

 これがAZ−1のメーターである。中央に大きなタコメーターが、左に小さくスピードメーターが、右にはさらに小さいフュエルと水温のメーターがそれぞれついている。昼間は白を基調としたものになっているが、夜間は文字部分がオレンジ色に光る。また右折ウインカーインジゲーターの横には、サイドブレーキ、油圧異常、オルタネータ異常、シートベルト未着、排気系温度の異常上昇、ハイビームONを示すランプがそれぞれついている。一方左折ウインカーインジゲーターの横にはABS(オプション設定)の作動状態を示すランプがついている。
 スピードメーターは最高140kmまで刻まれているが、その速度へはいとも簡単に到達してしまう。なおステアリングを変更すると、メーターが極端に見えにくくなる。理由は標準のステアリングと違い、オフセットされていないためである。
 またフュエルメーターは、真ん中をすぎた辺りかたら急激に下がり始める特性を持つ。まだまだガソリンはあると思って安心して走ると肝を冷やす。