小山の最近関心をもっている研究テーマ


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すんません。ばたばたして研究が進んでいません。
それと、勉強してないわけでもないのですが、ここにまとめる状態でない部分もあります。

 本来だと、従来からある「このテーマを考えてみよう」コーナーや、「小山が書いてきたモノ・してきたこと」コーナーに載せるべきかと思うのですが、自分に鞭打つ(?)意味で、あえてトップページにリンクしてみます。
 今、関心をもっていたり、関わっているテーマで、将来的に「論文」等の形にしたいと思っていることからいくつかここにメモすることにします。

 自分自身がまだ、形に出来ていないものを他人に公開するのは無責任ともいえますし、思いだけが先行しているのでなかなかコーナーを充実させることも難しいと思いますがお許しください。
 自分がこんな分野のことに関心をもって研究をし始めているということを他の方にご紹介し、自分自身の研究にねじを巻こうと思います。

 当面、タイトルだけになると思いますが、考えていることや資料もおいおい紹介していければと思います。




ナンバリングは書いた順番です。
順不同になっていますがお許しを。



5.福祉系学生の卒業時進路関連

  福祉学科等の学生が卒業するときに福祉関係に就職するのか企業に就職するのか。もちろん企業であろうが自ら望む分野に進むことこそ望ましいことであり、もし福祉進路が不本意ながら選ばれたものならそれが望ましいことであるはずはありません。とはいえせっかく福祉学科に入ってくれた学生さんに可能ならば福祉関連に進んでほしいと感じることも事実です。
  そしてその分かれ目は養成側や本人側にのみあるのではなく、受け入れ側の要因も大きいと考えられます。
  現在はこの問題を養成校と職能団体が真剣に考えていますが、実は受け入れ側である施設等の経営サイドと、環境整備に関わる行政の積極的コミットがなければ事態を大きく変えていくことは困難と考えられます。
  社会福祉研究に書いた原稿にも少し紹介し、「このテーマについて考えよう」コーナーでもリンクした「きょうと福祉人材育成認証制度」などがこの問題に向けての一つの試みのつもりでいます。20130908

6.福祉系学生の卒業後教育関連

  福祉士養成では実習時間や実習内容が話題になることがしばしばあります。よい専門職養成制度にするためには実習システムを均質化し、時間を増やすことが必要といった議論が見られます。
  もちろん一理あるのですが僕は必ずしもそうは思いません。
  医師や弁護士を見ればわかるように専門職は在学期間中に一人前になるはずはないのです。「あと〇〇時間実習時間を演習時間を増やせばよいワーカーが育つ」とは必ずしも思いません。
  卒業後に福祉現場に入った新人をしっかりと現場と学校が連携して一定期間にわたって責任をもって育てていくという「卒後教育」のシステムの確立こそ必要なのではないでしょうか。
  これもわずかですが、鉄道弘済会の原稿でコメントをし、また2012、2013の全国社会福祉教育セミナーの分科会でも触れたりし始めています。20130908



1.規範理論

 僕は昔から援助者が実践するに当たっての「自己決定原則」の意味や、「善行原則」等他の援助原則とのジレンマ関係等に関心を持っています。ソーシャルワーク論、援助論という範疇のテーマです。
 そして、この問題をきちんと考えていこうと思うと、援助関係論にとどまる問題ではなく、「社会」において「個人の自由」をどの程度優先するのか、「共同体における支えあい」をどの程度重視するのかといった、「社会規範」とも言われる理論のレベルにまで考えが繋がっていくことに気がつきました。「社会とはどうあるべきなのか」、「そもそも人間関係は」といった大きな問題についての意識が、具体的な援助行動における規範にも影響を与えるのだということに遅まきながら最近気づきました。
 そこで、最近は「リベラリズム」「リバタリアニズム」「コミュニタリアニズム」等などといった規範論に関心をもち、援助論に繋げていけないかと思っています。060730

「実証研究と規範理論研究−ソーシャルワーク研究のありかたとして−」(仮題)
という原稿を『評論社会科学』に投稿しました。
上にあげたように本来リベラリズムやコミュニタリアニズム等の社会的規範理論を援助論との関連で論じていきたいと思ったのですが、実際には、その前段としてエビデンスベーストプラクティス等の実証的研究と、規範理論研究について比較しその意味を整理するといった作業が前段階に入ることになりました。今回の原稿はそのレベルです。061010

やっと正式に刊行されました。先月末。
校正段階のファイルですが書いてきたものコーナーにリンクしておきます。
正式版は現物をご覧下さい。061203

参考ホームページ081116

リベラリズム関係文献
共同体主義関係文献
これらの親ディレクトリの公開データベース も見てください。いろいろ参考になります。
滋賀大教育学部の安彦一恵先生のサイト にあります。感謝です。




2.専門職倫理綱領

 ここ数年は、ソーシャルワーク分野での「倫理綱領」関連に大きな変化が生じました。
 IFSWに加盟している国内四団体が合同の綱領を制定しました。このこと自体はとても素晴らしいことで全面的に評価します。ただ、各団体にあった大切な言葉のいくつかが「軟らかく」改定されたりしている現実もあります。また、介護系、保育系等の福祉系団体との比較や相互交流等も検討できるといいなと思っています。060730



3.専門職のジレンマに関する国際比較

 井岡先生がリーダーの地域福祉の国際比較に関する研究に加えていただいています。
 ソーシャルワーカーは世界的な専門職ですからある程度ヨーロッパでもアジアでもアフリカでも共通の基礎的訓練を受けていると考えられます。しかし、人は専門家である以前にその人の育った「場」の文化環境の影響を受けて育っていますから、その間にジレンマが発生するのではないかと思うのです。
 その部分をインタビューで明らかに出来ないかというものです。昨年韓国で調査をさせていただき、今年は日本でしたいと思っています。岡本先生、空閑先生とチームで動いています。060730
 今年の夏に宇治の福祉公社のワーカーの方に対してインタビューさせていただきました。完成とかは当分難しいですが、できれは、第一弾のまとめをしたいなと思い始めました。061203
 評論社会科学に投稿しました。多分、三月刊行になると思いますタイトルは、「ソーシャルワーカーの援助行動と意識に関する研究.」の予定です。070208
 上の論文が完成しました。実は今回の論文には(内容の問題とは別に)ひとつの思いがこめられています。それは、研究プロセスに関わる資料をできるだけ公開し、後輩たちに参考にしてもらいたいというものです。
 そこで。研究計画書から、調査説明書、同意書などを公開しました。査読つき投稿雑誌の場合には文字数制限があって研究のプロセスがなかなか公開されず、後輩たちが参考にしにくい面があると思っていました。字数制限なしの学内紀要ならではの長所を生かしてできるだけいろいろな関係資料をくっつけました。内容のできや付属の関連資料の良し悪しは全く別として、このようなプロセスで研究を進めたという参考にはしていただけるのではないでしょうか。(今回の論文は小山の責任で書きましたが、計画から調査のプロセスは完全に空閑先生との共同です。)070328



4.社会福祉専門職の「職務」調査

 岡本先生がリーダーの共同研究に加えていただいています。
 僕は、福祉専門職を広く採りたいと思っています。介護福祉士と社会福祉士と精神保健福祉士といった「違い」に焦点を当てるのでなく、福祉関連の全ての場で働く人々の共通性について明らかにしたいという関心をもっています。
 医療ソーシャルワーカーと社会福祉協議会のワーカー、児童分野のワーカーと高齢分野のワーカー等は一見すると違う仕事のようですが、やはり福祉に関わる仕事としての共通性があるのではないかと思うのです。(もちろん違いも明らかになると思います。)
 全国の広義のワーカーに対して「今日一日、どんな仕事をしたか」について十五分ずつずっと選択してぬりつぶしてもらうという手間のかかる作業をしてもらいました。数千人の他に既に答えていただいています。
 これも、岡本、空閑両先生と小山を中心に他の先生にも手伝っていただいて研究をしています。060730
 調査結果が数千通返ってきて、既にデータの入力は終わり、部分的な研究成果は同志社の教員である倉持先生や野村先生をはじめとする仲間たちによって始まっています。
 ぼくも、全体的なまとめの役割の一端を果たすべく、量的研究にも手を出すことにします。SPSSの使い方を学びながら何か「発見」を公開していけたらなあと思っています。061203
 いよいよ、どうしても今年度中に五年間に及ぶ研究のまとめをしなければならない段階にきました。近々、研究の前半部分(調査表作成から実施のプロセス)と後半の最初の部分(調査結果の分析の単純集計からフェースシートと業務のクロス集計レベル)までをまとめなければなりません。段ボール箱一箱くらいある過去のデータを今日一日かけて時系列に並べなおしていました。070516




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