海外図書紹介 『映画音楽 -その芸術と作品-』

書籍名:Film Score: The Art & Craft of Movie Music
著者名:Tony Thomas
ISBN :1-880756-01-3
出版社:Riverwood Press
価 格:U$19.95
出版年:1991


<内容>
 戦前から現代にかけての代表的な映画音楽家25人の経歴や作品、コメントなどを紹介している。珍しいエピソードや作曲家本人のコメントがとても興味深い。日本であまり知られていない作曲家も多数いる。コメントの出典が明らかでないのが残念なところ。とりあげている作曲家は、ミクロス・ローザ、フランツ・ワックスマン、マックス・スタイナー、デミトリィ・ティヨムキン、ジョルジュ・ドリュリュー、バーナード・ハーマン、アレックス・ノース、ヘンリー・マンシーニ、ジェリー・フィールディング、ジェリー・ゴールドスミス、レナード・ローゼンマンなどなど。
<引用>
「サイコ」や「北北西に進路を取れ」などのヒッチコック映画の音楽で有名なバーナード・ハーマンは本の中のインタビューでこう語っている。「だいぶ前にキューブリックが私に『ロリータ』の音楽を書いてくれないかと頼んだことがある。私が引き受けると彼は言った。『ひとつ言い忘れていたけど、音楽には私の義兄が作ったメロディを使ってほしいんだ。』で、私はお断りしたよ」178ページ

数多くの映画音楽をてがけた大ベテランのジェリーゴールド・スミスはこう語っている。「創造的な活動をする人間にとって、規律はとても大切なものだと私は思う。(中略)漠然とインスピレーションについて口にするような人間も多いが、映画音楽をやるものにはそのようなあいまいなぜいたくは許されない。インスピレーションを待つというのは、来もしない船を待つようなものである。(中略)ストラヴィンスキーは毎朝8時には起きて書斎で作曲したり、ものを書いたりしていた。昼食と食後の休憩をとるとまた午後中作業に没頭する。少ししか出来なかったか、かなり進んだかは関係ないのだ」290ページ

<入手先>
 94年3月にトロントの THEATRE BOOKS にて28C$で購入。
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96年9月1日作成