【4月6日(月)〜8日(水)】

 The Beast Houseのチェック終了。一カ月で終わらせるはずだったのに、けっきょく2カ月以上かかっちゃったな。ま、長野五輪とスキーで2月が存在しなかったからしょうがない。しかしタイトルはどうするんでしょう。『惨劇の〈野獣館〉』か(笑)。たしかに前作より死ぬ人間の数ははるかに多いけど……ううむ。

 予定が押してるので、ルーディ・ラッカー『時空ドーナツ』の翻訳に本格的に着手。これは短いから一カ月で終わらせてやる。と思うがどうか。
 春休みが終わったせいか、MAG TIMEがすいててうれしいかも。謎の店員一号氏はじつは格闘技のえらいひとらしい。昔はボクシングやってて今は惠舟会所属とか。プログラマ兼シュートボクサーっていい感じ。ハッカー兼格闘家って設定はヤングアダルトでもあんまりなかった気がするな。

 と、すっかり忘れてましたが、この日記も6日でまる3年を迎え、4年めに突入。継続は力なりってほとんど惰性ですが、これからもよろしく。


【4月9日(木)】

 6時、馬場の松竹壱番亭で柳下毅一郎と落ち合い、ストロングホールドの箱を引き渡し、ついでにテンペストのスターターを混ぜたシールド戦。珍しく緑主力の黒白入り3色デッキになってしまう。緑の大型クリーチャーはやっぱり強い。柳下とはきわい勝負のあげく、2勝1敗で辛勝。つづいて柳下が三村美衣に1勝したところで時間切れとなり、近所の台湾料理屋、夜来香へ。さいとうよしこのPメール本の打ち上げなのである。
 カバーイラスト:水玉螢之丞、カバーデザイン:吉永和哉(Wonderworkz。)、本文デザイン:アトリエ・サード、校正:岩井博子(SFマガジン編集長夫人)、データ協力:三村美衣というSF人脈でかためた布陣だったおかげで、ほとんどただのSF宴会。本文イラスト担当の渡辺電機さんが初対面だったくらいかな。いやしかし、電機さんの芸風は強烈すぎ。あの絵柄からは想像つかないかも。
 会場が馬場だったこともあって、アトリエサード組が大挙参加、さらにスザク・ゲームズ組(といっても、朱鷺田祐介ほか1名だけど)も加わりわけがわからない。三村夫とか、岩井夫とか、関係ない亭主組も混じってるし。ってオレもそうか。
 けっきょく総勢20人ぐらいになった謎の宴会の勘定はすべてさいとうが持ったらしい。さすがに金遣いが荒い女は違うね。ってそういうことじゃないか。

 宴会の最中にアニメージュから電話。そういえば明日は吉川英治賞だし、京極さん来るかも。そしたらその場でF.F.N.の録りを……と思って電話かけて、今日の明日で第2回選考会をアレンジする泥縄ぶり。

 11時過ぎに解散になり、まっすぐ帰宅。山岸真に借りたエアチェックなビデオをひたすら見る。なぜか録画に失敗していた「こどちゃ」最終回とか、「カウボーイ・ビバップ」「七瀬ふたたび」「Alka」ほか、4月新番の第一回いろいろとか。
 ビバップはオープニングがもろにルパン。中身も旧ルパンなテイストで、多少「探偵物語」入ってる感じ。キャラたってないけど、これはこれでいいんでしょう。しかしいきなり2話(正確にはSession 2で第1話)からはじまるとは。Session 1はテレ東からダメが出たとかそういう話らしい。しかし1話って去年の7月だかにすでにビデオが回ってて、めちゃめちゃ評判がよかったやつだよね。どこかから調達しよう。
 しかしいきなりインストゥルメンタルのサウンドが出るとわ。時代は菅野よう子なのか。ああ買ってしまいそう。


【4月10日(金)】

 徳間書店のK田さんから、「4時の約束に遅れます」という電話ではっと目覚めたのが3時45分。4時に帝国ホテルのティーラウンジって自分で言い出しといてすでに遅刻確定状態。5分で家を飛び出し、日比谷を疾走して20分遅れで帝国ホテル到着。これじゃ遅刻ホテルだよ、ってベタなネタですみません。油断大敵だね。
 着いてみると京極さんはK田さんが持ってきた応募封書を読みはじめたところ。しかし今月もあまり使えるネタがない感じ。とりあえず1時間ですべての手紙にコメントし、パーティ会場に上がる。
 吉川英治文学賞は皆川博子『死の泉』、文学新人賞は花村萬月。『死の泉』は早川書房のT内が担当で、ほんとなら3月末退社のはずが、この受賞があったため、世にもめずらしい「退社日変更の回覧」がまわったらしい(笑)。それで最後の仕事が『五輪の薔薇』なんだから立派なもんです。

 パーティで聞いた話では、小野不由美主上の新潮社の書き下ろし長編は、いよいよ脱稿間近らしい。なんと合計3000枚の超大作だそうです。前半はすでに入稿されてるんだけど、原稿を読んだ新潮社社内では大騒ぎで、すでに「百年に一度の傑作」の声もあるらしい。まあ小野不由美の三年がかりの長編だもんなあ。版元の希望では9月中に出したいらしいけど、その長さで9月末に出すと非難囂々な気がする(笑)←っていうのは、年末ベストテンのからみね。
 この分だと、十二国の新刊は、年内に出るかどうかぎりぎりの線だな。

 一次会後は、近くの寿司屋を借り切って行われた皆川博子さんの二次会へ。このために上京した綾辻さんのほか、竹本さん、京極さん、小森さんなど。北方・大沢・宮部・京極組は二次会はしごで忙しそう。

 二次会終了時点で社員編集者がいなくなり、総勢十人ばかりでぞろぞろ帝国ホテルにひきかえし、17階のレインボーラウンジへ。竹本・綾辻・小森のほか、福井健太、千街晶之、幻想文学編集長の東さん、5日後に早川書房をやめるT内くんとかそういう顔ぶれ。
 東さんが「うちでバイトしてるコを呼びました」というのでだれかと思ったら、劇団てぃんかーべるの女優のひと。こないだの公演で斡由役だったひとですね。創元推理クラブ会員のミステリファンでもあるわけで、幻想文学企画室っていうのはバイト先としてうってつけかも。
 よその二次会に顔を出してた京極さんがもどってきて、これからカラオケだと聞きつけたさいとうようしこが登場したところで、ボックスを求めて銀座を放浪。けっきょくビッグエコーに突入する。

 今夜の主目的は、まだ聞いたことがない人に東さんの歌を聞かせることでしたね、主に。京極夏彦&東雅夫の「東京ナイトクラブ」デュエットは絶品でした。当然、東さんが女性パート(美川憲一声で)。ナツヒコが歌った(歌わされた)ナンバーは、ほかに「積木の部屋」「ギザギザハートの子守り唄」「嵐を呼ぶ男」「悪魔くん」(新)など。なんかがんがんレパートリーが増えてるような。「嵐を呼ぶ男」のセリフパートはバカ受けでした。さすが声優。以上、KG向けレポートでした。

 途中、あちこちまわってたC嬢も合流して、解散は午前5時。


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