【2月17日(火)】

 9時に起きて純ジャンプの団体。斎藤が四人いれば楽勝だったのでわ(笑)。しかし原田というのはつくづく日本人向きのタレントだね。船木は失敗してもスケールが小さいからなあ。岡部の二本め、137メートルのバッケンレコードはもっと評価されてしかるべきだと思うが、人柄と成績を区別しないのが日本人だからしょうがないか。オレは当然、岡部のほうが好きだな。ま、ここまで試合をおもしろくしてくれた原田の功績を認めるにはやぶさかじゃないけどさ。

 3時50分のJASに乗って高知へ。さいとうがJASのマイレージクラブに入ったら、ノースウェストとの提携記念とかで、25%割引券2枚+20%割引券2枚が送られてきたので、早割のかわりにそっちを使ってチケット購入。ノースウェストもサンフランシスコ行きでよく使うから、けっこういいかも。
 高知空港に到着して家に電話したが、だれも出ないので空港ビルの寿司柳で軽食。ウツボのタタキとかあって、わりとうまい。握りも、東京のおなじ値段の寿司にくらべるとはるかにうまいね。
 6時ごろタクシーに乗って鴨部の実家へ。地域振興整備公団からチケットもらってるので道が混んでも平気さ。徹夜のさいとうは爆睡している。
 実家で食事しながらショートトラックの予選を見よう……と思ったら、地上波では中継がない。えんえん昼間のジャンプの映像をリピートしている。だからもういいってばよ。
 実家では衛星放送が見られないので、軽い食事のあと、急遽、西澤保彦さんちに電話して遊びにいくことにする……が、時すでに遅く、寺尾は予選落ち。ショートトラックは組み合わせの運があるからなあ。女子リレーは決勝に残ってたけど、転倒で4位。まあ転倒しなくてもダメくさかったな。短距離はともかく、長距離は断然、ロングトラックよりショートトラックのほうが面白いと思うんですけど、いまいちマイナーなのはなぜだろう。
 西澤さんとミステリ界のゴシップを交換。法月綸太郎の新婦は実家が西澤さんとおなじ町内らしい。高知の女性だとは聞いてたけど、升形の人だったとわ。法月さんも正月は高知に来てた模様。来年の正月は高知でミステリカラオケができるかも(笑)


【2月18日(水)】

 8時起床。ぶらいとがまだ開店してないので、岡田に行ってモーニングセットを食べつつ、今日のシンポジウムでしゃべるネタを考える。プロジェクタでWWW画面も出せるってことなので、関連リンクをまとめて、ブックマークをリトル東京に転送。まあ、ひとりでしゃべる持ち時間は20分だから、軽いネタでじゅうぶんでしょう。
 というわけで、南国オフィスパーク竣工記念シンポジウム―21世紀インターネット社会の展望―である。11時に会場のRKCホールへタクシーで乗りつけ、機材のセッティング。といってもokbs部長の私物のBibloにインストールされたネスケで、表示予定のページを巡回し、キャッシュに貯めるだけだけどね。マシンは快調に作動している。ワイヤレスのポインタも、慣れればまあまあ使いやすい。タッチパッドより軽快かも。
 ひととおりキャッシュしたところで、控え室に集まってお弁当。県の役人の若い人がやってきて、高知情報スーパーハイウェイ計画その他について強烈にプレゼン。オレとかあみこ嬢とか赤尾さんとか、ほとんど関心を示さず感心もしないのでちょっとかわいそうだったかも。まあでも、公費でインフラを整備するのは重要でしょう。使い方まで指導しちゃうのは思想的にまちがってるけど。
 食事が終わったところで、橋本大二郎知事登場。「知事」と書かれた名刺をもらったのははじめてだな。お兄ちゃんよりはやっぱり全然かっこいいっす。シンポジウムの冒頭でのスピーチも危なげがない。ふつう、このへんのえらいひとが「こんてんつ」とか「ぷろばいだ」とか言うと、いかにも板につかない感じがするもんだけど、大二郎知事の場合はしっかり自分で使いこなしてる雰囲気で、原稿ナシの立て板に水状態。ま、もとはこれが本職だったんだから、あたりまえといえばあたりまえだけどさ。橋本県政は当分安泰でしょう。
 日記者高知オフ――じゃなくてシンポジウムのほうは、マーフィの法則どおり、いきなりマシンが落ちて波乱の幕開け。オレの持ちテーマは一応、出版関連なので、初心者対応を心がけつつ、弱い土佐弁で適当にしゃべる。が、やはり20分は短すぎでしたね。後半はわりと盛り上がったので、最初から討論にしたほうがよかった気もちょっとした。個人的には前川さんのアメリカ・インターネットショッピング事情報告が具体的で面白かったす。
 高知新聞にがんがん広告が載ってたおかげで、会場には昔の同級生とか母親の友だちとかが覗きにきてて、けっこう恥ずかしい感じ。会場のホールは高知新聞の所有で、むかしはこのとなりにあった社宅に住んで、追手前小学校に通ってたんだよな。ちなみにこの追手前小学校は、広末涼子の母校。でも、帯屋町の島内書店に顔出して奥さんとしゃべってたら、なんか高知ではヒロスエは人気がないらしい(笑)。
 シンポジウム後は、市役所前の土佐料理系居酒屋で会費制の宴会。高校の後輩の二神夫妻(奥さんの理恵さんのほうは高知SF研究会の元メンバー。旦那は特撮フォーラムのえらいひと)とか、大学一年のとき入ってた育英会の寮(土佐塾)の先輩とか、地元な知り合いもちらほら。
 二次会は、あみこ嬢の強力なリーダーシップでボウリング。十年ぶりぐらいにボウルジャンボに行き、あみこ女王と対決する。相手にならないって感じかな(笑) 8人で投げて大森はトータル2位。アベレージはひみつ。西原理恵子の一年後輩にあたるという高知在住のO嬢と地元ネタで盛り上がる。しかし市営プールの前の鏡川で泳いじゃまずいでしょう。
 三次会は、またしてもあみこ嬢の強力なリーダーシップでカラオケ。前川さんのさだまさしは絶品でしたね。ボウリングもうまいし、人は見かけによらないものである。


【2月19日(木)】

 9時に起きてぶらいと。明日で店を閉めるらしい。高知にいるときの仕事場がなくなってしまう(;_;)
 オリンピック見ながら仕事してるところへ携帯が鳴り、タクシーではりまや橋まで出てあみこ嬢と合流。近場の名所を案内する。まあ商店街まわって高知城に登って木曜市冷やかして鏡川を散策しただけですが。たまに地元を観光するのも悪くないっす。最後はオーストリア直輸入の市電にも乗れてめでたしめでたしな感じ。

 喫茶店で見た新井将敬自殺の臨時ニュースに驚きつつ、タクシーで高知空港。6時のJASで羽田にもどり、電車乗り継いで西葛西。ゲームウォーカーの山上くんと駅で落ち合い、プレビュー原稿用のPS版「パラサイト・イヴ」サンプルROMを受け取り、メトロセンターの蕎麦屋で遅めの夕食。帰宅後、とりあえず青ステ(デバッギング・ステーション)で動作確認だけして寝る。


【2月20日(金)】

 インターネット・アスキー98映画欄の原稿締切が今日なので、あわてて試写を見にいく。黒沢清の「蜘蛛の瞳」。前作「蛇の道」の続編で、「蛇の道」見てないんだけどしょうがない。ふつうなら来週にのばして、もっと適当なタイトルを物色するところだが、なにしろ月曜からスキーで白馬に行っちゃうのでもう今日しかないのである。
 というわけで一時間半の映画を見て、そのへんの喫茶店で原稿を書き、PHSでメールを送って家に帰り、「パラサイト・イヴ」。まだ完成版じゃないし、1枚だけなので3時間ぐらいでしょう――と言われたが、ハードと相性が悪いのかフリーズしまくりで全然進まない。ゲーム的にはバイオハザードにコマンド入力RPGの要素を加えた感じ。ムービーは悪くないけど、これがハリウッドの底力かと感動するほどでもない。アクション苦手な人でもキャラのレベルを上げれば中ボスを倒せるようになるのは親切かも。いい意味でも悪い意味でも、最近のスクウェアらしいゲームでしょう。


【2月21日(土)】

 月曜の朝までに仕上げなきゃならない原稿が8本あるというのに、朝8時に起きて渋谷のDCIトーナメントセンター。M:TGの新しいエキスパンション、ストロングホールドのプレビュー・トーナメント。テンペストのスターター一個とストロングホールドのブースター2個のシールド。カードの引きはかなりよくて、黒白2色で組めれば優勝も夢じゃないくらいのデッキだったんだけど、いかんせん土地が合わない。沼も平地も4枚ずつだもんなあ。しょうがないので山を3枚混ぜて3色デッキにするが、やはりランド事故率が高すぎ。フライング&シャドウなデッキでかなり強力だったのになあ。ま、プレイミスとかもあったんでしょうがないですが、2勝2敗になったところでリタイアし、すごすごと帰宅。
 パライヴのつづきをやりながらショートトラック500メートルを見る。寺尾が予選落ちして、今日もだめかと思ったけど、いや、まさか決勝にふたりも残るとは。W杯上位組がぼろぼろ落ちちゃった大番狂わせのあげく、西谷くんががんばってくれたので、仕事をさぼってた甲斐がありました。しかしあと一日しかないぞ>おれ。


【2月22日(日)】

 今日、ある個人ページ(A)をたまたま読んでいたら、なんでもその人が読んだページ(B)に開いた口が塞がらないことが書いてあったとかで、そのページ(B)の筆者をバカ呼ばわりしていた。(A)の御仁はどうやら文筆業者の端くれであるらしいのだが、たまげたことに、品性の下劣な人間には原稿を書いて金をもらう資格がないと結論している。
 あらためて考えてみるまでもなく、世の中には品性が下劣である(かのように見せる)ことで成立している原稿は山のようにある。鬼畜系ブームをひきあいに出すまでもなく、投稿写真雑誌のキャプションだの、ポルノ小説の一部だの、レディスコミックの一部だのは、文章にあらわれる品性が下劣であればあるほど商業的価値が高まるわけだし、小説のおもしろさは作者の品性とはまったく関係がない。文章に品位を要求するならともかく、文章の書き手に品性を要求する考えかたはオレには理解できない。

 ……みたいな書き方でよそのページを攻撃するのは趣味じゃないのではっきり書きますが、オレがここでいちゃもんをつけている対象は、冬樹蛉の「間歇日記 世界Aの始末書」における、2月22日の記述。対象を明記しない批判が許される文脈もなくはないと思うけど、「バカが知識だけ持つとろくなことはないという見本である」とまで書くなら、批判対象は明らかにするのがスジだと思うね。掲示板とかでも、固有名詞を出さずに特定ページを揶揄・批判する発言がときおりあって、まあこれは検索エンジンよけなんだろうけど、批判相手の目に止まりたくないのだとしたら、その種の発言はクローズドな場所にとどめるべきでしょう。
 ある文章の解釈は人それぞれだから、ある発言について批判する場合には、読者が元発言を当たって自分で判断できるように、元発言へのリンクを張るか、最低でもポインタを示しておくべきだと思う。
 すくなくとも、冬樹蛉がここで攻撃している文章についていえば、オレ個人は百八十度違う解釈をしている。「メール爆弾による報復攻撃までほのめかし脅迫していた」という冬樹解釈が成立する余地もたしかにゼロではないだろうが、だれが読んでも「脅迫」に見えるという記述ではない以上、元発言を参照できない状態でこのように一方的に要約するのは明らかにアンフェアではないか。
 ……と思うんだけど、どうですかね。本来なら元発言にリンクを張りたいとこだけど、それはそれで一方的すぎる気もするのでやめときます。
 しかし日記だけならともかく、よその掲示板でまで、個人名を伏せたまま誹謗中傷を再生産するのはほんとにどうかと思うな。自分の名前を伏せた中傷を批判するなら、相手の名前を伏せた中傷も控えるべきでしょう。

 Psychic Warriorの訳者あとがきと、写真キャプションの翻訳、ゲームウォーカーのパライヴ増刊の原稿、アニメージュの書評、アスキーの『ホーリー・ファイアー』書評、SPA!のベストアニメ・コメント原稿をかたづけ、再校の赤入れを完了したところでタイムリミット。アスキーのコラムと小説すばるは白馬で書くしか。


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