全国的にクリスマス・イヴ。
　なのにわたしは角川に行くの。ってことで、ホラー大賞二次選考会なのである。長編賞はオレのイチ押しで全員Ａだろう……と思ったら意外と票が割れてやがんの。いや、もちろん最終候補には残ったからいいんだけどさ。
　短編では、オレの箱から二本だけ残したやつが両方とも最終に残ったし、長編でもう一本残したやつも次点評価だったので（運がよければ最終に残る）、ほぼ満点の出来でしょう。
　選考会自体は一時間で終了、７時半から、去年とおなじ飯田橋ラムラの摩天楼飯店で打ち上げ宴会というか忘年会というか。しかし三浦嬢が横溝賞にまわり、かわってホラー大賞担当になった編集者が男ばっかりなので、クリスマスイヴなのに女性ゼロの十二人で中華料理のテーブル囲むってのもちょっとさびしい。いや、「帰りたくない」のひととかはいいんでしょうが。
　食事のあとは当然麻雀。茶木、池上、宍戸と卓を囲んで角川ルールの東風戦４局。ワレメでポンに赤が入ってチップとびかうインフレルール。しかし２着３回、３着１回のチップ差し引きゼロとかそういう麻雀をしてしまったので、ほぼ無風状態でした。
　喜国夫妻とアニメタル・ライブに出かけていたさいとうよしこと西葛西駅で合流、毎日新聞から出る97年マンガベスト本（村上知彦さん監修の『このミス』マンガ版みたいなやつ）のために、レンタル屋で今年の新刊をどさどさ借り、コンビニをはしごして各種ケーキを調達。
　家に帰って、さいとうが買ってあったクリスマスツリーを飾りつけて、録画してあったウテナの最終回を見ながら、ささやかにキリスト降誕祭を祝う。いや、あまりにも美しい結末でしたね。しかしもう来週からウテナが見られないのか。くー。ウテナって結局、「オメラスから歩み去る人々」だったんじゃないかと思ったんですが、違いますか。違いますね。最終的にはエヴァよりさらに謎が多かったような。
　そうか、ウテナとアンシーの関係で言えば、むしろコニー・ウィリスの「わが愛しき娘たちよ」に近いかも。ヒマになったら最初からビデオを見直すかな。

　徳間ノベルスから１月に出る本（北野安騎夫『グランド・ゼロ』）のゲラを読んで推薦文を書く仕事。西村寿行風バイオＳＦアクションなんだけど、ニューエイジ入ってるのがちょっと。集合無意識を破壊するウィルスって設定は面白いし、作品的には悪くないんだけどなあ。けっきょくあたりさわりのないことを書いてお茶を濁す。しかしオレが推薦したからって売れるとは思えんのだが。

　雑誌の仕事がだいたいかたづいてきたので、遅れに遅れている翔泳社の怪しい翻訳仕事を再開。いまから一日二十ページでやると、年明けまでに終わる計算。しかし年明け締め切りの書評用の本はなんにも読んでないし、まだ宴会も残ってるぞ。今年の正月は帰省せずに仕事ですかね。とほほ。まあ、高知には二月に帰る用事があるから、正月は帰らなくてもいいんだけど。
　MAG TIMEで仕事しつつ、ベスト本用に今年のマンガをどんどん読む。『地雷震』とか『ディスコミュニケーション』とか『EDEN』とか……ってぜんぶアフタヌーンやんけ。
　清水玲子の『輝夜姫』って、スペアーズ・ネタだったのね。しかも『スペアーズ』より面白い。『月の子』より好きかも。吉田秋生の『夜叉』って、ちょっとこれに話が似てませんか。
　とかいいながら、関係ない『天』とかまでつい読んじゃってだめな感じ。

　ミストラルで仕事。本を買うついでに表参道に出て、日経クリックの忘年会にちらっと参加。小林そーみん氏とか、熱血ニューウェーブ少年出身の編集長氏とか、M:TG記事担当だったＦ嬢とかとひさしぶりに会って雑談。さすがにビンゴは当たらず（『メモリーズ』のＬＤボックスがちょっとほしかった）なんかほとんど食事に寄っただけ、みたいな（笑）。

　西葛西にもどり、MAG TIMEで翻訳＆マンガ読み。

　５時から銀座・博品館劇場でウテナのミュージカル。小黒さま＠スタジオ雄のご高配により、招待観劇。そういえば、昔はセーラームーン・ミュージカルのゲネプロ見せてもらったこともありました。お世話になってるばかりで申し訳ない。みんなでウテナを見よう！
　ミュージカルのほうは歌いまくりな展開。キャストはけっこうどんぴしゃりですね。とくにアンシーがよかったす。セリフ回し的には、若葉役のひとがほぼ完璧にアニメの若葉を再現してました。決闘シーンはちょっとつらかったけど、生徒会編ダイジェストな構成で、わかりやすく見せてた感じ。しかしウテナ×冬芽の二度目の決闘で薔薇の花嫁とりかえしたところで終わっちゃうと、思想的にはなんか全然べつのものですね。
　初日を見たとゆってたキングの大月プロデューサーが今日も来てたのは、よっぽど気に入ってるんでしょうか。

　舞台のあと、新橋の蕎麦屋でさいとうと食事して、西葛西珈琲館→MAG TIMEと移動して仕事とマンガ。