【9月7日(日)】

 10時ごろ起きて、たまったビデオを一部消化。とりあえず「ウテナ」。「根室記念館」と「デュエリストの条件」ね。黒薔薇編もいよいよ大団円ですか。しかしまさかああいうネタだったとは思わなかったす。なるほど。SFかも(笑)

 午後からひさしぶりのミストラルに出かけて、たまった郵便物の整理など。渡辺英樹氏から、『創元推理文庫SF全リスト』が届いている。スキャナでとりこんだ創元SF全タイトルの書影つき。カラーじゃないのが残念です。でもカバー見てると感慨深い。しかし403点スキャンしたのか。労作。
 声優博士こと小川びい氏からは、『この本をみろ! VOL.12』をいただく。アニメ/コミック系の老舗書評誌なんですが、昔からSFネタもみっちり。今回も冬・クズ論争がらみの原稿があって、けっこう面白かったな。
 朝日新聞のPR誌では、いしいひさいちが『伊右衛門』4コマ描いてるんだけど、これがイエモンネタ(笑)。妖怪シリーズ=SMAP隠し芸ドラマ説まで出てます。
 角川の『本の旅人』には、西澤さんの謎のエッセイが載ってました。

「SPA!」の原稿(「フィフス・エレメント」のレビュー)だらだら書いてると、白石パパが悠太くんを連れてミストラルに登場。SW特別編3本セットとダース・ベイダーTシャツのお土産をわたす。悠太くんはSWファンらしい。しばらく見ないうちにいきなりでかくなっているので驚く。子供は油断できん。

 さいとうと焼肉食ったあと、帰宅してウズベキスタン戦。決定的チャンスできちんと決められるのがひとりだけってのはなあ。でも6点とったから上出来でしょう。しかし、後半の調子ではじまってたら、めちゃめちゃ心臓に悪いゲームだっただろうな。

 夜、『六枚のとんかつ』読了。我孫子さんほど腹は立たないが、しかしこの文章はもうちょっとなんとかならなかったものか。最初の短編の最初の一ページだけでも、まじめに手を入れればよかったのに。でもまあ、けっこうとぼけた味わいがあって、嫌いじゃないっす。第三回メフィスト賞はあんまりだとしても。

 サンフランシスコの写真をサーバに転送。一枚80kbyte平均は重すぎる気がするが、減色したり解像度落としたりするのがめんどくさいのでそのまま。いずれワールドコン写真ギャラリーも開設しよう。って、それはたぶんSF onlineのほうだな。
 そういえば、去年のワールドコンで撮ったQV10写真も全然公開してないのだった。そのうちまとめてなんとかします。


【9月8日(月)】

 先月末が締切だったスニーカー大賞一次選考の原稿を猛然と読む。1箱分だけはアメリカ出発前にかたづけてたので、残りは20本(正確には16本)。あいかわらず異世界ファンタジーが多いが、はっきり言って、いまヤングアダルトでデビューしようと思うなら、ありがちな西欧型異世界ファンタジーは出すだけ無駄でしょう。もうちょっと傾向と対策練ったほうがいいのでは。といって、サイバースペース物がそんなに流行るとも思えないけど。学園バンパイア物とか、学園妖怪物とか、せめてそのあたりか。歴史物はちょっと減った気がするな。


【9月9日(火)】

 午前6時起床。まだ時差ボケなのか(笑)。雨が降ってるので出かけるのやめ。
 スニーカー大賞の最後の2本を読み、評価表書いて段ボール二個まとめて佐川急便に電話。まだ雨が降ってるので、寝床で西澤保彦『子羊たちの聖夜』を読む。ワールドコン前後に出た本が大量にたまっているから、今週は10冊以上消化しないと。
『子羊』は、『麦酒』の年のクリスマス前後の話で、タカチがメイン。一段めのオチは読めてたけど、二段めのオチは驚きました。小説的な完成度はどんどん高くなってて、最近はむしろこっちのシリーズのほうが快調かも。

 ビデオカメラをso-netに返却しなきゃいけないので、向こうで撮ってきたビデオをダビング。SONYのビデカには、接続端子が一コもない。じゃあどうするかというと、赤外線で飛ばすんですね。付属キットの赤外線受光装置をセットし、AVケーブルをビデオにつないでダビング。ワールドコン部分は30分もないのだった。

 北村薫『ターン』読了。SF者としては、ターン現象のメカニズムをもっと突っ込んでほしい(ヒロインにもっといろいろ実験してもらいたい)と思わないでもないけど、じっさいにはあんなものかも。電話のアイデアは秀逸。まああれだって、相手がメカおたくか電話フリーク系の人だと、もっとさまざまな展開が考えられますが、そういう話じゃないからな。 『スキップ』について感じた不満はあらかじめ解消されているような設定なので、前作より気持ちよく読めました。ラストはもうちょっと詰めてほしいけど、詰めないところが北村薫の持ち味だろうし。今年のベスト10にはじゅうぶん入りますね。


【9月10日(水)】

 サンフランシスコで見損ねたマイク・リーの新作「キャリア・ガールズ」を見ようとヤクルトホールに出かけたら、すいません、一週間まちがえてました。
 でも「コン・エア」をやるみたいなので、試写状ないけど潜り込む。ブエナビスタの試写じゃないよなあ……と思ったら、これがTUTAYAの主催。カルチャーコンビニエンスクラブが加盟店の従業員向けにやってる試写だったんですね。おかげでメイキング上映とかえんえんあってどうしようかと思いましたが、「コン・エア」メイキングには「スターシップ・トゥルーパーズ」のトレーラー(バーホーベンのコメント入り)がついてるのでした。へー。
「コン・エア」は意外とヒネったつくりのハイジャック物で、ニコラス・ケイジはともかくスティーヴン・ブシェーミはよかったな。シナリオの整合性を無視して派手なドンパチに流れる悪弊は免れてないものの、ハイジャック機が3回も着陸(?)する映画は珍しい。

 エンドクレジットも待たずに飛び出して西葛西にもどり、ミストラルでSFオンライン次号コンベンション特集の打ち合わせ。ワールドコンでとってきたインタビューは9月号から連載になります。ビデオ素材も来週までに編集するらしい。たいへんそう。
 出席は坂口哲也、添野知生、堺三保、岩郷重力の各氏。10月号からはさらに新連載が2本だそうでどんどんすごいことになってくるなあ>SFオンライン。

 午後8時、ふたたび銀座に戻って、アニメージュの渡辺(季)嬢、川合嬢といろいろお疲れさまでした宴会。渡辺麻紀女史にさいとうよしこも参加し、陶々居で飲茶食いまくり。食後は椿屋に場所を移して、午前2時半までしゃべりまくり。女三人寄ると姦しいといいますが、四人だからなあ。とてもここには書けない話がとびかってたいへんでした。


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