【7月11日(金)】

 CD-ROM FANとLOVE & PlaySationの原稿を書き、週刊小説の上半期ミステリーベストテンのコメントを送ってから、ざべの連載最終回記念対談のために四谷三丁目のイタ飯店。水玉螢之丞画伯は一時間の大遅刻(笑)。締切6個のうち5個までは消化したが、SFマガジンだけ明日にこぼれてしまったらしい。きっとあさって結婚式を挙げる編集長に対する温かい思いやりの発露にちがいない(笑)。
 えーと、なぜ最終回かというと、ざべことThe Basicが休刊になるからなんですね。まあ予想されてた事態なんですけど。「辺境の電脳たち」は、月に一回、水玉さんちに電話して、その場で打ち込んだ「使える断片」をもとに一時間ぐらいで原稿を書いてしまうという、非常にらくちんな連載だったのになあ。
 というわけで、現在、ひきとってくれる媒体を募集中。


【7月12日(土)】

 6時、高田馬場でアトリエサードの事務所移転宴会。ひさしぶりに会った山形浩生はなんだか昔にもどっていた――と思ったのはスーツ着てなかったせいか。山形・柳下コンビがそろってるのを見るのも何年ぶりかって感じ。
 水鏡子師匠はプロスブルームのライブラリ破壊デッキで三村、柳下と対戦するもやはり全敗。弱すぎ(笑)。東京に来てからまだ1デュエルも勝ってないぞ。15連敗か。
 パーティのほうは古いSFの人も大量に集まり、15年前の渋谷に近い状態だったり。全然知らない人もけっこういましたが。
 スザク・ゲームズのオフィスもここに同居してるんだけど、朱鷺田祐介師は仕事が忙しいらしくて不参加。
 11時ぐらいにアトリエサードを出て、水鏡子、三村美衣、柳下毅一郎、さいとうよしこと5人で西葛西にもどり、白石朗を呼び出してカラオケ。ふたたび「サクラ大戦」を歌う(笑)。
 白石パパが帰ったあと、ロイヤルホストで飯食って、午前3時から仕事場でWLのブースタードラフト。4人の総当たり戦で、優勝は柳下毅一郎(3勝0敗)。やっぱりWLのみだと白が強すぎ。水鏡子師匠は全敗。大森は柳下にストレート負けしたものの、2勝1敗で二位でした。まあしかし、水鏡子も2デュエルとったんだからよかったね。

 ドラフトが終わったときには午前9時。三村美衣と自宅にもどり、お茶を飲みつつ十年前のアルバムをひっぱりだして、いちばん変わった人/変わってない人コンテストをする。銀塩写真もなかなか感慨深いものがありますね。


【7月13日(日)】

 11時ぐらいに寝て2時過ぎに起きる。三村美衣がもう起きてたので、トミーバッティングセンターに行って40球消化。日曜の午後なので家族連れの山。けっこう繁盛してます。

 家にもどって服を着替え、仕事場から起き出してきた柳下・水鏡子と5人で表参道。塩澤快浩SFマガジン編集長の結婚を祝う会。相手のヒロコ嬢も、『火星の人類学者』とかを担当した早川の編集者。つまり社内結婚だったんですが、諸般の事情により、奥さんのほうは会社を辞めざるを得なくって現在はフリーの校正者です。仕事募集中らしいのでよろしく。  そのヒロコさんは、おなじ早川の野崎岳彦(現・角川書店書籍第一編集部)・河野佐知の結婚パーティでバニーガールのコスプレをしたことで一躍有名になったわけで、ってことは今日は河野嬢がバニーガールでしょ、やっぱ人として。
 と思ったけどそういうことがなくて残念でしたね。でも新婦のドレスはよかった。

 パーティでは、マルバツ式新婚クイズに出場、すぐ敗退(笑)。だからみんな新郎よりがんばっちゃだめなんだってば。もうちょっとで問題がつきるところでしたね。しかしクイズの問題はともかく、段取りがいまいち。

 一次会後は、山田正紀、伊藤典夫、横田順彌、川又千秋、森下一仁ほか各氏とジョナサンでお茶飲んで休憩。川又さんから零戦のレア物の話を拝聴する。一次会流れ組が二次会に行く途中に次々にジョナサンへ立ち寄り、一時は30人を越えてたかも(笑)
 30分遅れで二次会場に行ってごはんを食べる。最後は表参道のカフェでお茶飲んで11時半ぐらいに解散。


【7月14日(月)】

 本日加古川にもどる水鏡子とミストラルで飯食ってから仕事。City of Lightsの翻訳再開。あとはCD-ROMファンのもののけ原稿。


【7月15日(火)】

 海外の猟奇殺人にくわしい人(笑)に教えてもらった東風荘にハマる。人間とやってる感じが強いのでけっこう飽きない。でもつい降りちゃう自分がバカみたい(笑)。
『リトル、ビッグ』をはやく読み終えなきゃいけないんだけどなかなか進まない。うーん、ちょっとずつ読みたい本なんだけど。


【7月16日(水)】

 6時、虎ノ門ホールで『THE END OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』の試写。
 はやめに行ったけど、マスコミ中心らしくてあんまり混んでない。やっぱりたいへんなことになってるのは声優舞台挨拶つきのパンテオンのほうだろうな。アニメージュとニュータイプの編集者が大挙集合。メージュのエヴァ対談の相談とか。
 映画はもう全然オッケーっす。今年のベストは決まり。不満は25話の後半一部(キリスト教的なモチーフはあんなに強調しなくてもよかったと思う)と26話の実写場面くらいかな。中間のスタッフロールが一部ネタバレになってるのが個人的には残念でしたが、まああのラストのためには仕方ないか。「もののけ」にくらべるとやっぱり音楽の使い方が絶妙。声優のクォリティも高くて、これはやっぱり日本じゃなきゃつくれないよね。

 終了後、セガサターンマガジンのコメント取材と写真撮影。ひさしぶりに会う渡辺浩弐氏、初対面の杉作J太郎氏と同時取材――だったんだけど、心はすでにパンテオンに飛んでいるので、ロビーで10分くらいしゃべっただけで銀座線に飛び乗り、一路渋谷へ。(インタビュアーで現われたのが、むかし宝島でTV欄やってたころ担当編集者だったK島嬢だったのはびっくり。しかも今度からLove&PlayStationの担当になるそうで。世間はせまい)。
 パンテオンにたどりついたのは、試写が終わる15分前。受付で試写状見せて、「すいません待ち合わせなんで」と無理やり中に入って、実写からあとを立ち見。
 目的はもちろん、映画が終わった瞬間の客席の顔を確認すること(笑)。一階はほとんど一般招待客なんで、当然拍手するつもりで来てるんだろうけど、虎ノ門ホールと同様、ここでも拍手なし。客電がついてもだれも席を立てない(笑)。うーん、やっぱりこれは完璧な結末かも。
 ただし、幕が降りてくるタイミングがロールの最後に連動してるみたいで、エンドマークが出る前から幕が降りはじめちゃうのはちょっと。いくら余韻を残さないといっても、30秒ぐらいの遊びは残しておくべきだったかも。虎ノ門ホールでは、エンドマークが出てから幕だったんだけどなあ。映画館はどこもこうなんでしょうか。

 終わったあと劇場前に出てエヴァ話に花を咲かせていると、女子高生らしき三人組がおそるおそる近寄ってきて、
「あのー、あたしたちいまの映画全然わかんなかったんですけど、最後どうなったんですか?」だって(笑)
 よりによって質問された相手は園田さんだし。呼ばれて佐藤てんちょさんが説明してましたが、彼女たちはちゃんとわかったでしょうか。
 というような事件を経て、春の試写のときと同様、総勢二十人ぐらいで近所の居酒屋に流れてエヴァ話。といっても、うちのテーブルは水玉夫妻と喜国夫妻とうちの夫婦だったので、「黄色い水はべんりだよね」とかそういうレベル。笹本さんとか幡池さんとかのテーブルではけっこう熱い議論が闘わされていた――ような気がする。
 12時に追い出されて、またしてもカラオケ。途中、パンテオンの前を通るとすでに行列ができてて、「THE END OF EVANGELION 初回上映の列の先頭はここです」の立派な看板まで立っているのだった。これからまる二日並ぶのかあ。あのラストを見た直後の感想が聞きたいことである(笑)。
 さっきのテーブルのメンツ+佐藤てんちょさんの7人で、ザ・プライムだかの上のボックスに入り、エヴァ完結記念カラオケ。優勝は、「タンバでルンバ」を歌った水玉夫のひとですね。てんちょさんの「特撮で行こう!」も絶品でしたが。間奏とかで無意味に、「ぼくをひとりにしないで! ぼくを捨てないで!」とか叫ぶと吉。

 いや、それにしてもエヴァほんとに終わっちゃったのか。またLD最初から見るかな。


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