・南海2000系

2031以下2連+2037以下2連+2033以下2連  1990年に登場した17m2扉の急行用の車両で、南海初のVVVFインバータ制御車となっています。車体は軽量ステンレス製で、17m車体とはいえ2扉のロングシート車のため(1995年製の5次車以降は車端部のみクロスシート)、ドア間は非常に長いシートになっています。
 インバータ装置は外見的にも容量的にもまるで1C4M用のものを使って1C8Mの接続となっていますが、これはオール電動車の編成で、モーター出力もそれほど大きくないためにできたことと言えるのではないでしょうか。この車両での抑速回生ブレーキの安定した動作を実現するために高野線山間部の変電所には回生電力吸収装置が設置されたのも有名なところです。また、既に全廃されたものの、既存のズームカーと連結するために電磁直通ブレーキを採用し、鋳鉄製制輪子を使用しています。
1999.9.6 新今宮駅にて撮影
 走行音[nk2000a.ra/215KB] 直接再生
 1990年の登場ということで、辛うじて初期形インバータの時代の登場だったと言えるようです。系統的には近鉄の日立インバータ車(登場時)や大阪市交新20系などのタイプではあるわけですが、妙に重低音が効いているというか、とにかく迫力があるのが特徴です。追って登場した泉北5000系もとりあえずこの系統の音(大阪市交の方に近いと思いますが)だっただろうと思われるのですが、残念ながらこちらは2次車の登場後に変更されてしまったようです。
 録音区間は高野線林間田園都市→紀見峠間です。
・その他の写真
 2000系(2033)のVVVFインバータ装置の写真です。形は見ての通り初期の日立インバータの標準形です。と言ってもこれは通常1C4M用に使われているような・・・、と思ったわけですが、電動車比率等の関係でこの装置でも十分なんでしょうね。
 1999.9.6 新今宮駅にて撮影

前のページに戻る