・東急電鉄7200系

7508以下4連  地下直通用の7000系の新造が一段落した1967(昭和42)年に登場の支線での使用が主目的の18mステンレス車体の電車で、Mc-Tcの2連が基本編成、ダイヤモンドカットと呼ばれる先頭形状が特徴です。主回路のシステムは7000系の1C4M版でカム軸制御器と界磁調整器を使用し複巻電動機を駆動し、回生ブレーキ付であることなどの特徴は全く同じです。
 当初は田園都市線(大井町〜長津田)で使用され、69年には4連化、72年には冷房車が登場と、アルミ試作車2両を含む53両が製造されましたが、86年には池上線等への転用のため3連化、一部Tc車の余剰化(VVVF改造)等を経て、最近まで目蒲線に4連8本と牽引車、架線検測車が在籍しましたが、2000年8月の目蒲線分断で活躍の場を失い、営業運転を終了しています。
2000.2.12 蒲田駅にて撮影
 走行音(日立)[toq72ha.ra/176KB] 直接再生
 日立製の電気機器を積んだ車両と東洋電機製の電気機器を積んだ車両とが存在するのですが、これらは車号で一目で分かりました。当初は通し番号だったようですが、登場後間もなく東洋車が50番代とされました。それにしても、日立製の車両は起動時の「唸り」がすごいですね。7000系には乗ったことはない(もしかしたら日比谷線で乗ったことがあるのかもしれないですが記憶はありません)のですが、これと似たような雰囲気があるのではないかと思います。
 ちなみに、7200系は当初は田園都市線用、新製冷房の最終増備車は目蒲線配置(3連)、53両の内訳はアルミ車がMc-Tcの2連1本、ステンレス車はMc-Tcが12(日立)+10(東洋)組、デハ7300形が2+1両、デハ7400形が2+2両となっていたようで、86年には3連化のためクハ6両がVVVF制御の電動車化されたものの(7600系)、この時点ではデハ7600+デハ7650+クハ7500の3連やデハ7200+デハ7600+デハ7650の編成が組まれていました。その後93年には4連5本が目蒲線に転属、2連10本が上田交通に譲渡、池上線は3連4本が残留となり(その少し前にアルミ車2両は牽引車と架線検測車に改造)、さらに96年頃には池上線の3連4本も4連3本に組み替え、目蒲線用となりました。その後2000年には目蒲線が目黒線と多摩川線に分断され豊橋鉄道に大部分の車両が譲渡されることとなったのは皆さんご存じのことでしょう。最後に目蒲線で活躍していた4連は3M1Tだったのですが、1本だけ2連×2本の2M2T編成がありました。これはおそらく池上線から目蒲線への転用時にM車が1両足りなかったためと思われます。
 とりあえず手持ちの資料で分かる範囲で経歴を調べた結果が上記の通りなわけで、結構もっともらしくまとまってしまったようにも思いますが、もともと詳しく知っていたわけではないので間違いがあるかもしれません。
 録音は目蒲線鵜の木→沼部間です。
 走行音(東洋電機)[toq72ta.ra/176KB] 直接再生
 こちらは50番代の車号を付ける東洋電機製の機器を積んだ車両の走行音です。起動時の音が全く違っているのが分かるのではないかと思います。どことなく東武8000系の音と似ているような気はしますね。特に直列段の加速が終わるあたりの雰囲気が似ているように思います。
 録音は目蒲線矢口渡→武蔵新田間です。
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