(伝説その1)
「樋の上の弥五郎河童」より
むかし田主丸には弥五郎という河童がいたそうです。その弥五郎は、巨瀬川にかかる川樋の上で一日中昼寝をして過ごしていたそうです。弥五郎には誰も近づきません。近づくと弥五郎の神通力で頭痛と高熱に悩まされます。また弥五郎は大変な好色河童。毎夜、夜遊びが盛んだったそうです。
ある暑い夏の昼下がり(この日はその年で一番暑い日でした)、川下で遊んでいた子供達のところへ弥五郎が流されてきたのです。子供達はビックリ。
弥五郎は昨夜の夜遊びが過ぎたのか、頭の皿の水が乾いてしまうほど熟睡し、我が命の神通力をもなくし川に流されたという事です。
「河童の川流れ」という諺はここから始まったとか。
(伝説その2)
「エンドウと河童」より
小川村の庄屋の五平さんが、老松神社の河辺に馬をつないで一休みしていました。すると突然馬が騒ぎだすので行って見ると、河童が馬の尻尾にいたずらをしているではないか。怒った五平さんは河童を追いかける。河童はあわてて逃げる。エンドウ畑に逃げ込んだ河童は、エンドウのツルに足を引っかけ捕まってしまいました。
捕まった河童は、「私をここへ祀ってください。そしてエンドウを煎って供えてください。そしたら今後この村にいたずらはしません。」と言ってあやまります。それを聞いた五平さんはその河童を放してやり、石のほこらに河童をまつりました。その後小川村には水死者が出なくなりました。
この伝説から今でも小川村では、ほこらの河童にエンドウを煎って供えるそうです。
「河童も一度は川流れ」:水に住むかっぱも、最初は泳ぎが下手で溺れた。
何事も下手から始めるというたとえ。
「河童の寒稽古」:人には苦行の寒稽古も、水に住む河童には何の苦痛もないこと。
転じて、何の苦にもならないあたりまえのことをいう。
(「解説ことわざ事典」より)
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