SHOH's LIVE REPORTS

Thunder (March 18, 2000, Umeda Heat Beat, Osaka)



来だったらこの日が日本公演最終日となるはずだったので、きっと全国各地から駆けつけたファンがいたのではないかと思います。川崎公演が追加になったので、交通費や旅費を考えてキャンセルした人も中にはいたでしょうが、その分のチケットはどうやら無駄になることなく他のファンの手に渡ったようで、会場内はきのうとはうってかわって超満員。

おまけに大阪のファンはめちゃくちゃノリがいい。自分たちがノるだけでなく、ステージの上のミュージシャンを上手にノせるコツも知っているので、両者の呼吸がぴったりと合い、この日のライヴは今回のツアー中最高のものとなりました。いえ、私が見た過去の THUNDER のライヴの中でも最高のものだったと言えます。

この日初めて、ダニーから 「今までありがとう」 の挨拶がありました。やはりメンバーとしては、「あと1日」 という気持ちが募ってきたのでしょう、気合いの入り方が違っていました。特に際立っていたのがルーク。彼はどちらかというとテクニシャンではなく、ファンである私でも 「自分で作った曲のくせによく間違える人だなあ」 と苦笑することが多かったのですが、この日は完璧でした。もともと彼のギターはエモーショナルなタイプだと思うのですが、それが途中の小さなミスで途切れることなく迫ってくるので、それほど長くもないソロにもかかわらず、感動の波に溺れるような気分に何度もおそわれました。

ダニーの声も100%の艶と伸びをとりもどし(あるいはきのう不調と思えたのは彼の喉のせいではなく、モニターのせいだったのかもしれません)、1曲終わるごとに「今まで聴いた中で最高の "******" だったと思いました。クリスのベースソロも、驚くほどキレがよく、ライヴ終了後のファン・ミーティングのときに彼にそれを言ったところ、自分でもそう思うと言っていました。

前のほうで見ていた友人の話では、ずっと泣いているファンも近くにいたそうなのですが、ステージの上にはそんな湿っぽさは微塵も見られず、あくまでも楽しく元気ないつもの THUNDER でした。

ただ、本編が終わってメンバーが引っ込んだあと、アンコールで出てくるまでの時間が異様に長く、しかも、メンバーがひとりずつ出てきて手を振っては引っ込み、最後にダニーが出てきて、そのあとにようやく曲が始まるという変則的なものだったのは、ダニーが楽屋で泣いてしまい、出てこられなかったためだったのかもしれないなあ、と19日のライヴを見たあとで気づきました。

アンコールは10日の静岡と同じ Doobie Brothers でしたが、今回はもっとポピュラーでみんなが知っている曲に変わっていました。が、もうひとつの The Who のカヴァーはさすがに知っている人がほとんどいなかったようで、棒立ちになってしまった客が多かったです。最初にダニーが「今まで一度もやったことのない曲だよ」と紹介していたので、「ひょっとして Terraplane の曲?」 なんて思ってしまった私でした。( Terraplane はアルバムは持っています、まったく聴き込んでいないのです)

"Dirty Love" が終わり、14日の川崎のようにアンコールを要求する拍手とコールがいつまでも続いたのですが、「彼らのことだから出てこないだろう」 と思った私はトイレに行ってしまい、会場に置いた荷物をとりに戻ろうとしたところで歓声が聞こえました。なにしろ後ろのほうなのでステージ上で何が起こっているのかほとんど見えません。なんとか人をかきわけ、かろうじてメンバーの上半身が見える位置を確保したときに "Stay With Me" が始まりました。 よく見ると、ベンとクリスは上半身裸になっているようです。シャワーを浴びようとしていたところでアンコールをすることになり、あわてて出てきたのでしょう。ルークはシャツの前をはだけていましたが、ダニーはちゃんとTシャツを着ています。私の近くにいた外国人は 「脱げ〜!」 と騒いでいますが、男の裸の上半身を見ても別に楽しくないだろうに、と思っていました。

が・・・曲が終わってメンバーが引っ込み、友達のいる所に戻って 「ダニーだけはまだ着替えてなかったのね」 と言ったところ、「なに言ってるの? みんな下は下着かタオルだけだったよ」 と聞かされ茫然。見えなくてよかった・・・。いくら好きなバンドとはいえ、40近いビール腹のおじさん達の裸は見たくないです〜(^^;)。というわけで、大阪最終日というのに感傷的になりようのないエンディングとなりました。

  1. Welcome To The Party
  2. Backstreet Symphony
  3. Higher Ground
  4. I'll Be Waiting
  5. The Only One
  6. Fly On The Wall
  7. You Can't Live Your Life In A Day
  8. Pilot Of My Dreams
  9. Does It feel Like Love?
  10. In A Broken Dream
  11. River Of Pain
  12. Just Another Suicide - I Wish ( Stevie Wonder ) - Just Another Suicide
    - Encore 1 -
  13. Long Train Running ( The Doobie Brothers )
  14. Cosmetic Punk
    - Encore 2 -
  15. Bell Boy ( The Who )
  16. Dirty Love
    - Encore 3 -
  17. Stay With Me

終了後のファン・ミーティングの写真
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