SHOH's LIVE REPORTS

Thunder (March 13, 2000, Club Citta Kawasaki, Kanagawa)



日で平日、しかも川崎で6時開演、7時開場ということもあって、会場はきのうとはうってかわって閑散とした雰囲気。私は前のほうに行ってしまったので後ろがどうなってるのか見えなかったのですが、後ろで見ていた友人の話では6〜7割の入りだったのではないかということでした。

ただし、オーディエンスのノリは前日と同じかそれ以上。やはりどんな無理を してでも(会社を休んだ人もかなりいたのでは?)見ようというくらいですか ら、かなり気合の入ったファンばかりが集まったという印象でした。歌声も歓 声もジャンプも前日に負けてはいませんでしたし、全体の雰囲気は息の合った仲間同士のパーティみたいなノリだったし、私は2列目で見ていたのですが、圧迫を感じたのは最初の1〜2曲で、あとはずっと自分のスペースを確保して踊ることができました。リピーターが多いから余裕があるせいでしょうが、こういうファンの側のマナーのよさも THUNDER のライヴがいつも後味のいいものになる一因かな、と思いました。

最後の "Dirty Love" で、ダニーが客席を不実な女に見立てて、ひとり芝居のように「お前には愛想がつきた」というようなことを繰り返して言って、そこから曲のタイトルに入るという趣向があるのですが、これまではポカンと見ているか、「イエ〜!」と叫んでいるだけだったのに、きょうはちゃんと「No!」と返していたのにはびっくり。さらに、最後のほうでは泣き声のような叫びまで上がったもので、ダニーは一瞬固まってしまい、イントロを弾こうとギターを構えていたルークも大笑いして一旦後ろに下がっちゃうしで、めちゃめちゃ面白かったです。これも歌詞の内容を知らないと出来ない反応ですよね。ダニーはすぐに我に返り、自分も泣き真似をして対抗していました(^_^)。

きょうのハイライトは、「今回のツアーではまだやっていなかった曲だよ」と の紹介で始まった "Low Life In High Places" と、アンコール1曲目で、ベンのピアノだけをバックにダニーが歌いあげた"Like A satellite" でしょう。これはもう涙なしでは聴けないほど美しい出来でした。曲が終わるとステージ袖から他の3人が再登場したのですが、ハリーが花束(ファンからもらったものでは?)をダニーに捧げていました。そのうえ、ベンが額に、ハリーが唇にと、まるでダニーが女性であるかのようにキスをしていたのには大笑い。そのわりには、ライヴのあとのファン・ミーティングでベンに「あの "Like A Satellite" は誰のアイディア?」と聞いたら、「断じて僕じゃないよ」と否定していましたが(^^;)。

アンコールの"Does It Feel Like Love?"もひさしぶりに聴いたような気がします。

"Low Life In High Places" のほうは、途中でルークのアコースティックギターをのせていたスタンドのネジがゆるんでしまい、スタッフが一生懸命直そうとしたのですが駄目で、結局持って引っ込んでしまったので、本当だったら最後のキメはアコースティックギターでやるところをレスポールで代用していました。しかし、そういう時でもあわてず騒がす、なにげない素振りで解決してしまうのはさすがのキャリアですね。で、そういう時には必ずみんなドラム台のハリーのほうを見てタイミングを合わせているのが印象的でした。

レコーディングはきのうだけではなくて今日もしていました。どうやら川崎で は全部録音しておくようですね。確かに1日だけではきのうのように間違えた ときに差し替えができないですものね。しかし、どう考えても今回のものを使 ったライヴ・アルバムは素晴らしいものになりそうでリリースが楽しみです。 また2枚組にしてくれるといいなあ。1回しか演奏しない曲もありそうですか ら、全部を聴きたいファンにとっては2枚組でも足りないかも。

  1. Welcome To The Party
  2. River Of Pain
  3. Higher Ground
  4. I'll Be Waiting
  5. Pilot Of My Dreams
  6. The Only One
  7. Low Life In High Places
  8. Fly On The Wall
  9. Future Train II
  10. Numb
  11. Just Another Suicide - I Wish (Stevie Wonder) - Just Another Suicide
  12. She's So Fine
    - Encore -
  13. Like A Satellite
  14. Does It Feel Like Love?
  15. Woman From Tokyo
  16. Dirty Love

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