SHOH's LIVE REPORTS

Sting ( December 16, 2000, Budokan, Kudan, Tokyo )



道館、いっぱいでした。ダフ屋の数もすごかっ た。「買うよ」ばっかり。びっくり。2階のいちばん後ろまで入っていて、さらにステージ真横のかろうじて見えるところまでも入れていました。25日はソールドアウトだと言ってましたが、今日もそうだったのかな。

それにしても、どうしてこんなに入るのかなあといろいろ考えてみたんですが、やはり彼のファン層がちょうど、コンサートが見られる時間的・金銭的余裕のある世代に入ったというのが大きいんでしょうか。それ以外にも若いカップルが行きやすい内容であるとか、映画などで知ったファンもけっこういそうだったこと(その手の曲になると反応が違う)など、いろんな要素があるのでしょうが、なにはともあれ喜ばしいことです。

15分遅れくらいで始まって、2時間弱、9時すぎに終わりました。スティング自身は相変わらず素敵でした。ギターのドミニク君も、化け物じゃないかと思うほど(だってもう40はとっくに超してるはず)変わっていませんでした。痩せているせいか、いつもショウの最後のほうになると汗でTシャツの襟ぐりが広がって似合わなくなるのが気になります。もっとしっかりしたのを買えばいいのに・・・。フランスでは遠目だったので気づかなかったのですが、トランペットの人もかなりのハンサム君でした。ただ、60年代アメリカ青春映画の主人公みたいな髪型と、ごく普通のパンツの上に裾を出した長袖シャツという服装がちょっとちぐはぐでもったいないです。もう少し髪を伸ばして服装もキメれば、目を見張るほどになるでしょうに。

今回バックのメンバーがかなり若返っていたので、スティングがとても大人に見えました。ずっとスティングと一緒にやってるローディの人たちも老けていて、若いメンバー達のお父さん連中みたいに見えたのが面白かったです。

フランスで見たときとの違いとしては、

「あら、予算ケチったのね」(^^;)

フランスではいた女性のコーラスがいなくなってしまい、"Desert Rose"が中途半端な出来になってしまっていたのがちょっと残念。それ以外の曲でのコーラスは、バックのメンバー(特に若いほうのキーボード)がかなりがんばっていたので問題はなかったのですが。"Brand New Day"のコーラスはすごく丁寧に歌っていて、きれいでした。

「う〜む、日本人を信用してないな」

曲のサビをオーディエンスに振る回数が極端に少なく、必ず演奏も入っていて、客だけに歌わせるシーンというのが全くありませんでした。

「信用されないのももっともかなあ・・・日本人」

"Message In A Bottle"の最後、英語が苦手で嫌いなフランス人でさえも"Send the alarm S.O.S."の大合唱がいつまでも続いて感動のフィナーレだったのに、 日本人は手拍子はしても歌わないんですものねえ。結局2〜3回で終わってしまいました。あれはちょっと悲しかったです。ただ、大阪で見た友人の話では大阪では大合唱とまではいかないまでもみんな歌っていたそうです。東京の人って冷めてるというか、ちょっと斜にかまえる傾向があって素直じゃない面がありますね。大阪のほうがラテン系で、照れずに楽しむのが上手だと思う。 "Seven Days" なんて、アルバムではそうでもなかったけれど、ライヴでやると一緒に歌いたくなっちゃう曲だったのに、私ひとりで歌ってるようでちょっと恥ずかしかったです。

全体的に声は絶好調でしたが、やはり初日なので全体的にはまだノリが足りない、という感じでしょうか。25、26日に期待です。

マーチャンはTシャツが3500円で4種類、ベースボールキャップ、それにパンフです。Tシャツは黒のジャケ柄、白のチビT、わざと色褪せた感じに染めたグレーとブルー(いずれも半袖)で、グレーのほうは胸に「STING」、ブルーのほうは「スティング(片仮名)」と白で書いてあり、背中には日本公演のツアーデイトが入っています。ブルーはとってもいい色でお洒落なんだけど、「スティング」は着る勇気がないなあ。


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