SHOH's LIVE REPORTS

Altan Festival
( May 21, 2000, Hibiya Yagai-Ongakudo, Hibiya, Tokyo )



例(?)のアルタン祭りに行ってきました。タリフ・ドゥ・ハイドゥークス、ケパ・フンクラ、それにアルタンという出演順です。

で、最初に出たタリフ・ドゥ・ハイドゥークスがもうめっちゃめちゃよかった。ルーマニアのバンドなんですが、司会のピーター・バラカンさんによると、彼らの住む村は住民が3000人で、そのうちプロのミュージシャンが100人という所なんだそうです。どんな所だ(^^;)。

で、メンバーは全部で10人くらい(平均年齢は50歳以上だと思う)なんだ けど、それが5人くらいずつ組み合わせを替えて出てきては演奏していきます。歌もたまに入るけれど、ほとんどはインスト。私はふだんインストだけの曲って苦手なんですが、きょうは全然退屈しませんでした。むしろ、歌が入る曲より、演奏だけのほうが迫力があってよかった。最初から最後までステージにいたのはウッドベースのおじさんだけかな。あとはフィドルが4人、縦笛が一人、見た目キーボードだけど実は木琴みたいな楽器が2種類、それとアコーディオンだったかな。もう少しいたような気もしますが。

打楽器がないし、フィドルが多いから叙情的な旋律の曲が多いと思うでしょう が、これが大間違い。まずウッドベースのおじさんがものすごく巧い! ジャ ズのミュージシャンかと思うほど、ぶんぶん鳴らしてるし、フィドルだって4 つの音色を曲によって使い分け、最年長のおじいさんは、弓を使わず、指もふ れていないのに音を出すというマジックまがいの技を見せるし、縦笛ですらア グレッシヴになったりするんですよねえ。巧く言葉で言い表せないのがもどか しいんですが、とにかく凄かったです。

おかげでその後に出たケパ・フンケラも、途中まではなんとなく生ぬるい感じ がしてしまったし(でも、チャラパルタ2人の掛け合いは凄かった!)、メイ ンのアルタンですら、かすんでしまった感がありました。

最後は出演者全員がステージに出てきて、ハイドゥークスのナンバーをみんな で演奏。客席からお客さんたちを後から後から引っ張り上げ、ステージの上に は踊りの輪が。中近東風の旋律の歌は、終わったかな、と思うとまた始まりま す。どうやら即興で、出演者それぞれについて語っているらしく、どこまでも 続いていきます。このまま一晩中やってるのでは、と心配になった頃、ようや く終わりました。


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