日々のあわわ

● Mail Magazine 日々のあわわ 2003年04月28日(月) 第66号

〜○。今日のあわわ〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜

 みんなのいえ

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 藤やツツジの咲き誇る季節になってきました。ゴールデンウィークに入りま したが、皆様はいかがおすごしでしょうか。

 さて、最近、住まいにこだわる人が増えているのか、住宅メーカーや土建屋 の陰謀なのか、テレビでは新築、リフォーム、欠陥住宅と住宅に関する番組や 特集が多いですね。そんな番組や特集の中でも、有名なのが「渡辺篤史の建も の探訪」(テレビ朝日系毎週土曜日午前9時半〜。以下「建もの探訪」)では ないでしょうか。建築オタクを自認する俳優の渡辺篤史さんが各地の家を訪ね 歩くもので、かれこれ15年も続いています。この番組で渡辺さんは、狭くて も広くても、特徴がなくても、どんな家だろうと、とにかくほめる。持ち主も 気づいていなかったんじゃないか?というところまでほめまくります。この 「建もの探訪」の印象が強烈なせいか、他の番組でも渡辺篤史さんが出てくる と、「いいですねえ」と言いはじめるんじゃないかとはらはらします。渡辺さ んの出演映画「王様の漢方」の予告編を見たときも、「渡辺篤史の建もの探訪

 万里の長城編 『この煉瓦の一つ一つに平和な暮らしへの願いがこもってい るのですねえ。守られてるって感じで、落ち着くなあ。なるほどねえ』」と思 いました。

 そこで、今回は「あつし渡辺の探訪びより」(風間やんわり/講談社。以下 「探訪びより」)というマンガを紹介します。タイトルからもわかるように、 「建もの探訪」をパロディにしたマンガです。もっとも、「探訪びより」は 「建もの探訪」を見たことがない人でも十分に楽しめます。実際に私にこのマ ンガをすすめてくれたのは、「建もの探訪」を見たことがない人でした。

 「探訪びより」の主人公は俳優のあつし渡辺。「建もの探訪」の渡辺篤史さ んと同じように、彼も各家を「探訪」します。しかし訪れる家が毎回とんでも ないのです。なにせ、初回から予定していた家についたら火事で全焼してなく なっています。他にもわけありのヤクザの家とか、段ボールハウス、ゴミ屋敷 などなど、困った建物ばかり。たまに普通の家があったと思ったら、強盗に押 し込まれて、縛り上げられたりします。でも、あつし渡辺は決して負けません。 「どーしろっていうんだよ、これ」というような家でも必ず「探訪」します。 そして、どんな欠点でも欠陥でも、言葉を駆使して美点に変えてほめるのです。

 家をほめるという点で「建もの探訪」も「探訪びより」も同じではないか、 と思われるかも知れません。しかし、「建もの探訪」の目的は「家」にありま すが、「探訪びより」の目的は「探訪」にあります。ほめるほめない以前に、 あつし渡辺の目的は何が何でも家を「探訪」すること。一度、興味を持った建 物は何があろうと「探訪」せずにはいられない、まさに、「探訪」の求道者で す。あつし渡辺の目標はいつか皇居を「探訪」することだそうです。そんな彼 の前には人喰い虎も強盗もヤクザも関係ありません。その「探訪」の求道者ぶ りは最後の最後まで変わりません。実にあっぱれです。

 しかし、この「探訪びより」や最近の住宅関連番組を見ていて、つくづく考 えさせられることがあります。それは、そもそも「家」とは何だろう、人はな ぜ「家」にこだわるのか、ということです。この「家」とは建築物や空間だけ でなく、そこに住む人々やシステムなどいろいろな意味を含んだ「家」で、人 によってこだわる部分が違うようです。もっとも、こんなことを考えてしまう のは、私自身が家に何らかのこだわりがあるということでしょう。新築、リフ ォーム、欠陥住宅といろいろ家を扱った番組では施主の人々が家に対する意見 をいろいろ述べています。それをいくら聞いても、まだ疑問は解けません。私 自身、今住んでいる家の新築に関わったのですが、その経験をもってしてもま だわかりません。

 新興住宅地の我が家の近所では、こんなに作って入る人いるのか?というく らいマンションや一戸建てが新築されています。今日も、「家」ってなんだろ う、人(あるいは私)はなぜ「家」にこだわるのだろうと思うのです。

 あゝ、家が建つ家が建つ。

 僕の家ではないけれど。

 鉋(かんな)の音は春風に、

 散つて名残はとめませぬ。

 渡辺篤史さんもあつし渡辺も、今日もどこかの「家」を「探訪」しているの でしょうね。

〜○。あわわ後記〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜

 開局50周年ということで、NHKでは昔の番組の再放送をしています。最近 では「サンダーバード」の再放送が始まったようです。それにしても、「サン ダーバード」ってすごい設定だなあ、と思いませんか? だって、国際救助隊 って、大富豪ジェフ・トレーシーが私費を投じた私的組織なんですよ。組織の 人間も5人の息子たち(ほとんど年子)とか知り合いだし。金持ち親父の独善 的な道楽ですよね。息子たちもそろいもそろって誰も父親に反抗しないっての がすごい。5人もいるんだから、1人ぐらい「俺は親父の操り人形じゃねえ!」 とかいって逆らいそうなもんだけどなあ。

 ちなみに、次男のジョン・トレーシーが宇宙に飛ばされているのは、人形の できが良くなかったので、登場シーンを少なくするためだとどこかで聞いたけ ど、本当なのか?

 次回は05月11日(日)を予定しています。

 どうぞ、よろしくお願いいたします。

                            真魚

                   e-mail:92104094@people.or.jp

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