日々のあわわ

● Mail Magazine 日々のあわわ 2002年07月28日(日) 第49号

〜○。今日のあわわ〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜

 コカコーラ・キッド

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 蒸し暑い日が続きますが、お元気にしていますか。日中に外に出ると、沸騰 した蒸気にも似た湿気たっぷりの空気が体中にべた〜りと張り付いてきます。 蒸籠で蒸されている最中の饅頭もこんな気分かもしれません。

 さて、みなさん、世の中には、時々、「いったい、誰が何のためにこんなも ん商品化したんじゃあ〜」と、その存在理由を問いつめたくなる食品が出てく ることがありますよね。

 ちょっと古い話になりますが、「カレーヨーグルト」。数年前、スーパーマ ーケットで見かけたときに、ターメリック色の背景に象とマハラジャ風のおっ さんのイラストというステレオタイプなデザイン、おまけに「ビックリなおい しさ」(「インド人もビックリ」ってか?)というコピーのパッケージのイン パクトに負けて、買いました。

 たしかに、カレーを作るときにヨーグルトを入れることはあります。カレー を食べた後に、ラッシーやフルーツヨーグルトのようなデザートをとるのも、 いいですよね。だからといって、ヨーグルトにカレーを入れるというのは、な かなか考え付かなかったなあ、などと思いつつ、パッケージをあけると、つん とカレーのにおい。そこには、何やらつぶつぶが見えかくれするどろどろの 「流動食」がありました。このつぶつぶの正体は、なんと、じゃがいも、にん じん、たまねぎ、肉などの具! う〜ん、これは、本当にヨーグルトにカレー をぶちまけたのかもしれないと不安にかられつつ、一口食べてみると…。

 いや〜、ホントにビックリでしたよ。まずくて。甘い味付けとカレーの味と 具材の味が、まったく合っていません。半分も食べられずに止めました。カレ ーと甘酸っぱいヨーグルトでデザートを作ろうというのではなく、甘味を極力 押さえて、香辛料を工夫し、カレー風味のヨーグルトドレッシングにしていた らマシな商品になったような気がするのですが。

 それにしても、驚いたのは、この「カレーヨーグルト」が森永というメジャ ーな会社からでていたことです。食品の新商品は、マーケティングにのっとっ てつくり出した試作品の試食があって、それで、みんなのOKが出た後にリリ ースされる、と思っていたのですが、「カレーヨーグルト」はいったいどうい う市場の需要があったのでしょう。これを開発した人や試食した人は、どんな 味覚をもっていたのでしょうか。私がカレーヨーグルトを目にした期間はたし か、1998年のうちの数カ月間、その後、見かけたことがないし、森永のウェ ブにも載っていないので、市場から消えたようです。相当、不評だったのでし ょう。

 そして、つい最近、私はまた、存在理由を問いつめたくなるような食品に出 会いました。今度は飲料で、キリンビバレッジが発売した「Drink! Smap!」。 これは、人気グループSMAPのニューアルバム「SMAP 015/Drink! Smap !」と連動した商品です。アデルスコット(フランスのFischer社のウィスキ ーモルトを使ったビール)を買いに池袋の東武百貨店プラザ館のお酒売り場に 行ったのですが、そこで、このDrink! Smap!を見つけました。出かける前 に見た芸能ニュースで、アルバムにちなんだドリンクが出ることを知っていた ので、「ああ、これか」と思い買いました。

 実は、このとき、すでに私はこのドリンクは、まずいかもしれないという予 感がありました。なぜなら、芸能ニュースで中味をグラスに注いで見せていた のですが、それが、コーラのような色合いの炭酸飲料。サスケやメッコールの 例をあげるまでもなく、コーラもどきやコーラを彷佛とさせる新商品はたいて い、味で失敗し、伝説のドリンクになっていったからです。新たなるドリンク 伝説の予感に震えた私は、目当てのビールやエールと一緒にDrink! Smap! をレジに持っていっていました。

 家に帰って、冷蔵庫で冷やした後、試飲開始。私は、予想を裏切って、おい しいドリンクであることを半ば祈っていました。しかし、缶のプルタブを開け たとたんにただよってきた香りに、その祈りはとどかなかったと知りました。 すご〜く、甘ったるい、いかにも人工の香料という感じの、そうそう、自動販 売機で売っているカラフルなボール状のガムのような香りです。しゅわっと泡 立つ黒い液体をグラスに注ぐと、その香りはますます広がっていき、鼻につき ます。そして、お味はというと、予想通りダメでした。味も、香りと同じく、 自販機のガムみたいな味。甘ったるくて、しつこく、その味がずっと舌に残り ます。下品な話で申し訳ありませんが、炭酸飲料を飲んだ後に出るげっぷが、 なんだかラムネ菓子みたいな味がしました。

 キリンビバレッジのウェブにあるプレスリリースには、「当社が発売する炭 酸飲料『Drink! Smap!』は、甘苦い厚みのある飲み応えと炭酸ガスのハー ドな刺激に、緑茶の風味が隠し味となった、一度飲むとクセになる独特な大人 の味わいです」(http://www.beverage.co.jp/company/news/news/02 0625_2.html)とありました。緑茶の風味がどこに入っていたのか、私にはわ かりませんでした。緑茶ではなく、できの悪い茶飴といわれれば納得しますが。 Drink! Smap!の存在理由はというと、アルバムやツアーの宣伝のためとい うのがあるでしょう。でも、この商品だって、たぶんマーケティングや試作・ 試飲があったはずです。試飲の段階で、誰か、待ったをかけられなかったので しょうか。また、SMAPのメンバーは、この、自分たちの名前がでかでかと冠 されたドリンクの味に納得しているのでしょうか。

 ひょっとすると、確信犯的にまずいドリンクを作って、伝説としてみんなに 語り継がれようと思ったとか……。

 このような、わけわからん商品が出てくるたびに、商品開発の闇の部分に妄 想を膨らませてしまいます。

 カレーヨーグルトといい、Drink! Smap!といい、失敗だと予想しつつ買 ってる私も私ですが。

〜○。あわわ後記〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜

 さんざん、まずいものの話をしておいて、なんですが、美味しいものを食べ たいですね。先日、行った池袋東武プラザ館のお酒売り場は、とにかく品揃え が豊富。探していたアデルスコットがそこにあると教えてもらったので、行っ たのですが、ビールも珍しい輸入ビールがたくさんおいてありました。アデル スコットの他に、ダブルダイヤモンド(イギリスのエール)も手に入れること ができて、大満足です。

 次回は8月11日(日)を予定しています。

 どうぞ、よろしくお願いいたします。

                            真魚

                   e-mail:92104094@people.or.jp

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