日々のあわわ

● Mail Magazine 日々のあわわ 2001年07月22日(日) 第24号

〜○。今日のあわわ〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜

ワグ・ザ・ドッグ

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毎日、暑いというより、「熱い!」といいたくなるような日々が続いていま すが、みなさんは、いかがおすごしですか?

 この暑い中、来週は選挙ですね。最近、忙しくて政見放送を見られないのが 残念です。以前は、政見放送というと、必ず、イッちゃった感じの候補者が出 ていたのですが、聞くところによると、最近はドクター中松以外にはなかなか 変な人はいないそうです。もっとも、演出を排除するあまり、無機質な背景、 照明、定位置のカメラ、編集無しという構成は、それだけで無気味な番組にな っていますけどね。政見放送を見ていると、ドキュメンタリーやニュース番組 ですら演出と編集に満ちあふれていて、それにならされた身にはもはやつくり ごと無しの番組は考えられないんだなあと再認識します。

 選挙で思い出したのですが、昔、私の知人に、選挙に出た人がいます。どの くらい昔かというと、年号は平成に変わっていたけど、まだ、小渕さんが首相 じゃなくて、竹下さんが生きていたころです。その人は、立候補を決意してか ら、周りにすすめられてお見合い結婚しました。独身よりも、妻がいて家族一 丸となってがんばる、というところを見せたほうが有権者への受けがいいとい うのもあったそうです。しかも、結婚披露宴は選挙資金集めのパーティーとい っしょでした。立候補が決まると、「〜君を励ます会」などと称して、選挙資 金を集めるパーティーが行われるのですが、「結婚のお披露目と一緒にやっち ゃえば、一度に用事が片付いていいじゃん」と誰かが言い出したとか。

 で、そういう資金集めパーティーや政治家(知人の場合は政治家の卵とでも いうのでしょうか)の披露宴には、所属する党の派閥の偉い人が顔をだしてく れます。彼は自民党の竹下派(当時)だったので、いまは亡き小渕さんがきて くれたそうです。しかし、当時の小渕さんは首相になる前。一般の人には知名 度がありません。自民党総裁から首相になったときでさえ、「だれ?」と思っ た人は多かったでしょう。そんなですから、そのときも政界に詳しくない親戚 や友人たちは「『平成』の額もってたおじさん」といわれてはじめて、「ああ、 あの」という程度。選挙事務所の人たちも「橋龍くらい有名で派手な人がきて くれると良かったなあ」などといってたそうです。もっとも、小渕さんだって、 私の知人と特に親しいわけでもないのに、ただ、同じ派閥で同じ大学の後輩と いうだけで、出席していたのだと思います。政治家は分刻みのスケジュールだ といわれますが、こういう慶弔やパーティーなどへの顔出しにかなりの時間を とられているようです。

 彼は惜しくも、選挙で落選しましたが、それから、しばらくして、小渕さん は首相になりました。あのとき、小渕さんのことを「だれ?」と言っていた、 披露宴の出席者の方々は、こぞってアルバムから披露宴の写真を出し、額にい れて見えやすい場所に飾ったそうです。いまも飾っているかどうかは知りませ んが。その後、彼は政治からは遠のき、自分で小さなイベント会社を起こして、 妻と一緒に日夜奔走しています。彼が言うには「政治の世界では、少なくとも 4回は任期を勤めなければ、一言も発言できない(自民党の場合)。4回って いったら、順調にいっても20年近くかかります。それよりも、どんなに小さ な会社でも、自分でなにか起こしたりしかけたりしたほうが、楽しいですよ」。 なんだか選挙に出ると言ってた時よりも、数倍もいきいきしていました。

 別の知人の兄弟で、以前、ある地方の選挙に出たという人もいました。選挙 の期間中は、「兄弟の選挙なんか関係ないよ」と思う知人も応援にかり出され るそうです。一家総出で、がんばってます!というところを有権者に見せない と、イメージが悪くなるそうで、知人もしぶしぶ、事務所で炊き出しをやった りしてました。そのときの選挙には落選したのですが、兄弟はまた、別の選挙 を目指して運動していたそうです。「それも一度や二度じゃないんだよ。やめ ちゃえばいいのに」と知人はあきれていました。それでも、選挙に出るとなっ たらしぶしぶでもお手伝いにいくのだから、家族も大変です。その兄弟が、も う、どこかの地方の議員になったのか、それとも今回の選挙に出たのかは不明 です。それにしても、多少話を聞いただけでも、政治家になるのも一筋縄では いかないというのが、分かりました。

 そんな大変な思いをして得た地位だからこそ、みなさん、手放したくないの かもしれませんね。政治家って、不思議と長生きな方が多いですが、それも、 地位に執着するあまり、体と心のどこかが妖怪と化してしまうからかもしれま せん。

〜○。あわわ後記〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜

 「以前、取材の下見に行ったある街で、区議会議員選挙の候補者の宣伝カーと すれ違いました。その候補者は車ではなく、自転車に乗っていました。そして、 彼の横には、同じように自転車に乗った元有名野球選手(このときには野球解 説者になりたてだったかも)が。その元選手と候補者の関係は不明ですが、選 挙カーのウグイス嬢が「まだ若い〜のために、〜元選手が応援にかけつけてく ださいました」とこれ見よがしに、叫びます。すると、お店や家の中にいた人 が、ぞろそろと出てきました。まさにネームバリューってやつですね。候補者 が若いことを強調するために、ウグイス嬢はしきりに年齢も連呼します。で、 その年齢が私と同い年だったんですね。「同い年で選挙に出て有名人をつれて 歩いてる人もいるってのに、私ときたら」なんて、がらにもなく、感慨に耽っ たりしました。ところで、私、元有名野球選手がいたってのは覚えているので すが、その候補者の名前は全く覚えていません。自分の住んでいる地区じゃな いからでしょうが、有名人に気をとられたのだとしたら、そのときに外に出て きた人たちも私と同じだったりして。有名人の効果も善し悪しかも。

 では、次回は8月5日(日)を予定しています。

 どうぞ、よろしくお願いいたします。

                            真魚

                   e-mail:92104094@people.or.jp

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