日々のあわわ

● Mail Magazine 日々のあわわ 2000年12月17日(日) 第8号

〜○。今日のあわわ〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜

ミッション

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 私は幸運なのか、取材で嫌な目にあったことがあまりありません。

 そのせいか、ショックなことがあると、強烈に印象に残り、体調の悪いとき や気が滅入っているときに思い出したりします。

 その数少ない事例のなかから一つ上げてみます。

*有名であればあるほど、神社の広報は態度が悪い

 これは私がフリーランスだからなのか、仕事をしている媒体が超有名でない からなのか、わかりませんが、名前を言えば誰でも知っている神社の広報が応 対が悪かったことがありました。それも一つではなく、二つです。

 一つは、西日本にある神社で、ある広告代理店から某大企業のウェブページ に掲載する記事の取材・執筆を頼まれたときのことです。電話で企画趣旨を説 明し、電話あるいはファクスでの取材をさせてほしいということ、神社のパン フレットと秋の風景の写真の借用を申し込んだのですが、のっけから、すごく 嫌そうな声で、「以前は、こちらも人がいいものだから、写真を貸していたの だが、なくされて困った。写真を貸すとなくされるから、貸さない。パンフレ ットにも秋の写真はないから、複写も無理だ。写真を撮ったカメラマンもそん なところには写真を貸さないだろうから紹介しない」と言われました。相手の 言葉は分かりやすく要約してあります。本当はもっと嫌みなことを長々と言わ れています。

 取材の申し込みは「手紙でするべきだ。うちのように大きな神社となるとほ とんど会社組織と変わらないし、神職のほかに実務もしなければで忙しい」と 言われ、私が「では、お手紙をお出しします。ファクスでも先ほどお話いたし ました企画を文書にしまして…」とみなまで言わないうちに、「なにもかもフ ァクスで済まそうと思っているのか」。手紙も送るって言ってるのになあ。

 それとどういうわけか、「インターネットに載せると悪用される。どういう ふうに悪用されるかと言われるとよくわからないんだが」。分からないで、ど うしてそんな断言できるんだろう?

 でも、この人の場合はたまたま、私の電話を受け取ったときに、ムシの居所 が悪かったのかも、とも思えました。翌日の朝に、電話があり、掲載をOKす ること、一応、取材申込書は出してほしいこと、写真は貸せないということを、 昨日よりは少しは穏やかな声で話してくれたからです。

 資料も送ってもらえたんだけど、それを見て、驚いたのは、パンフレットに 秋の写真があったこと、神社がウェブページを持っていること。インターネッ トに載せると悪用されるんじゃなかったのか?

 結局、私に仕事を依頼してた代理店も神社とのやり取りで何かあったのか、 その神社はウェブに掲載しないということになったんですね。私は、嫌みをい われ損だったのかな。

 もう一つは東日本にある有名神社。ある雑誌の取材で、あるお祭について日 本各地の神社仏閣をリストアップし、電話取材していたときのことです。東日 本では某問屋組合がそのお祭を主催し、有名神社の境内で行っていました。 お祭りを主催する問屋にはすでに取材をすませており、神社には日時や祭りの 進行、また、お祭について編集部から聞いてほしいと言われた質問を聞こうと 電話しました。最初に出た人は、企画と質問事項をファクスしてくれれば翌日 には答えると言うので、すぐに言われた通りにファクスを送りました。ところ が、翌日に返事が来ない。電話すると、すぐ答えると言います。でもそれから も、返事が来ない。また電話すると同じことを言われ、やっぱり返事が来ない の繰り返しが3日続きました。それで、4日目に電話すると受付に出た人が、 当人はお休みだと言う。こちらも、そろそろ返事をもらわないと、間に合わな いかもしれないので、受付の人に説明し、他にも答えていただけそうな方がい ないかと聞くと、広報の人に代わってくれました。

 で、その広報の人なんですが、どうも声が不機嫌。たしかに、その方にとっ てはいきなりのことなので、悪いなあと思いつつ、事情を説明しました。する と、「まだ、具体的な日時が決まってないから、問合せ先にうちの名を出すこ とはやめてほしいし、表組みなどのリストのような形でだすのもやめてほしい」 とのこと。お祭りを行う神社仏閣のリスト付きで記事を上げるというのが編集 のだしていた条件でしたので、一応、「問合せ先はすでに取材してある問屋さ んが『ウチでけっこうです』と言っていたので、そちらを書きます。リストに 出さない場合でも、記事本文中にそちら様のお名前がでるのもいけませんか?」 とおうかがいをたててみました。すると、不機嫌な声がさらに不機嫌になって、 「以前、ある雑誌にお祭のことを載せたら問合せがきて困った。我々、神職は 祭祀が本業でそんな暇ではない。おたくは問合せ先を問屋にするから大丈夫と 言われるだろうが、読者はそこまで見ない。それに、お祭はまだ少し先なので、 いま掲載されてもうちには何のメリットもない」と言われ、ついでにファクス にあった質問項目に文句をつけ、お祭の意味が分かっていないとお説教まで垂 れてくださいました。

 結局、リストではなく記事本文中に名前が出るのは仕方ないということで了 解を得たのですが、なんか、その一言をもらうための道は遠かったなあ。

 たしかに、取材や問合せに対応するのが本業ではないというのも分かります。 でも、神職であると同時に一応は「広報」という部所にもいるのだから、それ も仕事の一つではありますよね。どんな取材にも応える義務はないし、ウェブ や雑誌に掲載されなくても、観光名所にもなっている有名な神社だから参拝者 はくるから困ってはないし、取材は参拝者と違ってお金を落としていきはしな いけど。それとも、ふだん、信者にいい顔しなければいけないので、ストレス がたまってて、たまにぞんざいにあつかってもよさそうな人が来ると、当たり 散らして憂さをはらすんでしょうか? 

 私、神職って、ある程度学識を修めて、信仰を司る人だと思っています。し かし、その学識や信仰と人格は必ずしも一致しないことが多いと思うようにな りました。別の経験もあわせたうえで、このことは神道だけでなく仏教やキリ スト教など、宗教に関りなく言えるかもなあとも思います。信仰の世界の中だ けで人付き合いしていると、他の世界に向けた実務が疎くなるのかもしれませ ん。

 それは宗教関係だけでなく、ずっと同じ会社や役所だけで過ごしていると、 いつのまにか世間の常識とズレてくる公務員や会社員などにも言えることなの ですが。

〜○。あわわ後記〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜

 今回は(も?)愚痴モードになってしまいました。

 そうだ、一言、お断りしておきたいのですが、すべての宗教関係者がこのよ うに態度が悪かったわけではありません。何度か神社仏閣の取材をしましたが、 急なお願いにも関らず、親切に応じてくれた所もありました。ただ、そういう ところは、どちらかというと規模が小さめで、観光名所というよりも地域に根 差したお寺や神社だったように記憶しています。それと、信仰を司る側ではな く、仏教、キリスト教、神道、イスラム教などの古来からの宗教(新興宗教や カルトは把握が難しいので除かせてください)の一般の信者の方は、まったく 困った人がいないとはいいませんが、信仰を心の支えに日々を有意義に善く生 きようと勤めている善良な方が多かったです。

 次回は12月31日(日)を予定しています。

 次回もよろしくお願いいたします。

                            真魚

                   e-mail:92104094@people.or.jp

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