1.改善・提案活動の目的
1.改善・提案活動の位置づけ
企業活動の目的は社会に貢献することです。そのためにお客様が、
いま何を求めているのかを把握しそれに応えなければなりません。
また、こうした企業活動を継続的に行うためには、適正な利益を確保しなければな
りません。
そのために、企業は売上を伸ばし、原価を下げる努力をしなければなりません。
この売上を伸ばし、原価を下げるために企業としては、新商品の開発や新規事業な
ど革新的なことに取り組まなければなりませんし、世の中の変化にともない組織も柔
軟でスピーディに行動できるように改革しなけれなりません。
しかし、革新や改革されたものは、社員一人ひとりがよりよいものに改善する努力を
しなければ、円滑に運営することはできません。
この革新・改革・改善の三位一体の努力があって、始めて企業は発展するのです。
2.改善・提案活動の目的
改善・提案活動の主な目的は「人材育成」「職場活性化」「利益向上」の3っです。
(1)人材育成
目的の1っは、改善・提案活動を通して人を育てるということです。
良い改善をするためには、専門知識を始め幅広い知識が必要になります。
また、仕事や職場の問題点を見っけ、それをどのように改善したらよいのか考えなけ
ればなりません。
これらの行動によって、私たちは…
@業務知識が増えます。
Aたえず問題意識を持っことになります。
B考える習慣がつきます。
Cコスト意識を持っようになります。
(2)職場活性化
目的の2っ目は、改善・提案活動を通して職場を活性化させることができます。
十年一日変化のない職場は、沈滞ムードが漂い活気がありません。
しかし、自分の業務をはじめ職場の改善や5S改善など改善活動を行っている職場は、
職場に共通の話題が生まれ、問題点を共有化することによって職場の人達のコミュニ
ケーションが深まり職場の風通しがよくなります。
@上司との関係
上司との関係上司との関係も、改善内容のアドバイスや提案の書き方などを通して、
話し合いの場が多くなり、上司の人柄や考え方を知ることができますし、貴方の仕事の
習熟度や仕事への取り組み姿勢・やる気などをわかってもらうことができます。
A仲間との関係
仲間との関係仲間との関係も、自分の改善や同僚の改善によって、業務が進めやす
くなったり、職場環境が良くなったりしますし、改善情報の交換や改善実施時の相互協
力によって仲間意識が強まります。
しかも、仲間は同時に良きライバルでもあります。仲間に対する競争意識が改善・提
案活動の盛り上げに一役かうことにもなります。
提案賞金は、仲間との親睦資金として役立ちコミュニケーションをより深めます。
そして、何よりも職場の皆さんがたえず新しいことに挑戦している職場は、活気に満ち
イキイキしています。
(3)利益の向上
目的の3つ目は、利益の向上です。
改善・提案活動を実施することによって、次のようなメリットが得られます。
@作業方法が改善されます。
A職場環境が良くなり能率が上がります。
B事務や作業能率が上がります。
C仕事の合理化や効率化が進みます。
Dムダが省かれ原価や経費が下がります。
E技術やサービスが向上します。
F職場や作業が安全になり災害が減ります。
G品質が向上し、お客様に喜ばれます。
こうしたことによって、直接的、間接的に会社の利益を生み出します。'
改善・提案活動は、こうした目的を持って社員一人ひとりの力を結集し、企業体質を
強化し、会社を発展させる原動力となるのです。