ツグミ
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| 週末見る度に膨らむマンサクやサンシュユの蕾が、確実にやってくる春を予感させる頃、少なくなった木の実に小鳥達が争うように群がる。公園に植えられたワシントンサンザシは赤い小さな実を無数に実らせ、遠くから見るとそこだけ燃えているようだ。落ち葉の上に腰を下ろし、日がな一日眺めていると、いろんな鳥がやって来る。 ツイー、ツイーと鳴きながら4〜5羽の小群でやってくるのはメジロ。枝から枝へ移っては忙しそうに赤い実をついばむ。無言でパクパク食べているのはジョウビタキとルリビタキ。ひらり枝を飛び立っては、ひとつついばむ。エナガの群がジュリジュリ鳴きながら風のように通り過ぎた。群からはぐれたのか、アトリが一羽寂しそうに枝をウロウロしている。遠くに見つけた仲間の方へ急いで飛び立つ。アトリの群は頭上を旋回して林の向こうに消えた。 サンザシに集まる鳥の中で一番気性が激しいのがツグミ。シロハラがひっそり枝にやって来ると、どこで見張っていたのかツグミがけたたましい声を上げて飛んでくる。「キーキッ!」シロハラを執拗に追い立てる。シロハラを追い出したツグミめがけて今度は別のツグミが飛んできた。「キーキッ!」バタバタバタ・・・。もつれるように地面に落ちる。皆、赤い実を独り占めしようという魂胆が見え見えだ。喧嘩ばかりで食べている暇はない。 身体の一回り大きなトラツグミがやって来た。さすがのツグミもトラツグミには一目置いているようで、喧嘩をしかけるようなことはしない。悠々と実をついばむトラツグミに悔しそうな視線を送っている。その隙をついてシロハラが密かに枝に止まった。「キーキッ!」ツグミは自分より弱いモノに目ざとい。あっという間に追い立てる。その隙をついて、また別のツグミ・・・。争いはお天道様が傾くまで続く。 こうして冬の終わりの日々は過ぎて行く。赤い実が無くなるまでの間、強欲ツグミは幾つの実をついばむことができるだろう。 |
| (2000/2/20) |