シロハラ
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| 冬枯れの里山を歩いていると、カサコソと落ち葉を踏み分ける音が藪の中から聞こえてくる。わりと大きな音なので、「動物ではなかろうか」と大いに期待して双眼鏡を向け、息を殺してじっと相手が動くのを待つ。リスかウサギか、はたまたタヌキ?カサコソがガサゴソになり、何かの影がよぎった。「オ!」カサカサカサ・・・相手は先にこちらに気づき、スピードを上げて走り出したようだ。藪の切れ目から地面を移動する何かの影が見えた。双眼鏡で急いで捕捉する。「あ、あれは!」鳥が飛び出した。「クピピピピピ!」音の主は、ツグミの仲間の冬鳥・シロハラだった。 シロハラは非常にシャイな鳥で、いつも薄暗い藪の中にいる。ピョンと跳ねては落ち葉をひっくり返し、また跳ねてはひっくり返す。そうやって餌となる虫を探す。その際の音が意外に大きいので、バードウオッチャーは一体何だと胸をわくわくさせる。待ちに待って登場したのは、何とも地味なシロハラ。彼は人と目を合わせるや否や、目を真ん丸に見開いて「クピピピピ!」と鳴きながら飛び立ってしまう。まったくつれないやつ。それで、後ろ姿を見送りながら、「なーんや、シロハラかぁ・・・」と悔し紛れにつぶやくことになる。 そんなシロハラも、冬が終わりに近づくにつれ、段々大胆になってくる。藪から出てきて、明るい場所で餌探し。陽射しの暖かい日には、しばしまどろむ余裕も見せる。写真を撮ろうと近づいても逃げる様子がない。こちらまで眠くなってくる。のんびりしたシロハラとの出会いは、着実にやって来る春を感じる瞬間だ。 |
| (2000/2/5) |