セイタカシギ
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| 風が変わったある日、街中からツバメが姿を消し、賑やかだったセミの声がとぎれがちになった。干潟では涼しげなシギの声が響いている。静かに秋がやってきた。 2年前の9月のある日、西宮市の夙川河口に1羽のシギが舞い降りた。セイタカシギ、体長37センチ。その名の示すとおり、足が長く、実物は、まるで鳥が竹馬に乗っているように見える。東京や名古屋の周辺では繁殖しているので、その姿を見ること自体それほど難しい鳥ではないが、関西近辺ではこれといって決まった場所があるわけでなく、いつどこに現れるか分からない旅鳥だ。 その鳥が通い慣れたフィールドに姿を現した。嬉しかった。こんな市街地の汚れた浜辺によくぞ来てくれた。竹馬の足を器用に動かして、ゆらゆらと波打ち際を歩き、餌を探している姿に釘付けになった。若い個体なのだろう、じっと見ている僕のそばまでおかまいなしに近づいてくる。 「セイタカシギだ・・・」元気に遊ぶ子供たちに混じってセイタカシギが歩いている。ここで会えて良かった。この時ほど、身近なフィールドの大切さを思ったことはなかった。 |
| (1999/8/29) |