オオチドリ

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 「オオチドリ」という大変珍しい鳥の、これまた珍しく綺麗な夏羽の個体が姫路の埋立地にいるという話を聞いたのは、1999年3月28日(日)午後2時過ぎのことだった。急な仕事が入っていたのと、いわゆる珍鳥にあまり執着が無いものだから、結局その日は見に行かなかった。
 翌日から、メールや電話で「オオチドリはまだいるぞ!」「仕事なんか休んで早く見に行け!」「あんな素晴らしい個体はいない。一生もんだから、ぐずぐずするな!」と、毎晩のように各方面からご連絡を頂いた。こうなってくると人間不思議なもので、「オオチドリを見ていないのは世界で自分だけ」、「一人負け、一人損」しているような気分になってくる。「もうこれは絶対見に行かなければならない!」という気がしてきたが、仕事を休むわけにもいかず、ようやく出掛けることができたのはその週末の土曜日だった。金曜の夕方には確認されているとのことだったので、期待に胸膨らませながら、新米バードウオッチャー1名と共に朝早くから姫路に向けて車を飛ばした。
 8時半頃現地に到着すると、既に20名近くの人々がオオチドリを探していた。朝から誰一人見ていないという。埋立地の中を、ウロウロ探し回ったが、結局見つけることができなかった。
 その日、現地在住の方に、数日前に撮影したというオオチドリのビデオを見せてもらった。綺麗な夏羽のオオチドリが、ビデオの四角い画面の中を千鳥足でチョコチョコ歩いていた。
 全く、理不尽な話だ・・・。
(1999/4/3)