オオルリ
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| 繁殖期の鳥は、一定のなわばりを持ち、特定の場所で囀ることが多い。そのような場所をソングポストという。夏鳥のオオルリもソングポストを持つ鳥の一種だ。 昨夏、六甲山中で彼のソングポストを見つけた。山の斜面に一本突き出した松の立ち枯れ。うまい具合に上の方から見下ろす格好になる。何度もオオルリがやってきて囀っている。早速観察用のブラインドを設置することにした。 ブラインドの中で息を潜めて彼を待つ時間が楽しい。オオルリはその名の示すとおり、背中がブルーに輝く美しい鳥だ。谷間に響く囀りも見事という他ない。こんな鳥が住宅街のすぐ近くの山で美声を披露している。そう思うだけで、気持ちが豊かになる。「さあ来い、さあ来い」。遠くの方で彼の声が響くと、期待は膨らむばかり。ハシブトガラスやヤマガラが立ち枯れに代わる代わる止まる。「さあ、次はオオルリだ!」。・・・そんな週末が三回程過ぎた。空振り三振ならぬ空振り三週。洒落にもならない。 今思えば、オオルリが最初に立ち枯れに止まったのはただの気まぐれだったのかも知れない。「また待ちぼうけを喰らうかも・・・」そんな気持ちを抱きつつ、それでもオオルリに会いたくて、足は今年も山へと向かうのだ。 |
| (1999/5/4) |