カンムリカイツブリ
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| 梅雨寒の中、天気がなんとか持ちこたえてくれた先週日曜日、琵琶湖へと車を走らせた。お目当てはカンムリカイツブリ。大型のカイツブリで、鋭い嘴、長い首が特徴的だ。夏の間は、金色と黒のたてがみ(?)を首にまとい、なかなか立派な風貌をしている。10数年前までは冬鳥だったこの鳥が、ここ数年夏の琵琶湖で子育てをしている。 琵琶湖でのカンムリカイツブリの繁殖を、僕は、7〜8年前Aさんから頂いた絵はがきで初めて知った。Aさんは大阪の豊中市で書店経営の傍、万博記念公園での野鳥撮影を長年しておられた方だ。10数年前からは精力的に琵琶湖通いを始められ、広い広い琵琶湖を北から南まで撮影し、そして初夏のある日、とうとうカンムリカイツブリの親子に出会った。当時、日本でカンムリカイツブリの繁殖は殆ど記録が無かったから、Aさんの喜びはひとしおだったろう。Aさんが撮影したカンムリカイツブリの写真は、我が子を慈しむように餌を与える自然そのままの姿で、僕はしばしその写真に見入った。 今年、琵琶湖の某所でカンムリカイツブリは少なくとも三組繁殖していた。雛一羽のカップルが二組と、雛三羽のカップルが一組。雛の顔はシマウマのような不思議な模様をしている。朝から観察を続けておられた京都のM夫妻によると、どの親子も休んでばかりでじっとしているとのこと。そのうち伸びでもしてくれるだろうと、待ってみることにした。 しかし、我々の期待に反し、親子は夕暮れまで殆ど動くことがなかった。ただ一度だけ、餌採りに出掛けた雄親が母子の元に戻った際、雄親と雌親がダンスのような挨拶を交わす姿を見ることができた。雄と雌が向き合って、首を伸ばしたり縮めたり、右に振ったり左に振ったり・・・10数秒間ダンスは続いた(写真はその一コマ)。 本屋のAさんは今、身体を悪くされ、店を閉まい、写真撮影もままならない。Aさんもカンムリカイツブリのダンスをこの場所で見ただろうか。いつか再びカメラを持ったAさんに、そんな話を聞いてみたいと思う。 |
| (2000/6/17) |