アカショウビン
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| 先週の日曜日、鳥取県のあるキャンプ場まで遠征した。ここは、ブナの森の中に作られたキャンプ場で、アカショウビンが毎年やって来ることで有名な所。深夜現地に到着し、早朝からウロウロと鳥を探し回ったが、霧が深く何も見えない。そうこうしているうちに、キャンプ場内の一角にカメラマンが集まり始めた。アカショウビンが止まる枝があるという。ここに一旦止まった後、巣穴(枯れた大木の裏側にあって、道からは見えない)に餌を運び込むという。木の葉の向こうにその枯れ枝が見えた。 アカショウビンはずっと憧れの鳥だった。学生の頃、奄美大島で林道を横切る姿をチラリと見て以来、声しか聞いたことがない、自分の中では幻の鳥だった。 期待いっぱいでその鳥の登場を待った。 しばらくすると、深い緑の中を音も無く真っ赤な影が横切った。アカショウビンだ!意外に大きい。真っ赤な太い嘴にサワガニか何かをくわえている。遠くを見るような目。尾をピクピクさせている。これがアカショウビンか! そして今日、もう一度その姿を見たくて同じ場所に出掛けた。カメラマンが大勢集まっていた。「?」何か変だ。あの枝がよく見える。・・・木が無い。アカショウビンの止まる枝を覆い隠すように生えていた木が無くなっている。雨や風で折れるようなサイズの木ではなかったはず。 気分が悪くなった。カメラを取り出す気にはならなかった。 丸見えの枝に、それでもアカショウビンはやって来た。巣穴の中に雛がいるからだ。 もし、あの木をどうにかした人がいるとしたら、その人はアカショウビンのことを何か考えただろうか。それとも、こんな風に考える僕の方がおかしいのだろうか。 やりきれない一日。何だかくやしくて仕方ない。 |
| (1999/7/11) |