3月29日(日)東北地方で今年最初のレース、SUGO選手権の開幕戦が行われた。
工藤にとってレース参戦から3シーズン目、GP125クラスは2シーズン目となる今年は、去年までメインとしていた
福島のエビスサーキットから、宮城県にあるスポーツランドSUGOへと戦いの場を移すこととなった。
このサーキットは、誰もが知るように、スーパーバイク世界選手権や、全日本最終戦(MFJGP)並催の
TBCビックロードレースなどの大きなイベントが行われ、YAMAHAのホームグラウンドでもある国際サーキットである。
エビスと比べて全体的に高速で、筑波的なストップ&ゴーの乗り方は通用しない。各コーナーをスムースなラインでつなぎ、
コーナリングアベレージを稼がなくてはタイムにはつながらないのが特徴。工藤のマシン、ベストタイムで、
裏ストレートの最高速は210km/h、平均速度は130km/hになる。
東北出身の工藤にとって、特別な思い入れのあるこのサーキットにおいて、去年はSUGO選手権最終戦の1戦のみに参戦し、
見事に予選落ち。
今年はこの悔しさをばねに、予選通過は当然、ポイント獲得を目標とした参戦となる。
予選ボーダーは1分42〜43秒前半。これに対し工藤のベストタイムは43秒2。決して予選通過は無理な話ではない。
この週末は、全国的に桜が開花するなど、大変暖かな絶好の天候に恵まれた。この好コンディションの中、
果たして工藤の戦果はどうだったのだろうか?まずは、レース開催2週間前の練習走行から....
この日は、冬の間メンテナンスし、各部品が新品となったRSの慣らしと実に3ヶ月ぶりの乗車となる人間の慣らしが目的。 金曜22時まで残業だった工藤は、早朝のSUGO到着を目標に夜中に出発したものの途中のコンビニで仮眠休憩を入れた為、 昼ちょっと前のサーキット入り。天候は晴れ、気温は約10℃とまずまずのコンディション。 まず、エンジン(ピストン)の慣らしの為に、30分の走行を軽く流す。そして、この日の2本目の走行、 エンジンの慣らしもいい具合で、さて、人間の慣らしをはじめようかと、ペースを上げていくと、1コーナーの進入で 知り合いの選手に抜かれる。彼は工藤より2秒程早く走るので、今の工藤では間違いなくついていける訳はないのだが、 それでも頑張ってみようと後をつける。3コーナー、ヘアピン、そしてS字、ここで大きく離される。ハイポイントを まわってレインボーコーナーへ、ここを抜けると裏ストレート。かなり距離が離されつらくなってきた。 が、ストレートは工藤の軽い体重も手伝って、引き離された距離を縮める事ができる。また距離がつまり、 再度追いかける気力が出てきて、さぁ、フルブレーキングから馬の背へ。と、その時、ちょっとオーバースピードだったので ブレーキを引きずりながらマシンを倒しこんでいったところで、フロントの足元をすくわれる。 立て直す暇もなく、そのまま路面に叩きつけられるとコース外のグラベルへ一直線。この時点で今日の練習は終わってしまった。 幸い、人間はなんとも無く、マシンのダメージもハンドル、ステップが曲がってカウルが割れた程度。 翌日曜日も走るつもりでいたので、とりあえず修理をするが、地元のライダーと話をしたところ明日の宮城県は大雪の予報。 走るやつはだれもいないだろうとのこと。しょうがないので、翌日を実家でのんびり過ごして帰ってきたのだった。
前日の天候とは打って変わって、この日は晴れて気温も上昇。午前と午後に1回ずつ設定された走行枠で、 いまの調子を考えてまずは目標を44秒に設定。10時からの走行は、気温10℃、湿度60%とまずまずのコンディション。 晴れているので、路面温度もそれなりであろう。しかし、やはり前日の転倒が尾を引いて、乾いた路面においても アクセルが開かない、バイクが寝ない、コーナーリングが遅すぎる。ボードに表示されるタイムは、いつまでたっても 50秒を切ることがない。ようやく49秒に入って、この周回はまた縮まったかと思った9周目のシケイン立ち上がり 10%勾配を登る途中で、エンジンストール。焼き付きではなさそう、この感触はガス欠か? ピットに戻って確認すると、タンクもキャブもすっからかん。10周は走れると思っていたガス量だったがちょっと 足りなかったよう。この走行のベストは、49秒3。ベストの6秒落ちで、目標には遠くおよばない。 14時からの走行は、先程よりも多めのガソリンを準備し、再度44秒を目標にスタート。気温は15℃まで上がり、 問題は全くないはずである。タイヤを暖めて(この数周が結構無駄。タイヤウォーマーは必須だ)程なく先程のタイムを更新。 しかし、そこからがまた縮まらない。結局ベストは46秒5。自己ベストまで3秒もある。明日は、9時から予選開始。 はたしてこのようなタイムで予選通過できるのだろうか?
SUGOの日程は、基本的に日曜1Day。今回は6クラスのレースが行われ、そのうち国内GP125は2レース目。 予選はAB2組に別れ、そのA組で出走である。朝は7時30分から車検が始まり、予選スタートは8時55分。 朝から好天に恵まれ、予選開始時点で、気温は13℃まで上昇した。少々曇ってはいたが、路面温度も十分上がっているだろう。 コースインして、つぎの周から54、52、50秒とタイヤをあたためながらすこしずつペースアップ。 義務周回数をこなし、いよいよタイムアタック。残り時間は約10分。しかし、タイムは思ったように上がらず、 1周ごとにコンマ5秒しか縮まらない。結局最後に48秒2がでたところでチェッカー。どう考えても予選を通るはずはない。 が、結果はA組20番手。これで予選結果が頭取りなら予選通過だが、天候の急変はのぞむべくも無く、B組予選結果待ちと いうことになる。そのB組は、23番手までが工藤のタイムを上回り、結局総合43位で予選落ちとあいなった。 43位ということは、ウェイティングの望みが無い訳ではない。まずは嘆願書を提出。 予選はキャブセットに失敗したとか、自己ベストは43秒なんだとか適当な言い訳をする。 これによって、予選終了から決勝スタートまで、何等かの原因でリタイヤ届けを出す選手がいた場合41位の選手から順番に 最高3人までがくり上げ出走できるルールである。しかしながら、今回はただひとりの脱落者も無く、決勝に出走するための 準備はまったくの無駄に終わってしまった。 もっとも、48秒、普段のボーダーの5秒落ちなんかでは走らせろというほうが無理な話である。 (一応周回遅れにはならない計算だが)