昨年(96年)の10月、SP250(NSR250R)にてエビスへ参戦した後、
97年のレース活動をより充実させるものとすべく、スポーツランドSUGOのサーキットライセンスを取得した。
それから、ちょうど一年。この間、5月と8月の連休を利用して練習走行に通ったが、予選を通る程のタイムは出ず、
実際のレース参戦は見送っていた。
しかし、一度もレースに出ないでライセンスを更新するのも悔しいし、98年のシーズンを考える意味でも、
ちょうどエビスのレースの無い10月の最終戦には参戦しようということになったのである。
このSUGOは、全日本以外にも、スーパーバイク世界選手権(WSB)、TBCビッグロードレースといった
国際格式のレースの行われる、工藤にとっては「あこがれ」のサーキットである。
余談であるが。工藤が高校のころ、はじめてWSBを見に行って
M.ドゥーハン(当時はYAMAHAのドーハンだった)を見たのもこのサーキットであった。
工藤は、10月9日と11日の2日間、トータル約2時間30分の練習走行をこなしており
この間、45秒台だったベストを、43秒2まで縮めていた。
しかし、予選ボーダーは、ここまでの5戦をみても42秒である。
42秒前半から、41秒のタイムが出なくては、予選通過は厳しい。
ベストに対して、ボーダーが1秒上ではお話にならない、とは言わないまでも、かなり厳しい。
予選で、ベストの走りができれば、もしかすると、との期待もあったのだが。
この日の予選は、8時からA組、8時半からB組のスケジュール。工藤はB組で出走。
昨夜の雨で路面は濡れており、予選が始まるまでに、ライン上のほとんどは乾いたものの、
裏ストレートの後半、最終110Rの進入が濡れている。
天候は、この時点で晴れ、徐々に乾きつつある路面に、予選A組とB組では、コンディションの差が出ると思われ、
決勝進出のためには、組20位のタイムを出す必要があることが予想された。
A組の予選が終了し、トップタイムは42秒128、まだ、路面は乾ききっていないようだ
20位のタイムは48秒233。しかし、路面は刻々変化しており、このタイムは参考にならない。
コースインして、まず、義務周回数の3周を、確実に走るよう心掛け、路面の状況をチェックする。
やはり、裏スト後半と、最終入り口が乾いてない。びびりの入る工藤。
4周、5周とまわっても、タイムが伸びない。
そうするうちに、路面もほとんど乾いて、ほぼドライと同様に走れたはずであった。
が、工藤は、結局濡れた路面に対する過度の警戒心が最後まで抜けずに
1分48秒2、ベストの5秒落ちというタイムで予選終了。B組30番手で予選落ちとなった。