東北ではそろそろ雪の便りが訪れるかというようなとんでもないこの時期。エビス選手権もいよいよ今回が最終戦。 前回チャンピオンが確定してしまったことはすでに報告した通りであるが、ランキング2位はまだ確定しておらず、 これを現在暫定2位の工藤と3位の白石選手が争っている状況。 泣いても笑ってもこれが最後、果たして有終の美を飾る事ができるのか!?
選手権の1週前のこの日、実は8月の選手権以来CBRにはずっと乗っていなかったので、これはいかんとばかりに、 金曜会社が終わるとすぐ、エビスへ直行。このところエビスは4輪のイベントが多くなかなか走行枠が取れず、 11月もこの日しか練習出来ないとあって、なにがなんでも走り込むぞと意気込んでエビス入りしたものの。 その晩の天気は雨、あめ、アメ。なんでだぁ、そんなに日頃の行いが悪いのかぁ(悪いだろうが)。 朝になって雨は止んだものの空には厚く雲が垂れ込め、午前中の3本の走行枠は路面が乾かず、 走っているのはエンジンの慣らしをやってるレーサーのみ。午後もこの状態ならしかたない、レインタイヤ履いて、 レースが雨だったときのことを想定して走るかと思っていた所、ようやくお天道様が顔をだす。追加走行の枠もあって、 なんとか2本の走行をコースの所々がウエットの状態でも走る事ができた。この日のベストは1'07"63。 マシンの調子は悪くないようである。
今回もまたまた、レースウイークが休買いと重なっているのだが、この最終戦は土曜予選、日曜決勝の2daysの日程。 金曜には選手権出場者のみがクラス毎に走るフリー走行となる為、金曜、土曜と休みをいただいてエビス入り。 金曜の朝にピットが取れれば、レースウイークは屋根付き照明付きのピットの下で、ゆっくり整備も出来るとあって、 朝のピット争奪戦(ピットは早い者勝ちである)に出遅れないよう、 高速を飛ばして木曜の9時にはサーキットのゲートに到着。ところが考えてることは皆いっしょで、 ゲート前はすでにトランポの長蛇の列。結局、金曜はピットが取れなかった。しかも天気は雨、路面はウエット。 この日のフリー走行の枠は3本であったが、午前中は自分のクラスも含め、だれ一人走る人がいない。 トランポのリアゲートを開けて、その下で雨を凌いでバイクの整備。そうしているうちに、雨もやみ、路面も乾いてきた。 午後3時からのこの日最後の走行にかける。しかし、路面温度も低く、路面も完全に乾いている訳でもなく、 思うようにペースが上がらない。そうしているうちに、また雨が降り出し、結局15分ほどで走行を切り上げピットイン。 タイムは1'10"05。路面のコンディションもあったのだけど、どうも登り勾配をかけ上がる時のパワー感が いまひとつである。プラグを外してみると電極は真っ白、どうもジェッティングが薄かったよう。この日の気温は10℃を 下回っており、こんな気温で走った事がなかったことがなかったため、ジェッティングが分からなかったのだ。 明日の予選もこんなコンディションなら、もっとメインジェットを上げなくちゃいけないが、そんな大きいの持ってないぞ。 この季節のエビスは、西の方に高い山があるからということもあるのだけど、4時半ごろから暗くなって、 5時半にはもうまっくらである。早めに整備をきりあげ夕飯、風呂にする。お風呂はいつもの岳温泉の公衆浴場。 エビスに来た時の楽しみのひとつである。この岳温泉、サーキットよりちょっと標高が高い所にあるのだけど。 風呂から上がってサーキット迄の帰り道。雪です、雪、大雪。勘弁してくれよぉ、明日は予選だっつーに、 雪なんか降るかぁ?積もったらどーすんだろ、中止かなぁ。なんてことをいいながらサーキットまで下りてくると、 雪はみぞれに変わっていた。たいして変わんないけど。路面凍結だけは止めて欲しいものである。
夕べはピットの場所取りが許されなかった為、この日の朝は再びピット争奪戦。昨日ピットが取れなかった我々にとっては、 敗者復活戦のような物か。運よくこの日は2つピットが確保出来た。毎回5〜6台出走する我々のチームとしては、 必要十分といったところである。 午前中、朝の9時30分からフリー走行枠が1本あったが、路面状況とスケジュールとを考えて、これをキャンセルした工藤。 今思うと、これが間違いだったのかもしれない。これを走っておけば、キャブセッティングの確認もできたし、 ライバルの走りも間近で見れただろうに。今回の250Fはスポット参戦組が二人、どちらも去年のSP250Fを走っていた 人で、実力は工藤よりも上である。この二人に絡んでいかなければ表彰台は望めないが、今回の目標はあくまで白石選手の前 でゴールすること。無理は禁物である。 1時30分から予選スタート。相変わらず気温は低く、路面温度も上がらない。決して無理はいけない、十分タイヤを暖めて から、タイムアタックはそれから、そう自分に言い聞かせていながらの、2周目のS字入口。エビスはコースレイアウト上、 左コーナーが余り無く、S字のひとつ目と、第二ヘアピンと、そして最終のストレート直前の軽い左のみ。タイヤの右側は すぐに暖まるけど左はなかなか暖められないので、このS字のひとつ目でちゃんとタイヤを使ってあげなくちゃ、と思ったの がちょっと早かったのか。フロント、リアが同時ににゅるにゅるっと滑り出し、やっばーいと思った瞬間には、自分は路面 を滑走していたのだった。このS字は下り坂の為、バイクも人間もそのまま勢い良くコース外へ。初めてクラッシュパッド に突っ込むと言う経験をしてしまう。とりあえず体を起こし自分に異常がないことを確かめると、バイクに駆け寄り 再スタート出来るか確認。ところが、コース脇の縁石を乗り越えたときだろうか、トップブリッジは正面を向いているのに、 タイヤはあさっての方向を向いている。結局再スタートはあきらめ、コースの外で体を休め、他人の走りの見学モードに入る。
再度体を確認したが怪我らしい怪我はしていない模様。ので、明日の決勝レースのことを考える。走らないのは悔しいけど、 予選は絶対通らないんだよな(予選義務周回数を回っていない)。嘆願書(泣きの一手というやつ)があるから、 まあ出走はできるだろう。バイクがちゃんと直ればな。フロントフォークさえ曲がってなければ大丈夫かな。頭を打った ような気がしたので、ヘルメットがやばいかもしれない。ヘルメット買いに町に下りなきゃいけないかな。あーヘルメット 買うお金下ろさなくちゃなぁ。そんなことを考えているうちに予選は終了。リアカーに運ばれて、ピットへ戻る。 まずは、ぼろぼろになったカウルを外す。カウルは一番最後だ。なくたって走れる。まずはよじれたフロントフォークを 直さなくては。フォークを外してインナーパイプの曲がりをチェック。OK曲がっていない。トップブリッジとボトムブリッジ がよじれてるようなので、ステムナットを緩め、フォークを組付け、各部を締め付けてみる。フォークを摺動させ馴染みを 取って増締めするが、僅かにアクスルシャフトとトップブリッジの平行が出ていない。しょうがないので何度かフォークを 組付けなおしてみて、一番ましな位置を探して組むことにする。あとはサイティング、ウォーミングアップのときにまとも に走れないようならリタイヤするということで。キャブボックスを外し、ごみ、泥が入り込んでないこと確認してエンジン始動。 これもOK、オイル洩れもない。エキパイ、マフラーからの排気洩れも無し。 あとはカウルが付きさえすればOKだろうということで、嘆願書を提出しに行く。初めての経験である。マシンは直します、 体は大丈夫です、ですからお願いです、決勝走らせて下さいよぉ、と書いて提出。競技監督に呼び出され、事情を説明し、 出走の許可を得る。グリッドは一番最後の20番目。なぁに出ることさえ出来れば、あとはスタートで遅れなければ、 そこそこ楽しめるだろう。表彰台は望めないだろうけど、前だって何が起こるか分からない訳だし。とゆーことで、 再びバイクの修理に戻る。カウル類はガムテープでごまかし、折れたステーは金属板で作りなおして、あとは明日の スタート前チェックでOKをもらえばよい。とゆーことで、整備終了。時間は7時をまわっている。ピットが取れてほんとに 良かったと思う時である。遅くまでかかった整備ですっかり芯まで冷え切った体を温泉で暖める。うーん極楽極楽。
決勝スタートは朝の9時、寒すぎる。路面が凍っていないか本気で心配。バイクを降ろし、エンジンをかけ暖気。 朝飯を食べて準備体操、ライダーの方も準備OK。昨夜は雨も雪も無かったので路面は乾いているが、予選を殆ど走ってない 新品同様のタイヤで序盤のスタートダッシュについて行けるかが心配である。スターと前チェックは、他のマシンよりも 入念なチェックが入るが、特に問題無し、OK。そういえばヘルメットの方は、頭を打ったのがアスファルトではなく コース脇の土の上だったようで殆ど無傷であったため、これも問題無しであった。 そしてサイティングラップの為にコースイン。今度は慎重にタイヤを暖める。グリッドについて確認してみたが、 やはり左側が冷たい。ウォーミングアップラップでどこまで暖められるかわからないが頑張るしかない。いつもは前の方の スタート位置で、選手紹介もちゃんと受けるのに、今回は選手紹介の順番が自分にまわって来る前にウォーミングアップ ラップ開始、悲し過ぎる。一番後ろからなのをいいことに、ゆっくり右左と蛇行しながらコースをまわる。2ヘアと、 最終の左を使って出来るだけタイヤの左側をあたため、再度グリッドへ。そしてスタート。今回はうまくいった。 スタートですっと前列(といっても125ccばかりだが)に割って入り、そのまま前に出て、250の3位グループに 食ってかかろうとした矢先、1コーナー侵入の手前で、なんと右前方の1台が転倒、工藤の前に倒れてくるではないか。 あぁー、おめーなにやってんだよー、ひいちまうぞー。その車を左から抜こうとしていた工藤は、右にかわす準備が出来て いなかった。でもその車は左前に転がって行く。しかたなくアクセルを戻し、転倒者をかわして行くころには、 すっかり皆においていかれ、けつのほうで1コーナーに侵入。この時点で、工藤のレースは終わったも同然であった。 あとは1台1台125を抜き、中盤でようやく250に追い付くと、5位まで浮上するのが精一杯で、後半にはなんと NK−4にラップされる始末。屈辱の青旗(追い越されますよ注意の意)を食らってしまった。 結局総合13位、クラス5位で11周しか出来ずにチェッカー。4位とは11周終了時点で16秒も差をつけられていたらしい。 それでも一応白石選手よりは前でチェッカーを受け、今年の最終的なランキングは以下のように確定。目標の2位を確保した。
| 順位 | ライダー | R1 | R2 | R3 | R4 | R5 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 安藤 | 20(1) | 20(1) | 20(1) | 20(1) | 20(1) | 100 |
| 2 | 工藤 | 17(2) | (DNF) | 15(3) | 17(2) | 0(5) | 49 |
| 3 | 白石 | 15(3) | 15(3) | 17(2) | 0(4) | 0(7) | 47 |
| 4 | 伊藤 | 0(4) | 17(2) | 0(4) | 15(3) | 32 | |
| 5 | 三瓶 | 17(2) | 17 | ||||
| 6 | 菅野 | 15(3) | 15 |