いよいよ今回が最終戦となったSUGO。前回惜しくも(?)ポイントを逃した工藤としては、
今回、何としてもポイントを取りたいところ。
ところが、SUGOの最終戦というとどうも相性が良くない。
初参戦の97年の予選落ちは仕方無いとしても、
98年の予選転倒リタイヤ、99年の予選キャブトラブルリタイヤと
一度も決勝レースすら走れていない始末である。
今回はマシンの外装を一新。ドリライカラーを身にまとっての
初走行となる為、嫌がおうにも気合が入ってくるというもの。
この気合が空回りしなければいいのだが、はてさて。
今回の目玉?はタイヤテスト。前回のエビスのときにもらったBSの
フロントタイヤを試すべく、練習走行に望んだ。
普段からいつもピットが一緒の、いつもお世話になってるチームの人たちは
ほとんどがBSユーザーなのでいろいろと話を聞きながら、
まずはDUNLOPのときと全く同じサスセッティングで走行開始。
ところが走り出してびっくりしたのは、馬の背を立上がったあたりから
シケインを立上がるところまで、ライン上にオイルが。
2日前に4輪が走行してまいたオイルが路面に染み込んでいるんだとか。
石灰でマーキングされててライン上のいやらしいところにあるもんだから、
SPin〜outにかけては慎重な走りを余儀なくされる。
この区間で2秒は損している感じか。仕方が無いのでタイヤテストに専念。
途中イニシャルを調整したりしながら周回を重ねる。
昔、一度BSを試した事があったのだが、そのときに感じたS字等での切り返しの
重たさ等が感じられず、印象としては昔ほどDUNLOPとの差がないんじゃないか?
という感じであった。タイム的には、路面の悪状況を考慮すればも大きく落ちてはいない。
これならレースに使えるだろうという感触。
残念ながら、戦闘力としてのメリットがあるというほどではなかったが
コストパフォーマンスという意味で、BSに利がありそうなのだ(^^;
路面の悪状況はこの日も変わらない。明日の決勝も似たようなものだろう。
ならばこの状況を受け入れるしかない。石灰のマーキング部分が走れるかどうか
いろいろ試してみるしかなかろう。
この日から、同じピットにお馴染みSUGOでの宿命のライバル(笑)O選手が合流。
なんでも今シーズンは会社の寮を出て一戸建の豪邸をゲット。
その準備の為、第1〜5戦を休んでおり実に1年振りの復帰戦だそうで。
昨年最終戦以来の実戦だと?昨年までの持ちタイム、決勝順位からしていくら
同レベル(かなり緊迫している(笑))とはいえ、ここで万が一にも負けては、
この一年間、工藤が進歩していなかった、ということになるではないか。
この1年間の努力(?)を無駄なものにしない為にも、ここは一つ意地でも
勝たなくてはなるまい!
なーんて思っていると、気合が空回りするもので。ええ、とりあえず、
この日の走行は工藤の方が遅かったようで。うしろから突っつかれまくり、抜かれてしまいました。
ま、確かにタイムは出てなかったし、乗れてなかったすよ。
え?O選手自己ベスト?この路面で?がーん。やばいかも....
この日は通常整備をさくっと切り上げ、いよいよニューカウルのデビュー。
ドリライカラーに塗ったカウルにスクリーンとゼッケンベースを取り付け、
未完成のストライプ、ステッカーを貼り付ける。
んー、なかなか渋いのぉ(^^)
この日の予選は少し早めにコースイン。O選手の前でスタートする。
彼はタイヤウォーマーを使用していない。工藤は夏に手に入れた(なぜ、夏?)
ウォーマーが、今回は有効に利用できるにちがいない。
しかし実は昨日の走行で入れ忘れていた新品ブレーキパッドの慣らしがあって
最初の1周目はペースをあげられなかった。
案の定、予選最後にはO選手に背中をつつかれ、ラストラップの旧6コーナー
では、横に並ばれ刺されかけるしまつ。ああっ、まぢでやばいかも...
結局順位は26番手、7列め。O選手は3つ前のポジションで、
丁度右斜め前にいる。ま、スタートはかなり自信がある(強気!)から
それで3列ぐらい前に出れば、そー追い付いてはこれないだろう。(ニヤリ)
ニューカウルの評判は、かなり悪かった(笑)色が渋すぎて目立たないんだそう。
そう思ってFrフェンダーは派手な黄色にしたつもりだったのに。
やっぱ、蛍光レッドとかじゃないとだめか。ホイールを蛍光に塗る案が浮上。
あまりやりたくないんだが、この場合はしかたないのか。次回に要検討。
といっても、決勝前に対策が出来る訳はなく、そこはピットクルーに
頑張ってもらうという事で、このままレースに。
スタートは絶妙のタイミングであったものの、2列前の右側のライダーが
アウト(左側)にバイクを振ってきたのに追突しそうになり、
若干アクセルをゆるめてしまった。結局2列ぐらい食った感じで、
20番手前後で1コーナーへ。こりゃ、今回はポイントはきびしいか。
しばらく集団を1台、2台と「抜かれながら」走っていると、
なんか右手に違和感が。ブレーキング時にレバーから「がたがた」という
反力が帰ってくる。いわゆる「ジャダー」というやつだろうか。
初めてのことである。もちろん、ブレーキが効かない訳でもなく
たいしたことない、気にすんな。つーことで走り続ける。
(今思えば、ここでやめときゃよかったのだが、これがそんな重大な
トラブルの予兆であるとは気がつかんし、ましてや練習中でなく決勝だ。
やめられるわけがない)
それはレースが8周目を終わり9周目に入った1コーナー。
目の前のライダーはすこしづつ離れて行き、後ろから付いてくる者もいない。
ちょっと気が抜けてき始めたころであった。
「ぐしゃ」まさにそんな感触。ブレーキングした右手から手応えが消える。
瞬間、自分の右足のあたりから前方に飛び散る黒い影。
もう一度右手を握るが期待していた減速が無い為、まるで加速して行くようだ。
ブレーキディスクが砕け散ったのだ!!!
何が起きたかはその瞬間に判った。さてどうしよう。
昔、この1コーナーでブレーキキャリパーボルトを落して、
ハイポイントまでグラベルをかけ上がった事がある。そうすりゃいいのだ。
でも、初期のブレーキングで若干減速していたし、
グラベルに出るときに何事も無く縁石を横断できる保証はない。
ならばここは曲がってみた方がいいのかも?
Rrブレーキを踏みながらここまで0.5秒ぐらいか?(笑)
そう判断したのが1つ目の間違い。
よし、と気合一発マシンを倒す。オーバースピードは承知の上。なんとかなるだろ!
ところが、Rrブレーキを踏みっぱなしだったため、進入でRrがすべる。
このままスリップダウンでもしておきゃ良かったのだ。
アクセルを開けるとか、Rrを踏みしめるとか。
そうしなかったのが2つ目の間違い。
すべったRrに体が反応し、右足をリリース。回復するRrのグリップ。
起き上がり、暴れるマシン。飛ばされる僕(^^;
あとはもー覚えちゃいない。てゆーか覚えてるんだけど思い出したくも無い。
マシンが上から人間に振ってこなかっただけまし。
コーナー進入でハイサイド転倒とゆーめずらしい形で工藤のレースは終了した。
苦しくて起き上がれない。救急車で運ばれ医務室へ。
そのあいだに苦しいのも落ち着き、とりあえずどこが痛いかもわかってきた。
どうやら左手首と右手甲、左足首が痛いらしい。
O選手やチームの人の目撃によると、1コーナーではだいぶ派手な土煙が上がったらしく、
ここで出たイエローフラッグと救急車と、つぎの周の先頭が周回遅れに
追い付いたのが絶妙のタイミングで重なったらしく、レース終盤に
波乱の展開を演出したらしいが、そんなもん、知ったこっちゃ無い。
(すみません。私が悪いんです。)
原因は、ほぼ間違いなく、磨耗限度を越えたブレーキディスクを
継続使用した為に発生した、整備不良に伴うブレーキトラブルです。
きっと、MFJ、サーキットからの通達や、レース雑誌の整備情報などで
選手達に注意喚起がなされる事でしょう。(サーキットから事情聴取受けちまったし)
みなさんも、気をつけましょう。まじで。
ただ、1点、まだ未確認で気になってる事もあるんです。
もしかすると、予選で入れた新品のブレーキパッド。
鋳鉄用ではなく、SUSディスク用だったのかもしれない....(爆死)
もちろん、それだって、自分のミスには違いないんですが。
また、最終戦、完走できませんでした。つくづく、相性が悪いようです。
せっかくのニューカウルも、一瞬にしてくしゃくしゃです。
その後、O泉記念病院に行って診断を受ける。レントゲンで左右の手を撮影。
左手は手首から先が変な風に曲がってるのが外観で見ただけで判るし、
レントゲンの写真、左右を比べると、手首の骨の角度がおかしいのが
素人目に見て判る。
医者「打撲ですね。左右とも。湿布だしときます。」
工藤「え?あの、これ、手首ずれてますよね?」
医者「いえ、打撲です。大丈夫です。」
工藤「いや、その、すごく痛いんですけど...添え木とかは?」
医者「打撲に添え木は普通付けませんよ。」
工藤「はぁ、そーですか。」
打撲だっていわれたらしょうがない。ええ。いいですよ。
じゃ自分で車運転して帰ろうじゃないですか。この時の為のATだぜ。(爆死)
はずかしい(し、心配かけたくない)ので、いつもは寄って行く実家にも帰らず帰宅。
でも痛いんだよなあ。動かすのはもってのほか。だまってても。
いたいよ。まじで。こりゃ今晩眠れないぞ....
尋常ではない痛みとともに永遠とも思える夜を過ごし(なんだかな)、
翌日の早朝、近所の整形外科に行きましたよ。
結果、左手はゲツジョーコツダッキューを伴うシュージョーコツコッセツ。
靭帯切断のおまけつきだそうです。なにその長い呪文は?(号泣)
御丁寧に右手首の骨にもひびありだって。
とりあえず、その場で月状骨の脱臼を治して
(いや、痛いんだこれが。折ったときより痛い。泣き叫びましたよ。ええ)
折れた舟状骨が合うようにX線でモニターしながら手首を固める。
固定2ヶ月、全治半年、経過次第で要手術つー大怪我ですって。
工藤の今シーズンは終了しました。
1週間ほど左右の手を固定されて不自由しましたが、
これを書いている今(3週間たったもんな)は左手首の固定だけで
こーやって、キーポードも両手で打てるようになってはいます。
車もATなら運転できるしね。しかし、しばらくバイクに乗れないのは当然。
握力が無いので、ブレーキもクラッチも握れない。
来シーズン復帰もいつからになるか不明。5月連休明けなら早い方?
マシンの修復もまだだし、結構かかりそう(お金、時間とも)だしなぁ...