喰い活発、神子元沖ワラサ

3年ぶりにの神子元ワラサです


  1. 日時:2001年9月5日(水)
  2. 場所:神子元沖
  3. 参加メンバー:鯛介
  4. 時間:午前6時00分〜午前10時30分頃
  5. 潮時:大潮


釣行記

神子元のワラサが爆発中である。9月1日の土曜日に釣れ始め、翌日曜日にはトップがツ抜け。南伊豆以外の船も集結してきた月曜日も同様の釣れっぷり。これは本物、3年ぶりの神子元ワラサ爆釣の様子である。

ちょうどよく我々夫婦は火曜日から下田のせるじおさん別荘を借りて南伊豆に逗留予定。現在身重で海の悪い海域の船には乗れない嫁さんから「行ってらっしゃい」の許しを得て、5日の火曜日に弓ヶ浜・もき丸に予約を入れた。予約の電話のときに船長に話を聞くと「今回は本物だよ。船中ボウズなし。朝のうちが勝負!」とのこと。実はワラサはいつも渋い日ばかりで、一回の釣行で2本以上釣ったことが私。今回はたやすく記録更新が出来るチャンスである。

●平日でも満船
当日は昼過ぎに東京を出発。東伊豆経由でもき丸には17時頃に到着。用意されているコマセバケツの数からすると左舷4名、右舷5名。両ミヨシに既にキーパーがセットされている。北東風予報ということもあり、釣り座はトモではなくて右舷ミヨシ2番を選択した。この釣り座ならば、逆舷とオマツリしてもペラに巻かれる可能性もかなり低いのだ。逆にトモ寄りは混雑時とくにオマツリが頻発するワラサなどではそういったトラブルにどうしても多く巻き込まれがちであると思っている。そして、宿に戻ってお風呂と食事を頂き、早めの21時には就寝した。就寝間際の船長が電話しているの様子からすると、どうやら明日は満船になったらしい。

翌日は4時半起床。5時前に船着場に到着すると、久しぶりに見るこの港の喧騒。ワラサが釣れているんだなぁ、と実感出来る。結局予約は増えて片舷6名ずつ12名になったようで、続々と釣り人が到着。長めの竿の人、ショートロッドの人、思い思いのタックルを準備している。

私もタックル選択に迷ったが、朝2時間くらいが勝負の釣りになっていること。船長が作ってあげていた仕掛けのハリスが10号であったことを考え、今回はショートロッドUglyShot12LB2.4mを選択。リールも場合によっては電動でがんがん巻く、ということもあり得るだろうから、パワーのある電動丸3000XHを選択した。

●大船団
5時半、青野川を次々に船が海へ向かって出ていく。どれもいっぱい釣り人を乗せている。我が船も5時半に出船し、一路神子元の西沖の通称「広根」へ向かった。途中、無線では「いっぱい船が待機しているよ」という声が聞こえてくる。また「反応はあるよ」という声も聞こえる。釣り場に近づくと、確かにスパンカーを上げた船がいっぱい見える。そして船団に合流。ざっと数えても70〜80隻はいる感じだ。



定刻の6時まで待機。予報に反して北東風が強く、ウネリ、波も大きく結構釣りづらそうだが、青物が食いそうな感じがひしひしと伝わってくる。6時になりタナ68mで開始となった。餌はオキアミ2尾とイカ短のサンドイッチである。

するするとヒラマサ針13号に10号4ヒロの仕掛けを落とす。ビシはサニービシビッグ100号を使用しているが、大きくトモの方にビシが流され、そして途中でミヨシ側に戻ってくる。上の潮が速いようで、「みんな一斉に投入しなきゃだめだよ」と船長の注意がマイクを通して飛んだ。

●まずは1尾
1投目は空振り。コマセ詰め替えているときに左舷であたった様子。急いで手返し、タナへ仕掛けを送り込みコマセる。と、クンというアタリ。竿を立ててグンと合わせる。ギュンという感触、乗った!そのままポンピング開始。10号のハリスに合わせてドラグは締め込んであるので糸は出さずにワラサの引きを楽しむ。竿をののされることなく間もなくビシが上がり、ハリスを手繰る。後検量3kgのワラサが助手の金子さんの差し出すタモに収まった。同時に左隣のおじさんにも当たったようだが、残念ながらハリス切れだったそうだ。

●いらいら
船中、あちらこちらでワラサがヒット。遊ばせたワラサに誘発されるオマツリに巻き込まれたりして、なかなか落ちついてタナでコマセを振ることが出来ず、時合であるのに実釣時間が少ない。船長からも「魚は遊ばせたらダメだよ。みんなオマツリしちゃうから。太いハリスで遊ばせずに獲ってください」と注意が飛ぶ。だが、いわゆるマダイ竿のような柔らかい竿しか持って来なかった人もいたようで、ハリスを太くしても、竿の柔らかさで魚を遊ばせてしまっているようだ。



結局、食いが続いた1流し目は40分流し放しであった。群れは広範囲に回遊しているようで、船と船がぶつかりそうになるような船の密集度ではない。イカ短餌が有利な様子。右隣りの人はオキアミ餌だけのせいか、アタリが遠いと嘆いている。

●好調
2流し目。ミヨシで当たったとほぼ同時に私の竿にもアタリ。1流し目の終盤にアタリが遠のいたことからハリスを8号に落としていたが、これも糸を出されることなく3.4kg、2本目をゲット。ミヨシの人はまたもバラしたようだ。そしてすぐに落とす。タナ下5mからコマセを振ってタナを取るとすかさずアタリが訪れヒット。しかし15mほどヤリトリしたハリス切れ。調子にのってちょっと強引にやりすぎたのと、8号ハリスに傷があったのだろう。下から1ヒロ目のところで強度切れを起こしていた。

3流し目。さすがにやや喰いは落ちて船中ポツポツアタリが出る程度になった。またやや潮が速い感じがしたので、ハリス8号5ヒロにしてみる。一度タナで待って再び5m落として落としてコマセ振り直したところでヒット。3.5kgのワラサ、3本目ゲット。順調である。

●バラしも多数
ミヨシの人は竿が曲がるのだが3連続バラシ。右隣の人は2本当たったが、取り込み時に逆弦とオマツリしてハリス切れでバラシ。ミヨシ側が潮下になっているのにもったいない限りである。「9時過ぎになるとぱったりと喰わなくなるからね。手替えしよくやって下さい」と船長の檄が飛ぶ。今がチャンスである。

時折ヒメやメバル食ってくることもあり、タナはかなり低く指示(底から7〜8m)が出ているようだ。特にヒメが喰ってもアタリは取れないので、このタイムロスも相当なものであった。

●惜しい
8時半なると食いもかなり落ちてきた様子。そこでハリス6号5ヒロチェンジ。するとすぐにヒット。ややドラグは緩めたが、魚の頭をこちらに向けさせて強引に巻き上げる。そしてハリスを手繰る。水面でも魚はかなり元気。なんとか引き寄せたが、タモにいざいれる時にバシャバシャと大暴れ。これに波による飛沫と太陽光線が重なって一瞬ワラサが見えなった。気が付くとワラサはタモの横をすり抜け私は魚と綱引き。そしてハリス切れ。「ごめん、魚が見えなかった」と助手の金子さん。

右隣の人も6号で切られてバラシ。「6号切られちゃったよ」と船長に言ったらしく「ハリス落とすことはないからね。まだ10号、14号でも喰っているよ」と船長に怒られる。私もこれを聞いてハリスを8号に戻す。どうやら太さよりはハリスの長さに気を配った方が良さそうだ。

●後半はトモ有利
9時、「潮が変わった」と移動直後に竿上げの合図。今度はトモが潮下で有利になる潮になった。案の定、トモ寄りの釣り人にはポツリポツリとワラサがアタる。そこらじゅうでやりとりしているような状態ではないので、オマツリも少なく手堅くゲットしていく。逆にミヨシ付近は沈黙である。

こうなると皆だんだんコマセ振らなくなり、魚が寄らず悪循環。「もっと釣りたい人はコマセふって下さい」と船長が檄を飛ばす。しかし、みなそれぞれワラサ数本はクーラーに収めているし、やりとりの疲れもあるのだろう。どうしても置き竿の人が目立つ。

10時過ぎ、「食わなくなってきたので、あと少しで上がります」と船長のアナウンス。とたんにトモ付近でダブルヒット。そして右隣の人も5号ハリスで2尾目ゲット。溜飲を下げた様子で竿をしまい始めた。ミヨシのおじさんも潮が変わる直前に何本か獲れたようだ。そのうち1本は私がテンビンの頭を私の針で引っかけてしまい、ヤリトリは私がやってしまったもの(隣のおじさんは私の仕掛けにオマツリしたものと思っていたらしい)である。ごめんなさい。

●チームワーク保てず
私も5号6ヒロまで落とすもアタリなし。逆にコマセ振ると、私より潮下にアタリが出るという具合。ミヨシのおじさんは完全置き竿でコマセを振ってないし、これではお手上げである。 10時過ぎからは徐々に僚船が早上がりしていき、結局わが船も10時半で終了。3kg〜4kg程度 が船中1〜6尾という釣果となった。平均3本程度であろうか。

<釣果>
ワラサ 3〜3.5kg 3本
沖メバル 25センチ 1尾



久しぶりのワラサ釣り、というか、ここまでアタリ活発なワラサ釣りは実は初めてであった。アタリが遠い時にももっとがんがんコマセを撒くべきであったと反省。船宿の情報を見ると、アタリが遠くなってからもみんなでがんがんコマセて釣果を上げていたようだ。まぁ、その一方で、そんなにいっぱいワラサを釣ってどうするのだ、という気もするが・・・。

帰港して宿で船長と話をしている最中にも数本電話が入り、平日の乗船予約がどんどん埋まっていった。次回はもっと大きくなったワラサを狙いにこの神子元に来ようと思っている。

獲物は漁協から宅急便で嫁の実家へ宅配。夏休み後半戦に備えてクーラーをあけて下田をあとにした。



<追記>
結局、このワラサ爆釣は次の6日まで続いた。7日からは潮が変わったせいか、釣り場も狭くなり船による成績の差が大きく出るようになった。そして台風の影響が出始めた8日は船中0〜2本という釣果になってしまった。


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