初オニは竿頭、カワハギ〜オニリレー釣り

2人の成果、オニ4尾


  1. 日時:2001年1月13日(土)
  2. 場所:土肥沖〜波勝沖
  3. 参加メンバー:鯛介、恵美他funeturi-mlメンバー10名
  4. 時間:午前8時00分〜午後3時30分頃
  5. 潮時:大潮


釣行記

今回はヤリイカ→鬼カサゴ→カワハギの3本立ての釣りである。遠征な人たちの仕立てのお誘いで、土肥・とび島丸の11号船、忠文船長にお世話になることになった。嫁さんも一緒である。

この週のウィークデイはシケ続き。冬型の気圧配置が強まり、駿河湾はお決まりの西の強風が吹き荒れていた。ところが、この仕立ての日に限って冬型が弱まる予報。当然、前日の出船確認も問題なく「出ますよ」だった。

●あれ?シケだ
集合5時なので自宅を2時頃に出発。買い物等を済ませて土肥に到着したのは4時半過ぎであった。西風はだんだんと収まってくる予報であったが、この時点ではかなりの強風が吹き荒れている。港内もシロクマが跳ね、岸壁に打ち付けられた波で氷庫の前に止めた車は潮まみれになってしまうほど。

途中から合流した新さんがバッテンマークを出しながら近づいてくる。「こりゃダメだ。ちょっと(船宿の方)まで行ってくる」と言い残して行ってしまった。しばらくすると近くに車を止めていたトシさんから「少し様子見るってことになった」。昨日の予報では凪になっていくはずだったが、今朝の予報では一日風が強い予報に変わっていた。果たして船は出るのであろうか。

外は非常に寒いので、車外で歓談する人もなく皆車で仮眠。そうこうしているうちに7時出船もマダイ船のお客さんも集まってきた。

●カワハギ釣りに
7時過ぎ、石花海は無理で近場のカワハギにとりあえず出ることに決定。様子を見て、波勝崎沖でオニカサゴをやるということになった。

氷は24Lクーラーに半分くらい詰めて船付場へ。荷物を降ろしてウエア着込む。今日は近場から始まるのでキャビンに入る必要がないのだ。そして席決めのじゃんけん。結局私が左舷トモ2番、嫁さんが右舷トモ3番に入ることになった。こうなることを予想してあらかじめお互いのバッカンに仕掛け等は分散しておいた。

「港で全部準備していってね」と船長。沖は海が悪いため、支度をするような状態ではないのであろう。皆の準備が終わった8時過ぎに出船となった。

船はゆっくりと港を出て沖へ。波長が長くて高いウネリが押し寄せてくる。ウネリの頂上に登ったときは海面を2階から眺めているかのようは風景だ。

 富士山は綺麗でした

全員トモの方に避難して風波を避ける。ゆっくりゆっくり15分ほど走ったであろうか、船はスローダウン。「はい、やるよ」の合図で全員席に戻り準備したタックルを臨戦態勢に。そして開始となった。

カワハギ釣りのタックルは幻波カワハギH210にベイトキャスティングリール。錘は30号に市販のカワハギ仕掛けと集寄を使用した。

●潮速い
水深は30m程度。潮が速く錘が飛んでいってしまうのが分かる。糸ふけをとってアタリに備える。が、渋い。時折餌はとられるが、そのままで上がってくることも多い。そんな中、トモの川口さんの竿に大きなアタリ。しばしのヤリトリの後、残念ながらハリス切れ。もしかしたらマダイのだったかも、と思わせるような引きで川口さんも悔しそうである。

●60m!
船長は何度も移動を繰り返し、反応にぶつけて何とか釣らせようとしてくれるが、なかなか口を使ってくれない様子。水深はだんだんと深くなり最深部では60mを越えた。潮が速いので出る糸は70m以上である。「潮がたるめば食うと思うんだけどなぁ」と船長。

何とか私にもアタリが訪れたがこれは良型のウマヅラ。その後、なんとか20センチ級の本命を追加するも後はが続かず。右舷のトモ寄りは好調で、トモのきんたさんや2番目の西さん、その隣の嫁さんは3尾、4尾と数を伸ばしている様子。食いが浅いせいかバラしも多く、渋い状況は続く。

西さんはダントツで6尾7尾と数を伸ばすが、反面まだボウズの人も数名。隣のミツさんもツボを掴んで数を伸ばしていく。トモの川口さんがボウズ脱出でガッツポーズ。右ミヨシの熊ちゃんもボウズ抜け。残りはあと1名になった。

 2人のカワハギ釣り成果

●オニカサゴ場へ
必死にがんばったが2尾を上げたところで朝よりもウネリが収まったせいか、「波勝崎のオニに行きます」とアナウンス。12時半前のことであった。カワハギ道具を片づけて防寒具を脱いでキャビンのベッドへ。船はウネリに逆らって進んでいるせいかかなり揺れる。なんとか1時間弱でポイントに到着し、「やるよ」の合図でキャビンから出てオニカサゴの準備を開始した。

この場所もウネリは高く風も強い。寒さに負けそうになりながらも何とか準備完了。皆の準備が整ったのを見計らって「やって。180mくらい。底は険しい岩盤だから1mくらい底切って」という合図で再開始となった。

 でもシケ

●仕掛けはお任せ
オニカサゴのタックルはヤリイカスラッシュ180、フラッシュカプセルを介してテンビンを連結。錘は200号。ハリス8号3本針。針はアカムツ19号など。チモトにはビーズ玉や蛍光玉を装着する。実はこの仕掛け、自称「オニカサゴは得意」の嫁さんに作ってもらったものなのだ。餌はサバの短冊や持参のイイダコ。タコベイトを半分に割いたものなどを装着する。とりあえず最初はオーソドックスに餌は全部サバ。真ん中の針だけタコベイトは装着しなかった。

トモの川口さんは着底と同時に根掛かりした模様。相当底は荒い様子なので、着底を感じたら即座に1m底を切る。30秒に一度くらいの割合で底ダチを取り直し、こまめに誘う。さながらアマダイ釣りの様相である。

まず右舷トモのキンタさんがオニカサゴをゲット。次の流しくらいで嫁さんも本命を上げた様子である。さすがオニカサゴが得意と自認するだけはあるものだが、いつまでも負けてはいられない。

●初オニ!
仕掛けを回収すると餌を取られていることもしばしば。「反応が出てるってことは餌盗りがいるなぁ」と船長。餌盗りの避け方なんてわからんもんなぁ、などと考えつつ誘い上げ、底を取り再び誘うと、クンクンというアタリ。そのまま竿先を止めるとしばらくして再度アタリが伝わってきた。何か掛かったな、と巻き上げ開始。結構重いがオニカサゴらしいと言われる引きは感じられない。そのまま中速、念のためドラグも緩めて巻き上げる。テンビンを掴んで仕掛けを回収しにかかる。水面にはオレンジ色の魚。「オニだ!」2番目の針への掛かりどころが良さそうだったのでそのまま抜き上げた・30センチ級とやや小振りではあるが初オニカサゴである。アゴを掴んで毒針の処理を行う。

ミツさんには珍しい「ヒオドシ」が上がった。ミツさんは昨年もこの魚を上げているとのことで、よほどこの魚に好かれているのだろう、とみんなに後で冷やかされていた。トモのきんたさんには大型のミズダコが。これも見るのは初めてだ。

 ヒオドシ

●これがミズダコ
先針にはイイダコを装着してみる。根掛かりが怖いのでまめに底をとる。かけ上がりか下がるのかは潮周りのたびに船長がアナウンスするが、その中でも根はあるようで。いきなり数m落ち込んだりするようなので、こうせざるを得ないのだ。

 きんたさんとミズダコ

●2尾目
そしてまた落とし込んで最初の誘いでアタリ。しかし巻き上がらない。根掛かりである。道糸をつかんで処理をするとはずれた様子。竿を取り直して巻き上げる。と、なにやら竿先には魚信が。ヒット!これは先ほどより大きな抵抗を見せる。きっと本命だろうとどきどきしながらリーリング。オマツリしながら仲乗りさんのタモにおさまったのは0.7kgの本命。先ほどよりはサイズアップ。これも真ん中のサバ餌のみの針に掛かってきた。

あっという間に3時をまわり「この流しで上がります」とアナウンスが流れた。本命は船中ポツリポツリ当たってはいたが、まだボウズの人が結構いるはずだ。オマツリでよれた仕掛けを交換。今度は昨年作った自作のものにしてみた。

●最後にも
根気よく誘うとなんとまたもアタリ。軽く合わせてリーリング開始。ミツさんの道糸とオマツリしながらタモ取りしたのはまたも30センチ級の本命。これは一番テンビンに近い針に。なんともラッキーである。

そしてミツさんもヒット。が、これは大きな本カサゴ。トモの川口さんもヒットしたようだが、残念ながらバレてしまったようで非常に悔しそうな様子。そしてこのまま終了となった。

<釣果>
カワハギ 20〜22センチ 2尾
ウマヅラハギ 35センチ 1尾
オニカサゴ 0.5〜0.7kg 3尾
<嫁さん釣果>
カワハギ 20〜25センチ 4尾
オニカサゴ 0.7kg 1尾

なんとオニカサゴは竿頭とのこと。これも嫁さんの仕掛けのおかげ、ということにしておいたのは夫のやさしさであろうか。船中釣果はカワハギ0〜8尾(頭は西さん)、オニ0〜3尾であった。

帰りは横揺れのみ。キャビンのベッドで寝入っているうちに帰港となった。今回はオニカサゴはクーラーに水を張ってぶくを使って活かして持って帰ることを試みた。これが大正解で、実家の両親を招待した宴会では、オニの刺身が大好評であった。

初オニカサゴゲットの釣行で竿頭。なにかできすぎのような気はするが、初釣りは連続ボウズだったことだし、釣りの運気をやや上向いたのかな、と思いつつ帰宅した。


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