最後に時合、東京湾ヤリイカ

型がよかったです


  1. 日時:2000年10月28日(土)
  2. 場所:久里浜〜剣崎沖
  3. 参加メンバー:上甲
  4. 時間:午前7時00分出船〜午後3時00分頃沖上がり
  5. 潮時:大潮


釣行記

●イカの季節
やっと海水温も下がり始め、海も秋の様相を深めてきた。そのせいか、スミイカ、アオリイカなどイカ釣りの様子が非常に良くなってきた。もちろんヤリイカもまずまずである。
今回は転居先からほど近い浦安は吉久にお世話になった。実は今日はfuneturi-mlの女性3名のカワハギの釣行会もあり、彼女はそちらに参加。カワハギの方もここ数日好調で、2人でカワハギを数釣っても処理しきれないだろう、とのことから私は別船のヤリイカ船に乗ることにした。

船宿には5時頃に到着。まだ駐車場にも5〜6台の車しかない。カワハギは5番目位、ヤリイカは2番乗りであった。受付を済ませてから船着き場に向かい座席を確保。私は左舷のトモを、彼女は他の2名の分とともに右舷胴の間から3名分を確保した。

●カワハギ船は満員
6時頃になるとお客さんが徐々に増え、賑わってきた。今日、釣行会に参加のアジサバ@海さんとみえさんがまもなく現れたので、挨拶を済ませて準備開始。お二人ともカワハギ釣りは初めてとのこと。「この先生に教えてもらえば大丈夫!」と大船長に指刺されたのは私の彼女。大丈夫であろうか???
連日の好調を反映してかカワハギ船は大盛況。今日は仕立てが入っているせいで2隻出しも出来ないようで、片弦15名くらいの混雑ぶり。反してヤリイカはなんと片弦3名ずつの6名。釣況をキッチリと反映しているようだ。

●航程90分
カワハギ船は満船のせいか、定刻よりやや早く出船。遅れること10分、ヤリイカ船も出船となった。
事前に船長が「釣り場は久里浜から剣崎沖」であると聞いていたので、航程は片道90分程度を覚悟。やや寒かったが潮風が心地よいので座席で横になったり起きたりしながら時間を過ごす。
ふと気が付くと右側に煙突が2つ。そろそろ久里浜である。

10隻程度の船団が出来ているが、我が船は船団をやや離れたところで反応を探る。2〜3分反応を探ったところでブザーがなり「はい、いいですよ。底から10mくらいをやってみて」というアナウンスで開始となった。

 最初はこれ

今回のタックルは、スラッシュヤリイカ2.4mにダイワ500WP。マルイカ、ヤリイカは身が柔らかく身切れしやすいので、細かく速度調節が出来るダイワの電動がお勧め。錘は120号、最初はカクテル,角の市販品の仕掛けを使用した。枝4号ハリス3号の7本針である。

●船中1号をゲット
ぽーんと錘を投げて着底したのは90m程度。仕掛け長を入れて水深100m程であろうか。やはりこの時期は浅い。船長の指示通り下から10m誘って乗らなければ、30mほど空巻きして落とし直す。と、竿先に微かなアタリ。そのままジリジリ巻き上げると何か乗ったような感じである。初物なので慎重に巻き上げると胴長20センチもないくらいのヤリイカがケイムラの角に乗ってきた。「顔みたよ」と船長のアナウンスが入る。船中1番乗りである。

幸先良いか、と思ったが、この後は続かず潮回り。これも乗らず。船長は何回となく反応を探しては投入の合図を出すが、どこも乗らない。道糸が真下に落ちることから潮が全然効いていないのだろう。この場所に見切りをつけた船長は9時頃に更に南の剣崎沖へ移動した。なんとこの時点でまだイカは船中で私の1尾のみである。なかなか厳しい釣りになりそうなイヤな予感がする。

●以外と海悪く苦戦
この剣崎沖は北東風が強く、海面はウサギ飛びやや釣りづらい。群を探して移動する間も結構飛沫をかぶる。イカ釣りにはイヤなコンディションである。船長は何度か反応を見つけて投入を合図を出す。決して「クルージング船」の様相はないのだが、反応があっても乗らないのはどうしてであろうか。潮は上潮がやや早め、下の潮があまり流れない感じの2枚潮。でも、オマツリが多発するようなものではない。
結局、長い時間の我慢が続いた。釣り人もつまらないが、船長は更に胃が痛い想いであろう。空しく投入、巻き上げの合図のブザーだけが繰り返し鳴らされるだけであった。

 久里浜沖

●渋い
空しい時間が過ぎ時間は12時過ぎ。船は次第に久里浜寄りに移動する。午後になると次第に風は弱まり海も良くなってきた。そのせいか、忘れかけていたイカのアタリが出始めた。ボウズだった左舷のミヨシ、胴の間の人も次々にヤリイカをゲット。しかも遠目で見ても大きい。私にもヤリイカのアタリ。が、これは50mほど巻き上げたところで痛恨のバラし。次の潮周り後、これもバラし。連続でバレるとはやはり乗りが浅いのであろうか。いや、周りはポツポツとスルメ混じりでイカをあげている。これは釣れないハマリのパターンであろうか。

13時、船長はやや良い群を捕まえたのか、私を含めて3人に乗ったがこれも私はバラし。ここまでばれるとは・・・運の尽きか?

とりあえず落ち着いて考える。が、理由は分からない。胴の間の人は普通の市販の仕掛け(カラフル角)を使用し、やや鋭いシャクリ。ミヨシはゆっくりの誘い。その両方の誘いとも試しているのだが。

晴れの予報に反して空は曇り。雨こそ降らないが北風が結構寒い。釣り場では僚船もなく、我が吉久のイカ船は終始単独行動。どこも釣れていないであろう。

●仕掛け全交換
サバが回ってきて私の仕掛けに2尾くっついた。1本、角を飲まれもう1本はハリスが撚れたので、これを機会に自作仕掛けに仕掛けを交換してみる。これはキラリ角を中心に構成した、前回勝山沖のヤリイカ釣りの時に使用したものとほぼ同じである。

と、これがよかったのか、バラしがなくなり、14時前になんとかヤリイカとスルメを1尾ずつ一荷で追加する。なんとか今日のおかず分程度のイカを確保し胸をなで下ろす。しかしどれも型は今ひとつ。右舷のトモの人などは大型を結構釣り上げている様子。釣れることが分かれば気合いも入る。先ほどまでは居眠りの合間に仕掛けを入れるような感じであったが、やっと目が覚めてきた。

 14時20分までこの状態

●時合!
2枚気味の潮が収まってきた14時20分、本日のハイライトが訪れた。着底し、糸フケをとって最初のシャクリ。そして2度目にしゃくり上げたところでアタリ。乗りが浅いのでやや送り込み気味にする。と、重量感が増す。そのままごくゆっくりリールを巻く。巻き上げ開始。重い。引きも強い。スルメか?と思ったが断続的にグングンひっぱるこれは多点掛けの特徴。まず右舷トモの人があげる。「お、5点掛けだ」と船長の久しぶりのアナウンス。そして私の仕掛けが上がる。海中にボワ〜と白い影がいくつか見えてきた。1,2,3・・・4つ。4点掛けである。しかも40センチ近い良型も混じっている。すばやくイカをはずして再投入。イカを床から拾ってバケツに入れ終わった頃に着底。
「反応出ているからね、手返しよくやって!」と船長の檄が飛んだ。今度は着底して糸ふけを取った直後にかなり激しいアタリ。まだ錘は底付近にあるので、竿先の上下だけで針掛かり直後のバラシを防ぐべく、イカの引きに合わせて動かす。数秒後、そのままごくゆっくり5mほどリーリング。そしてパワーレバーで徐々に巻き上げ速度を上げていく。今度はドラグが滑ってなかなか巻き上がらない。少しドラグを締めるが引きが強いのでまた元に戻す。かわりにやや速度アップ。徐々にではあるが巻き上がってきた。途中、強い引きにヒヤヒヤすることあったが、なんとか100mの海底から中錘が見えてきた。一番上の角からイカが付いている。1つ1つ取り込む。これも大きい。しかもこれは何と6点掛け。パーフェクト一歩手前。多点掛けの連続に興奮。イカは床に転がしておいて、再々投入。が、この時合はこれで終
了した。

イカをバケツに移す。あっというまにいっぱいだ。イカ釣りはこれがあるから止められないのだ。

●帳尻合わせ
この後、もう1尾のヤリイカを追加したところで定刻の15時を迎えたので終了となった。船長が釣果をチェックして回っている。「スルメ1つ込み15ハイ」と伝えると「おお、よかったね」と笑顔の船長。「一時はどうなることかと思ったよね」とお互い顔を見合わせて笑う。気さくな感じの船長は非常に好印象だ。

 良型です

帰りは90分かけて帰港。帰港するとカワハギ組が出迎えてくれた。カワハギは人、船ともに多く前日の好調さは維持できなかったようであるが、良型もあがってまずまずだったようだ。

ヤリイカはアジサバ@海さんとみえさんにもお裾分けして、本日のミニOLMは終了となった。

今年は良型がいきなり釣れている東京〜相模湾のヤリイカ。あまりシーズンは長くないのではないか、と心配ではあるが、駿河湾でも釣れ始めたようだし、イカ釣りフリークとしては本当によい季節になったと実感出来る今日この頃である。


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