今回の情報は、米沢商工会議所のご協力によるものです。ありがとうございます。

第3回

直江兼続パンフレット(山形県米沢市)

いかにして彼は成功したか――。そんな単純なサクセスストーリーはもうたくさんだ。必要なのは、逆境や試練に対峙しつつ、いかに生きたか、ということだ。

「戦国時代の英傑 文武兼備の名将 直江兼続」
表紙の「愛」の文字をかたどった前立て、戦国ファンならば知らぬ者とてない直江兼続の甲冑(左写真)が見る者を威圧する。ただの観光パンフレットと思うなかれ、兼続や上杉関係の図版多数。米沢市内にとどまらず、越後方面をも網羅。それもそのはず、米沢市(山形県)・六日町(新潟県)・与板町(新潟県)が「直江兼続公をNHK大河ドラマに推進する会」の名の下、強力タッグを組んだのだ。この3市町村はすでに「歴史親善友好都市」を締結する深い関係にある。
「直江兼続公をNHK大河ドラマに推進する会」設立の主旨はパンフレットの裏表紙に記されている。実は兼続がもし大河ドラマになったとしたら、戦国を題材にしたものの中では、はじめて陪臣クラスが主人公になる画期的なものとなる。従来は大国の主や戦国大名自身が主人公だった。秀吉は家臣であった時期があるけれども、結局、最後は自立して天下人となっているが、兼続の生涯は「上杉景勝の家臣」という位置から逸脱することはない。真のナンバー2を描くドラマということになるだろう。あぐらをかいた英雄となるのをゴールに仕立てた単純なサクセスストーリーではなく、自ら汗して奔走する「あつい」ドラマになることは間違いない。
では、パンフレットの内容を簡単にご紹介しよう。まずは兼続の生涯が語られる。与板町の銅像や六日町の主従レリーフはもとより、領国経営に手腕を発揮した兼続の米沢市内関係史跡がずらりと写真つきで載っている。兼続の各種肖像画や文化面での事蹟も興味深い。 「直江状」や「直江版文選」の画像もしっかりとおさえられている。そして後半は、与板町・六日町・米沢市の観光案内である。えてして、自治体が作成する観光案内は総花的になりがちなものが多いが、これからは対象や目的を絞り込んだものが重宝されるようになるだろう。そして、題材が戦国ロマンとくれば、もういうことはない。これから兼続ゆかりの土地を訪れようと考えている人にとっては格好のガイドブックであろう。
このパンフレット、判型はA4版12ページオールカラーで価格は200円。郵送もしてもらえます(別途送料)。詳しいことは、次の所にお問い合わせください。

米沢商工会議所          TEL:0238-21-5111
            e-mailは、こちら

また、「直江兼続公を大河ドラマに推進する会」のHPはこちらです。

(2001.4.1)



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