孤立鉄塔
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車窓の一瞬に見える鉄塔は
(車窓の一瞬に見える鉄塔は・・・)

常磐線上り方向。
牛久市と取手市の境にもなっている小貝川を渡るとき、車窓からホンの一瞬だけ目にすることができる鉄塔が有ります。 佐貫駅を出て、列車が右カーブを切ると排水機場が見えてきて、その後すぐに小貝川を渡ります。
すると・・・。

送電線を掴んでいないように見える環境調和型鉄塔が!

でも、すぐに建物の影に隠れてしまって、詳しい状況が分かりません。
茨城県取手市にて
20090517

孤立している鉄塔
(孤立している鉄塔)

列車はもちろん、自動車を運転しているときだって、右や左を過ぎていく鉄塔や波打つように流れていく送電線の行方を追うのは楽しいものです。ただ、列車の車窓から見える鉄塔は、どんどん視界から遠ざかってしまって場所や形の特定が難しく、後々確認するのも大変なのです。

その鉄塔の場所は、佐貫駅の次の駅である藤代駅から500mくらい離れたところ。
常磐線の線路からだと、長い建屋のある工場を挟んだ形になるので、車窓からだと見えなくなってしまうのです。

さて、すぐそばまで来てみると、やっぱり送電線が取り付いていない環境調和型鉄塔であることが分かりました。手前には門型の鉄構もありますが、それも送電線は見あたりませんし、碍子も吊っていません。

頭頂部には「V字」型の架空地線用の腕金、送電線用の腕金は「鋭い腕」、腕金には碍子を吊ると思われる突起物もあります。全体の形状としても見慣れたものではありません。

珍しい三角鉄塔
(珍しい三角鉄塔)

不思議なのはそれだけではありません。
鉄塔の足が3本です。
環境調和型鉄塔では、一本足が多く(こちらこちら)、2本も確認済みです(こちらこちら)。
さらに4本足の鉄塔もありました(こちらこちら)。
これで1〜4本までコンプリート!

でも。

なぜここに。
なぜ環境調和型3本足鉄塔なのか・・・。

その実態は
(その実態は)

頭頂部をよく見ると、
ヤスダ」「YASUDA」「テストタワー
という文字が見えます。

実は、株式会社安田製作所という会社の試験設備のようです。送配電や通信、鉄道などの設備や工具などを製造しているようですね。だからこういう状態、こういう鉄塔があるのでしょう。この鉄塔を使って実際にどのような試験をするのか分かりませんが、想像するだけでワクワクします(笑)

あっという間に視界から消えてしまう鉄塔にも、こういう情報が隠されていることもあります。
あの鉄塔の次は・・・、送電線の先には・・・、などと思いを巡らすことにだって、不思議なモノゴトにぶつかる可能性を秘めているのです。

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