笹山氏がソロを中心とした活動を本格化したのは、96年の年初のあたりだった・・・・と思う。その後、96年6月、96年12月とぼくらは「地下から空へ」と題したイベントで2回共演をする。勢いで12月には「元絶対零度」として、「絶対零度」の曲を一曲やったりもした。しかし、自分のパフォーマンスを気にせずに客席で聴く・・・ことは1年以上やっていなかったのだ。
2月22日。高円寺にあるロック・パブ。「ZZ TOP」にて"Three Men Live"があった。笹山氏は最初の出演。そして、最後に、出演者全員で・・、笹山てるお、不和麗乱、長谷川雄二の三氏・・・・「夢をもって遠くへ旅立つ娘に捧げる」・・・という一曲を演奏するというものであった。
笹山氏の唄では、「君」と「ぼく」とのことが歌われる。主語は「君」であり、ぼくも主語だが、「君」が主語となり「君の」という代名詞となっている場合が圧倒的に多い。それぞれの唄の文脈を風景を決めるのは「君」の方だ。そして、その「君」は、ある唄とある唄の場合は微妙に重なり・・・・そして、ある「唄」まったく異なる「君」であったりする。
そして、さまざまな唄を通じて透き通って来るある種の気持ち・・・感情がある。ぼくには、それは「せつなさ」である。胸をしめつけられるような「せつなさ」・・・。そして、涙してしまわざるを得ないような「せつなさ」なのだ。
この日、ぼくはその「せつなさ」が透き通ってくるのを、自分が素直に感応するのを感じた。唄と自分の気持ちとがシンクロする・・・。そんな感じがしてしまい・・・涙したのだろう。
そんな笹山氏の次回の公演予定であるが・・・、4.12に吉祥寺「曼陀羅」、その後、4.27にPlanBにて「地下から空へ #3」で中川も共演・・・の予定である。
余談であるが・・・、ギグ終了後の打ち上げでは、元ザ・ウィードのギターの田村氏、ベースの吉住氏と会話することができた。ともに、今は音楽活動はやっていないそうである。