知らない人間の方が的確な判断力を有する→知らない人間に権限がある
パソコン関連についての大会社の現状はこんなところかなと大ざっぱに思っています。
(ところにより、自身でも使いこなしておられる方が若年寄に発破をかけておられるようです。しかし、それが話題になること自体が示すのは・・全体構造はやは り知らない人は偉い。知ろうともしない人は奥ゆかしい。という屈折した風土ゆえと 中川は理解しております。)
そこで「知らない・使わないおじさん、おじいさん」のために良い本が出たと思い某MLにて「これを勧めようと思ってます。」なんて書いたのですが、その勧めを 撤回しなければ・・・と思うようなくだりがありました。
野口悠紀雄氏の
中川も細々ながらwebmasterなんですが・・・
と思われる記述がありました。
この人の本は自分でやってみてああだ、こうだと論じられていてその中にはハ っと気付くことがあり、実践してみると確かにこれはその通りだ・・・と 思うことがたくさんあるので、超整理法以来の愛読の対象となっております。
しかしながら、今回のもの。インターネットについて論じておられる所が 気にくわない。徹底的に気に食わない。突っ込みが足らず、そして、さらには「こんな言い方やめてくれよ」「手抜きの思い込みを権威でごまかそうってわ け?」と詰め寄りたくなるものでありました。
そこのところを引用します。pp71-72であります。
インターネットでは情報を発信するコストが低いので、価値の低い情報が溢れる。費用が下がれば限界的な価値が下がるというのは、経済学的に考えればごく当然のことだ。世界中から情報を集められるのは事実としても、そのほとんどは、どうでもよいようなジャンク情報なのである。「インターネットの世界」とは、実は価値が非常に低い情報が氾濫している世界である。「インターネット・サーフィング」などという人がいるが、問題意識もなくサーフィンをしようとすれば、ジャンク情報の大海で氾濫してしまう だろう。これは暇な人でなければできないことだ。インターネットを賢く使う ためには問題意識をもつことが絶対に必要な条件である。
問題と感じる点を列挙しますと・・・
というあたりであります。他山の石にしなくてはならないとも感じます。しかしながら中川としては愛読者であり、超整理手帳利用者であるゆえ、「本物」らしさを失っ ていただきたくないわけであり、何らかの形でもう少し練ってから問題提起をしよう かと思っております。
メール・アドレスがあれば私が知る限りのことですが、WWWのもう少し便利 な使い方などを・・・「僭越ながら・・・、もしもご存じなければかくかくしかじか のURLでかくかくしかじかの用語を入力するとこれこれの情報も 得られるようであります。もしもお試しいただいて不明な点があるようでしたら、ご一報ください。」云々の主旨を書いたメールを、「お忙しい方だから返事は期待しない」モードで 送りたかったと感じる次第です。
書物というメディアであっても、メールアドレスを記して読者との対話を試みる 方たちもいるわけであり、その点、この野口氏の書物自体のメディアとしての 発展途上余地を大いに感じた次第でありました。
岩波新書の「インターネットが変える世界」は決して発行部数が少ない本ではない のでしょうが、古瀬・広瀬の両著者はメール・アドレスを公開してます。だから、 発行部数が多いので大変なことになる・・・というのは言い訳でしかない・・・ということだろうと思います。
それでこの気持ちをどう伝えるか?読者カードにここのURLでも示して、「こんなこと書いてますが、どう思いますか?」とでも書こうかと思ってます。本人が読むかどうかもわからないんですけど。その後、何らかの動きがあったらご報告します。