能書き(as of 960101)


良い時代になりました。中川が学生だった80年代の前半、自分で活字の媒体を持つことって大変でした。まず、活字にすること自体が。それから、今度は印刷をして、配って・・・。とてもではありませんが、自分の「場」とか、自分たちの「場」の情報発信を活字、ビジュアルでやるというのは、プロにしか許されない贅沢でありました。

インターネットのおかげで、このような「場」を設けることができるようになりました。NTTホーム・ページを見ていると、高校生の頃にはじめて出会った「ぴあ」を思い出します。高校生のディープ・パープルのコピーバンドによる市民会館小ホールでのコンサートと、三波春夫のコンサートが、同じ日に行われるという理由で同格に扱われていました。若いメディアには、この雑然としたエネルギーがあります。

その後、「ぴあ」は週刊化し、そして掲載情報にも階層ができ、また、ビジネスとしても深みや広がりが出てきました。大量の紙を流通させるという物理的モードの情報流通手段がそうさせたということもあるでしょうし、産業が成立するということは、こういうことなのだなと感じます。それは批判すべきことでもなく、そのようなものなのでしょう。

しかしながら、マイナーな表現しかできない、稚拙な表現しかできないのだけれども、それを誰かに伝えたい。かつて、中川はマイナーバンドをやってましたが、(今も、やっていると言えばやっているのですが・・・)そんな思いでやっておりました。そのような視点から「ぴあ」のその後の変化を眺めると寂しくもあり、何かが違う。と思っていたところにインターネットというメディアが現われたので、飛びついた訳であります。

「そんなのにつきあわされるのは、たまらんなあ・・・」という声が聞こえそうです。が、少しずつでも良いものにするべく精進してまいりますので、今後とも、よろしく御願いします。

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