情報メディア大予言(電通総研)



書籍情報:

この書物にはHome Pageもあります。ここをクリックしたら行けます。目次もあるんです。こういう取り組みは素晴しい。というか・・・これからは当り前になってほしいものです。ちょっと、評論家モード。でもしょせん、これも書評もどき〜〜〜〜ですけどネ。


書評もどき

こりゃ、データもチャートも満載。お仕事にも役に立つかも・・・ということで年末に本を購入。つんどくこと1ケ月して、昨日(970301)読了。

この書物には拡がりがある。執筆者のメールアドレスが明記されており、たとえば最近の動向などについて対話もできる。「本」というメディアが、出版して売り始めたら、はいおしまい・・・。というのではなく、そこから何かを始めていこうという出発点になっている。ネットの普及展開とともに、書籍というメディアの在り方を模索し、実践している姿勢はさすが・・と思わせる。

この分野は動きが早くて、やはり紙媒体の書物という形だけでは変化をアップデートするのが厳しい。切り口の素晴しい本や、論文というものはたくさんある。本という形を取るととともに、web上でも出版しておくと、事態の変化をフォローできる。それをさらに履歴として保存、検索しておけば、深い意味合いを見い出すこともできるだろう。

意欲的な取り組みと思われたのは、第2部の「若者とメディア 情報化社会は果たして大衆化するのか」という調査。Conventional(これまでやられてきたやや惰性の)デモグラフィック分類ではネットのユーザ像はつかみがたく、むしろ価値観によるクラスター分析の方が有意性が高いとしたものである。これは新たな視点。これまでのデモグラフィック・データとこの価値観との相関まで踏み込んだ統計分析がなされていたらさまざまな事業者にとって、有用性はますます高くなるはずだ。しかし、これは奥義だろうから、きっとそういう研究がなされていたとしても、公表はされないだろう。

もうひとつしっくりと来る分析が、「第3部『ホモ・インフォマティクス』(情報・人)における民族諸派のの生態と興亡」。この洞察は、本音、実感をもとに導き出されている様子が伝わってくる。ここで示された四派---「サイバー・サーチ族」「ハイパー・オタク族」「バーチャル・チャット族」「テレ・ビジネス族」(さらに詳細な分類が各族についてなされている。)という分類は、たとえば、「Net97メーリング・リスト」をずっと読んで見るとあたっている・・・と思えるのである。

ところで、ぼくは何族何派なんだろう・・・などと反省してみるのも面白いかもしれない。

執筆:970302 中川一郎 




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