ウェブ、インターネットがすっかり広告媒体として成立しつつあるというビジネスウィークのレポートです。やはり、ネットの世界はdog yearだと実感します。
何らかのご参考となれば幸いです。
原文をご覧に成りたい方は、以下のURLで御覧いただけます。
http://www.businessweek.com/1997/40/b3547018.htm
<ここから 中川の試訳です>
WEB ADS START TO CLICK
As Web marketing starts to show significant results, mainstream advertisers are jumping in
ウェブ広告が効果を発揮し始めた。
ウェブマーケティングがはっきりとした結果をもたらすに連れ、主力の広告主が参入しはじめた。
p48
Bristol−Myers社では、30日間、金融系のウェブサイトに広告を掲載した。同社の広告をクリックし、住所・氏名を入力したネットサーファーに対して、エキセドリンの無料サンプルを提供することにした。
たった1ヶ月の間で、Bristol Myers社は、顧客リストに新たに3万の顧客を加えた。一日あたり1000顧客である。これは、同社が良のケースとして想定したものの3倍であった。更に、これらのデータの入手コストは、伝統的なマーケティング手法の場合の半分のコストで済んだのである。
p48
全米のインターネット広告の費用は133百万ドルであった。この数値は、テレビ広告が数十億ドル規模であることに比較すれば、はるかに小さい。しかしながら、これは前年同時期の5倍である。また、アナリストは、年末までに10億ドルに達するとしている。
p48
8月。インテル社は共同広告プログラムを拡大すると発表した。これは業界のパートナーの広告費用の40%を補助するものであり、ここにウェブ広告も含まれた。アナリストたちは、この施策だけでオンライン広告への支出が1998年には40%伸びると予測する。
IBMは、今年、500個所のウェブサイトに広告を掲載することにしている。これによって、ウェブ広告費用は1996年の水準の3倍となる。
マイクロソフト社はネット広告を1998年には、97年の24百万ドルから70%増額すると決定した。
p50
Yahoo社によれば、95年には85%がハイテク業界からの広告であったけれども、現在は、80%が消費者ブランドとなっている。
業界第2位のExcite Incは、ハイテク業界以外からの広告が、過去半年間で38%から、59%へと変化したとしている。
ウェブ広告をもっとも有効活用しているのはトヨタである。トヨタは、96年5月から97年5月までの間、15万2千人のアメリカ人が住所・氏名を入力し、カタログかビデオを請求したとしている。その後に、実際にトヨタ車を購入したユーザのリストと突合したところ、ウェブ広告が実際の販売に結びついたものが7329件あったことが判明した。コンバージョン・レート(Conversion Rate)が5%というのは驚異的な数字である。
p53
Jupiter社によれば、オンライン広告は、1997年には940百万ドルとなり、昨年の3倍になると予測している。しかしながら、同年の全広告の1%にも満たない。2002年には、ネット広告収入は80億ドルに成長し、全広告費用の4.1%を占めると予測する。
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最近のBusiness Week/Harrisの世論調査によれば調査者のうち、65%は、個人情報をオンライン広告業者がアクセスできるように公開するつもりはないとしている。しかし、一方で、同調査はオンライン広告を避けるために使用料を支払うつもりはないとしている。さらに、57%がウェブネット広告が、商品の情報を得るための有益な情報源であるとしている。一方、46%の人はウェブ広告を無視できるともしている。
<ここまで>
971003 by 中川一郎