KANA2000 との出会い、使いごこち 

遅ればせながら、mp3で音楽を聴く生活を始めた。さて、どれくらい続くのだろう?

いろいろと考えたのだけれど、たとえば、海外出張とかの時に、文書ファイルなんかも持ち歩ける・・なんてことすぱっとできそうなのが、KANA2000だった。本体が1万円、そして、64MBのコンパクト・フラッシュが1.7万円。

今後、コンパクトフラッシュも安くなるだろうというようなことを考えると、本体にメモリがなくて、容量増大はコンパクト・フラッシュ次第という在り方だと、後々悔しい思いもあまりしないだろう・・などとも思ったのであった。ディジタルな買い物をすると、すぐ後にコストパフォーマンスの高いものが出てきて悔しい思いをするわけなんだが、それが緩和できるだろう・・というわけだ。

それにしても、1981年にはじめて、自分のウォーキングカセットを買ったように覚えているのだが、それも確か録音機能のあるもので3万円を越えていたので、3万円前後という値筋は、ぼくなんぞが欲しくなり、そしてさしたる抵抗もなく買える、一線なのかもしれない。

KANA2000は、やや大きいがYシャツのポケットに入る。

他のmp3プレイヤーに比べると大きいのだが、胸ポケットに入ることは、上着を外では着なくなる夏は意味が大きい。夏、オフィスは冷房が効いているから上着を着る用意をしているけれども、出勤の時、上着を着ると汗だくになるので、上着は脱いでそれを持って歩く。MDプレイヤーはYシャツの胸ポケットというわけにもいかないので、春、秋、冬は背広の上着のポケットに入れる。ところが、夏。持った上着のポケットにMDプレイヤーを入れてヘッドホンで音を聴く・・というのは結構つらい。

というわけで、胸ポケットにMPプレイヤーが入ることの意味はとても大きいのだ。

MDプレイヤーを持ち歩くことが億劫になっている。というか、MDプレイヤーを持ち歩くことが億劫になったから、それで音楽を聴く時間が短くなり、音楽を聴く時間が短い自分というのは危険な状態だ、と思ったので、よっしゃ、MP3プレイヤーと思い立ち、そして、KANA2000を買ったのであった。

それから、2週間が過ぎた。

CDの中から、「このCDはこれ!」という曲をPCにmp3で落とし、そのフォルダーの中から、「今日はこれを聴こうか!」というものをKANA2000にコピーし、その日、聴く。シングル盤をランダムに聴く感じ?

LPをまとめて聴く・・という聴き方がカセットの時、そして、MDプレイヤーの時は中心だったように思う。結局、媒体を作る時の手間でどうしてもそうなってしまった。MDにせよ、カセットテープにせよ、媒体に音源から録音するときにいちいち、曲を選ぶ・・というのがつらい面があったから、だから、LPをそのまま録音というようなことにしていたのだろうか。だが、実際にこのMP3ライフ。パソコンで楽曲の出し入れを自由にできる環境・・ということが実現すると、このシングル曲、ランダムアクセス的な聴き方が心地よい。

LPをまとめて聴くという聴き方は、ウォーキング環境にはそぐわないのかもしれない。

MDで多少ランダムアクセス性を獲得できたけれど、あふれ返るような媒体が、ただでさえ狭い居住空間にアナーキーに散らばるという状況は避けたかった。

そんなこんなで私の音楽の消費の仕方も少しばかり変わりそうなのである。

いずれ、このPCの内部ハードディスクのファイルからの出し入れ・・という在り方もネットの環境で変わってくるだろう。たとえば、WCDMAが実現されると、384kbpsまでいけるわけで、128kbpsのmp3再生も当然可能となる。そうなると、ネットからのストリーミングのような感じで音楽を聴くということもできるわけだ。そして、その場合の対象はネット上のありとあらゆる音源から自由自在に選べる・・という状況だ。

そのような日が来るまでは、しばらくこのKANA2000とのおつきあいになりそうだ。

参考URL:KANA2000のウェブページ

中川一郎 2000.7.15 (続く予定)




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