登りの大江山 山行記


 (オフに続けて一週間後に、家族で登った山行記)

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■目的地:大江山連峰の鍋塚(763m)  
■日にち:96年11月4日(月)
■天気:快晴
■同行者:嫁さん、香里、俊一、裕太
■コースタイム:
  自宅発(8:50)〜福知山IC(10:15)〜大江山の家・グランド下の駐車場着(10:50)〜

  グランドスタート(11:05)〜562mピークの稜線(12:00)〜鍋塚-鳩が峰稜線(13:10)〜
  鍋塚(13:25-昼食-14:30)〜休憩所への林道分岐(15:00)〜グランド着(16:00)

  鬼の交流博物館(16:15-16:55)〜自宅着(19:40)

【出発】 早く起きて行くぞと言いながら、我が家は9:00出発がやっとである。
天気は昨日よりも澄み切った青空だ。神様・仏様のプレゼントであろう。感謝。
一週間前と同じルートで大江山を目指す。篠山盆地にに入ると朝靄が上がりかけている。
舞鶴道三尾山へのトンネルを抜けると一面の霧。こりゃひょっとして大江山の雲海が
見れるかもしれないぞ。(こんなに遅い時刻なのを棚に上げて...)
 福知山が近づいてくると霧も晴れて、澄み切った青空が広がる。

【大江町】 2回目なので道を間違えることもない。勝手知ったるなんとかである。
鬼の看板に子供達が沸き立つ。元伊勢内宮を通り過ぎて山の家に向かう。
山の家から少し奥に登った所にグランドがあり、そのすぐ下の駐車場に車を停める。
なんとまぁ、もう11:00近い。
 今日のテーマは「登り」。
オフでの稜線歩きは最高だったが、将来のある子供達に楽をさせてはいけない。
きつい思いをして辿り着いき、見晴らしの良い鍋塚山頂で食べる弁当。
今日はこれで行くことにした。

【青空に紅葉の登り道】 グランドから北を見上げると、鍋塚の東綾が谷を成し、
その間にきれいな紅葉が広がる。(ちょっと植林もあるが、まぁいいでしょう。)
先週に引き続いてきれいな色がまだまだ残っている。
 町役場観光課の人が言っていたお奨め登山道を登る。確かグランドの裏側から入る
と言っていたようだ。谷の奥へ伸びる舗装道をバックネットの後ろまで歩き、左手に
藪になりかけた階段道がある。これがその登山道入口だろうか。危うく通り過ぎるところだった。
これといった道標もない。恐る恐る登っていくとだんだんいい道になってきた。
山腹を緩やかに登る道だ。谷を隔ててさっきの紅葉が見渡せられる。
足元付近は笹ばっかりで高い木がない。
青空が広がる開放的ないい登りである。

 くねくねと景色を眺めながら登っていく。確かにいい道だ。
ところが、まず俊一が駄々をこねこねし始めた。飴ちゃんでつる。
今度は裕太が道脇の土をコネコネするのにはまっている。お茶を出す。
こんなそんなで、だらだら登りはいっそうだらだら気分になっていくのである。
さらに、斜面を斜めに登る道がくねくねと続く。景色は実にいい。
 途中で俊一が10cm位のカマキリを見つけ、手のひらに載せて来た。
お父さんもできない芸当だ。いつの間にか、カマキリさえも恐がらない子になっていた。
稜線に着く手前の適当なところで放してあげた。

 谷越しに見上げる鍋塚山頂の笹原が広がってきた。
だいぶ高度を上げてきたということだな。
やがて562mピークから伸びた稜線に出る。地道の林道に合流。
林道は尾根の先へまだ伸びているが、右に曲がる。ほとんど平坦な道だ。
左手の千丈が嶽側は黄色く色づいたクヌギのような広葉樹が穏やかに視界を遮っている。
 ほどなく砂利道になってきた。

【泥にはまったワゴン車】 前方で車の音がする。静かな山の中にここまで
車で来るかなぁ、と思いながら進むとワゴン車が泥にはまっている。
 年輩のご夫婦だ。脱出作戦を試みて後ろから推したり、タイヤの下に石や木を敷いて推すが
文字通り深みにはまっていくばかり。ご主人はあきらめてJAFを呼ぶと仰る。携帯電話所持。
JAF京都の電話番号を教えてあげた。
 このまま立ち去るのは忍びないが、ご夫婦も気を遣われているようなので
先を急ぐことにする。ご夫婦は電話のかかりやすい所へということで、我々が来た方へ
歩いて行かれた。

【鍋塚】 なだらかな稜線なので562mピークをいつ越えたかわからないまま、
鍋塚-鳩が峰稜線への登りにさしかかる分岐に着く。
林道は左に下りている。たぶんコルの休憩所に伸びた道に繋がるのだろう。
 岩のゴツゴツした登り道を行く。おじさんが一人下ってきた。「稜線まで10分くらい、
そこから鍋塚も10分くらいだよ。」この言葉に励まされ、腹も減ってきたので
元気を出して登る。
 見覚えのある稜線に出た。道が湿っぽい。やがて鍋塚の笹ドームが顔を出す。
ここで急に俊一が走り出す。目標がすぐそことだわかって元気が出てきたのだろう。
ぐいぐい登っていく。後ろを振り返るとなつかしい鳩が峰、千丈ヶ嶽が見える。

 山頂は10人くらいで賑やかだ。
南の大きな岩の横が空いていたので、ここに腰を下ろして待望の弁当にする。
みんなよく食べる。食べたら子供達は芝生のような山頂で遊び回る。
先週のたじまもりさんのとこと同じように、草の葉をいっぱい着けてきた。
 今日の景色は、午後になったため千丈ヶ嶽が影をひいて大きく黒く横たわり、
日本海は空より青く、水平線がわかる。この前より視界はいいようだ。
 子供達はかくれんぼに夢中。笹の中に隠れる。東綾の方にも結構平坦に笹が広がり、
原っぱのような感じだ。

【下り】 まだまだ遊び足りない子供達を促して、下りにかかる。
鳩が峰へと続く稜線の笹が逆光のようにギラギラ輝いて、なごりは尽きない。
 来た道を引き返す途中のもっぱらの話題は「ワゴン車どうなったかなぁ。」である。
562mピークの稜線の平坦林道を歩いていくと前方に車がある。まだうまくいっていないようだ。
ご夫婦の姿もない。そのまま通り過ごして、斜面の下り道に入る。
 鍋塚東綾に日光が当たり、紅葉がカーテンをひいたようにきれいな色で広がる。
下りながらもこの眺めを目に焼き付けていくように立ち止まる、また歩く。
青空と紅葉を満喫した「登りの」ファミリーハイクであった。



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1996.11.4. BY M.KANE