ツツジ残る剣尾山 山行記


   ゴールデン・ウィークの三連休。
  昨日が雨だったので今日はみんなお出かけ。
  篠山へ向かう県道も渋滞。のろのろだけど
  おかげで道ばたの鮮やかな藤の花やツツジを
  愛でながら行ける。
   行者山登山口は車でごった返していた。
  能勢の郷と剣尾山は能勢町第一の行楽地だもんなぁ。

            山頂から半国山を望む
                    1997.5.4. 

■日にち:1997年5月4日(日) 
■天気:晴れ  
■同行者:単独
■コースタイム:

  行者山登山口(12:30)〜行者山(12:50-13:10)〜伐採展望斜面(13:30)〜
  鞍部道標「風の峠」(13:40)〜六地蔵(13:45)〜剣尾山山頂(13:55-14:50)〜
  行者山(15:35)〜行者山登山口着(15:55)


【行者の岩】 朝方は曇っていたが昼からは汗ばむ陽気。行者山に登るだけで背中にも、額にも汗。
横尾山を眺める行者の岩の上で昼食とする。山肌はもう夏色になってきた。
小さい蠅がうるさい。近くでは家族連れが休憩中。今日はのんびり行くとしよう。

【行者山の花】 登っている最中の花は路傍でも見かけるスミレ、ヤマツツジ、
ノイチゴの他にはチゴユリぐらいである。と、行者山山頂を過ぎて雑木林にかかる
鞍部に下るところで小さな紫色を発見。去年の秋はコシオガマが咲いていた辺りだ。
マメ科の様なスミレのような5mm程の花に、ヒトリシズカの様なぼうぼうとした白い
小さな刷毛がふたつ付いている。草たけは5cmもない小さな草だ。帰って図鑑を
めくったが不明。後に、ヒメハギと判明。

【若葉の山道】 未明まで雨だったが、ぬかるみはない。いい山道だ。3月に来た
ときは、葉がついていない雑木林も今は眩しい緑。木の根元にもにょきにょきと
幼緑の若木や草が出てきている。賑やかな道だ。鳥の声も追いかけてこだまする。
 伐採展望斜面(約615m)に着く。霞んだ妙見山や三草山から堂床山の山なみの前に
黄緑色の木々が伸びてさらに景色を遮る。朱色のヤマツツジがかわいい。
 少し湿った山道には、桜の花びらが散りばめられている。そうかと思えばツツジの
花びら。いつもは地味な山道が今日は派手に彩られる。

【風の峠】 30人の団体とすれ違い「風の峠」に着く。3月初めには、残雪が
あった松林の下は緑一色に変わっている。木の階段を登ると六地蔵。子供連れと
すれ違う。平坦道を進めば月峯寺跡。この辺になるとまだミツバツツジが盛りだ。

【賑わう山頂】 月峯寺跡を過ぎていつもの最後の登り。葉が茂って同じ山とは思え
ない。ポツリポツリと雨音のようにアセビの花が落ちてくる。この道は真珠を散りば
めた様になっている。そろそろ山頂である。
 予想はしていたものの人が多い。30人くらい。腰を落ち着けるところがない程だ。
いつもの北側展望岩はどうかなと覗くとここにも先客。もどって半国山を眺める岩に
する。コーヒーのお湯を沸かし、スケッチをし、「孤高の人」をおもむろに読む。
今頃PLUTOさんは、加藤文太郎と同じ北アルプスだなぁ。うぐいすがゆっくりと鳴く。
 子供連れや若い人が多い。いつもの雰囲気とは違う山頂である。静けさからは
少し縁遠いが、多くの人に山の良さが判ってもらえればそれも良いかなと、今日は
ヤケにおおらかな私でした。(^^)

【花探し】 山頂の周りは程良くミツバツツジが色を添えている。霞で展望はもう
ひとつ。こういう山もあるものだと納得する。コーヒーを飲み干したので、そろそろ
下山にかかる。道々花を探していくがこれというものがない。比良・鈴鹿とはちょっと
ちがう。伐採展望斜面で白い小さな花が集まったもの発見。ジュウニヒトエのようだ。
後は、ユリの葉株だけ。この葉の先にどんなものが出てくるのかとても気になる。

【スケッチ】 この伐採展望斜面で三草山のスケッチをし、行者山では横尾山を描く。
こうやって描くと、やはり、山の様子がよくわかるようになる。愛着も湧く。
 山から下りると、かんぽの宿で汗を流そうと楽しみに向かう。ところが、今日は
人が多くてこれ以上は無理と丁重に断られた。なぜか腹立たしくもなく家路に向かっ
た。新緑にうすむらさきの藤がそこここに咲き乱れている。至って奥ゆかしい。

  剣尾山について   

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1997.5.11. BY M.KANE