平成12年度第1回総合種 技術科目



第1問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。ただし、( )内の同じ記号は、同じ解答を示す。

(1) PBXが有するサービス機能のうち、外線着信呼を着信順に、効率よく均等に複数の受付台などへ自動的に接続する機能を( ア )という。
@OAI ADIL BDID CPEG DACD


(2)図に示すデジタル式PBX(内線、外線ともにアナログ方式)の時間スイッチの原理図において、音声信号は、内線回路又はトランク回路で符号化され、送信ハイウェイに割り付けられた時間帯のチャネルへ出力される。一方、共通制御回路からは、発呼者情報、ダイヤル情報等に基づき、どのチャネル同士で信号を交換するという司令が( イ )に設定される。( イ )に書き込まれた読出しアドレスを基に、対応する( ウ )の内容が受信ハイウェイに読み出される。受信ハイウェイの信号は、対応する内線回路又はトランク回路に送られ、アナログの音声信号に復号される。
@ラインメモリ Aトランクメモリ B通話メモリ C監視メモリ D制御メモリ Eカウンタ
       


(3)デジタルPBXのプログラムでは、一般に、プログラム同士の情報の引き渡しに、トランザクションというデータの固まりを使用しており、トランザクションが順番に並んでいる行列のことを、通常( エ )という。
@キュー Aバッファ Bリスト Cメール Dスタッフ


(4)デジタル式PBXでは、内線側のデータ端末装置と電話網のアナログ回線を接続して使用する場合、データ端末装置とモデムを固定的に接続しておく必要はなく、モデムを共用することができる。これを( オ )という。
@データリンクサービス Aベアラサービス B2線/4線変換機能 Cモデムプール D多重化機能


第2問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。ただし、( )内の同じ記号は、同じ解答を示す。

(1) 次の各章は、図に示す電子式ボタン電話装置の着信及び応答回路の回路動作について述べたものである。
 

(T)外線からの呼出信号は、整流された後ホトカプラ(PC0)を導通する。PC0の出力は、回路制御プロセッサ(LCP)に制御された( ア )に伝えられ、( ア )の出力によってLCPは呼出信号を受信していると判断する。
(U)外線に応答する場合は、着信中の外線ボタンを押下すると、電話機の電話機制御プロセッサは、回路捕そく要求を主装置のLCPへ伝える。LCPは回路情報を使用中にするとともに、電話機制御プロセッサに対して接続可のデータを送る。このデータは( イ )によりモニタされていて、該当する外線及び電話機に対応する( ウ )をONにし、外線と電話機間の通話路が設定される。
@データ送受信回路 A通話回路網 B極性反転回路 Cダイオードブリッジ回路 D通話路制御プロセッサ
EX0 Fクロスポイントスイッチ Gホトトランジスタ


(2) 電子式ボタン電話装置には、( エ )機能により発信ダイヤル情報以外にスピーカボタン押下情報や外線ボタン押下情報も登録できるものがあり、操作性の向上が図られている。
@ピックアップ Aワンタッチダイヤル B再ダイヤル Cホットライン Dアッドオン


(3) アナログ伝送路に接続するデジタル形ボタン電話装置の主装置は、発信音、話中音等の可聴音を一般に、( オ )スイッチを用いて電話機に送出しており、装置構成が簡易になっている。
@空間分割 A時分割 B多重 C多段


第3問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。

(1) 出線数がnの即時式完全群で1時間当たりにそ通される呼数がC、1呼当たりの平均保留時間がh分であるとき、出線能率ηは( ア )パーセントで表される。



(2)一つの呼の接続が完了するためには、幾つもの交換機で出線選択を繰り返す場合が多い。呼が経由するn個の交換機の出線選択時の呼損率をそれぞれB1、B2、…、Bnとすれば、生起呼がどこかの交換機で出線全話中に遭遇する確率、すなわち、総合呼損率Bは、( イ )で表される。



(3)ある回線群について50分間トラヒックを調査したところ、表に示す結果が得られた。この場合の呼量は、( ウ )アーランである。
@1.5 A1.8 B30.0 C90.0 D108.0



(4) ある回線群を時刻t1〜t2のT分間調査したところ、運んだ呼量がacアーラン、運んだ呼の平均回線保留時間がh秒であった。この回線群がこの時間帯に運んだ呼数は、( エ )呼である。



(5) 2段接続リンク方式において、空き出回線とそれに接続できるリンクを選択する場合、空き出回線とリンクとを対にして試験し、全空き出回線と接続できるリンクがないとき、初めて話中処理をする方式を( オ )選択方式という。
@完全2重 A閉リンク B部分2重 C同時接続 D独立接続 E開リンク


第4問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。ただし、( )内の同じ記号は、同じ解答を示す。
(1) デジタル式電話交換機の加入者回路は、通話電流の供給、ループ監視、過電圧保護、( ア )等の機能を持つ。
@ 話中音送出 AAC/DC変換 B2線/4線変換 D呼出音送出 E発信音送出


(2) デジタル式電話交換機を動作させるために必要なプログラムは、交換局プログラムといわれ、交換機の処理手順を記述したシステム部、交換機の装置構成や利用者の収容条件を示す局データ部及び( イ )ごとに異なるサービス条件を示す加入者データから構成されている。
@交換機 Aサービス種別 B通話 C利用者 D料金種別


(3) デジタル式電話交換機の通話路は、一般に、集束(集線)部、展開部及び( ウ )部から構成され、集束部、展開部は使用率の低い加入者についてトラヒックの集束、展開を行う。また、( ウ )部はすべての端末とすべての中継線等との間に接続経路を設ける役目を果たしている。
@分岐 A分配 B交換 C終端 D接続


(4) 通信設備の直流電力供給に広く採用されている全浮動方式において、負荷電流による電圧降下を補償する各種の負荷電圧補償方式が用いられている。それらの方式としては、シリコンドロッパ方式、( エ )方式、端電池方式等がある。
@インバータ Aトランス Bブースタ Cサイリスタ Dセレン


(5) 鉛蓄電池において、自己放電や過放電によってできた微細な白色の( オ )の結晶が、陽極板や陰極板に生成される現象をサルフェーションという。
@硫酸鉛 A酸化鉛 B亜鉛 C海綿状鉛 D二酸化鉛


第5問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。

(1) ボタン電話装置の設置工事終了後に行う機能確認試験のうち、保留、再応答及び転送に関する試験では、( ア )、外線ランプの点滅、保留音及び転送先電話機の信号音を確認する。
@通話の正常性 A話中音 B高音量着信 C選択信号


(2) ITU−T勧告V.24の100シリーズインタフェースを利用して、電話交換網の接続制御を行う手順としてモデムに広く使われているものは、ITU−T勧告V.25bisのほかに( イ )方式がある。
@基本形伝送制御 AXモデム BMNP CATコマンド


(3) 光ファイバの心線をフェルール形コネクタで接続するときに用いられるフェルールは、光ファイバの( ウ )を防止するための部品である。
@破断 A接続部への衝撃 B伸びひずみ Cねじれ Dコアの軸ずれ


(4) TTC標準JT−I430では、ISDN基本ユーザ・網インタフェースのNTとTE間の配線構成において、TE側の接続コード長は10メートル以下と定められている。この場合、ポイント・ツー・ポイント配線では、NTとTE間の総合減衰量が96キロヘルツにおいて6デシベル以下であるとき、( エ )メートルまでの延長コードを用いることができる。
@5 A15 B25 C50


(5) 図−1〜図−4に示すISDN基本ユーザ・網インタフェースの参照点における物理インタフェースの組合せのうち、ISDN端末を接続する場合の正しい組合せは、( オ )である。
@図−1のみ A図−2のみ B図−3のみ C図−4のみ D図−1と図−4 E図−2と図−3
   


第6問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。

(1)図の伝送路符号形式は、( ア )方式である。
@AMI ACMI B複流NRZ C複流RZ D単流NRZ



(2)コネクション型通信を行うには、データ伝送に先立ち発信端末から着信端末までの間の通信経路を確立する必要がある。OSI参照モデルにおいて、この端末相互間の経路の確立は( ア )層の重要な機能の一つである。
@物理 Aデータリンク Bネットワーク Cトランスポート D応用 Eセッション Fプレゼンテーション


(3)デジタル伝送路の信号形式であるエンベローブ形式とは、定まったビット長に区切ったユーザのデータに、( ウ )ビット及びSビットの各1ビットを前後に付加してブロック単位としたものである。
@A AB BC CD DE EF


(4)基本形データ伝送制御手順では、データの転送に入る前に、通信相手端末の指定や確認、相手端末の送受信準備状態の良否の確認、送受信の立場の確認などが必要がなる。この役割を担うフェーズが、( エ )である。
@回線の接続 A情報メッセージ BACK Cデータリンクの確立 D送受信準備


(5)データ伝送における交互監視について述べた次の二つの記述は、( オ )。
A 交互監視では、一つの伝送ブロックに対する応答信号を受信してから次の伝送ブロックを送信している。
B HDLC手順の非同期平衡モードでは、交互監視を用いることにより、正規応答モードよりも高い伝送効率を達成している。
@Aのみ正しい ABのみ正しい BAもBも正しい CAもBも正しくない


第7問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。ただし、( )内の同じ記号は、
同じ解答を示す。
(1) 電話網を経由して、公衆データパケット交換網にアクセスする非パケット形態端末は、通常、まず、ITU−T勧告X.28に規定されているプロトコルに従い、( ア )にアクセスする。
@PAD ATSS BDチャネル CBチャネル DMHS


(2) ITU−T勧告X.25のフロー制御において、送信側Aから受信側Bにデータパケットを送信しているとき、Bが受信シーケンス番号を「L+1」に設定したデータパケットをAに送信することは、Bでは、Aからの送信シーケンス番号( イ )までのデータパケットがすべて、正常に受信できていることを示す。
@L−2 AL−1 BL CL+1 DL+2


(3) ISDNユーザ・網インタフェースには、基本インタフェースと( ウ )インタフェースがあり、さらに、( ウ )インタフェースには、インタフェース構造として、Bチャネルインタフェース、Hチャネルインタフェース、B/Hチャネル混合インタフェース等がある。
@パケット A高速度 B一次群速度 C回線交換 Dモデム


(4) 公衆データパケット交換網のVCサービスにおいて、( エ )機能が表示された着呼パケットを受信した端末は、応答に関する制限が指示されていない場合、着呼受付パケット又は復旧要求パケットにユーザデータを付加して相手端末へ伝送することができる。
@ハントグループ Aファーストセレクト BMHS Cスループット・クラス・ネゴシェーション


(5)公衆データ回線交換網では、相手端末に正常に接続できない場合、その理由を( オ )信号により網から発信端末に通知する。
@NAK Aユーザファシリティ BRNR Cコールポログレス


第8問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。
(1)基本形データ伝送制御手順の( ア )では、転送方向が逆の二つの情報メッセージを転送する場合、それぞれ独立にデータリンクを設定する。
@コードインディペンデントモード Aセレクティング方式 B会話モード C両方向同時伝送モード Dポーリング方式


(2)HDLC手順では、各種の情報をフレームといわれる転送単位で送受する。このフレームには、ユーザデータの情報転送を行うIフレーム、リンクの監視を行う( イ )フレーム及びデータリンクの制御を行うUフレームがある。
@C AD BF CR DS


(3)HDLC手順についての次の二つの記述は、( ウ )
A 不平衡手順クラスでは、一次局と一つ以上の二次局は、正規応答モード又は非同期応答モードのいずれかで動作し、両方向交互伝送又は両方向同時伝送が可能である。
B 平衡手順クラスでは、複合局は、非同期平衡モードで動作し、常に、両方向交互伝送を行う。
@Aのみ正しい ABのみ正しい BAもBも正しい CAもBも正しくない


(4)ISDN基本ユーザ・網インタフェースでは、同一バス上の複数のTEが衝突しないでDチャネルにアクセスできるように、各TEが伝送するフレームを持たないときは、Dチャネルに( エ )を連続送信して、Dチャネルの空き状態をチェックできるようにしている。
@「01111110」のフラグシーケンス A「1」のビット Bノーステーションアドレス Cトークン Dフレーム検査シーケンス


(5) ISDN基本ユーザ・網インタフェースで使用されるTEIには、網から割り当てる場合と事前にTE自体にTEIを設定する場合とがある。事前に設定する場合のTEIの値は、( オ )の中から設定する。
@0〜63 A0〜126 B64〜126 C64〜127


第9問

次の各文章の(   )内に、それぞれの解答群の中から最も適したものを選び、その番号を記せ。
(1)呼の開放を行うため、切断指示を受けたパケット形態端末は、パケット交換網に対して( ア )パケットを送出する。
@CF ARNR BRR CCC DCI


(2) 図は、HDLC手順を使用する非パケット形態端末とパケット形態端末間の通信シーケンスを示したものである。図中のX、Yは、それぞれ( イ )、( ウ )を表す。
@CFパケット AUAコマンド BUIコマンド CCN(IC)パケット DCCパケット EUAレスポンス
FUIレスポンス GCIパケット
     


(3)ISDNサービスのうち、( エ )サービスは、ユーザ・網インタフェースで低位のレイヤ1〜3のみの標準化されたサービスであり、網は、透過的(トランスペアレント)な情報転送手段を提供する。
@テレ AMHS BHLF Cメール Dベアラ


(4)ISDNのDチャネルを用いてISDN端末相互間でパケット通信を行う場合、一般に、パケット通信プロトコルとして、レイヤ2では( オ )を、レイヤ3ではX.25手順を利用する。
@X.2 AX.30 BX.75 CLAPB DLAPD



Ans.


問1(ア)D (イ)D (ウ)B (エ)@ (オ)C
問2(ア)E (イ)D (ウ)F (エ)A (オ)A
問3(ア)D (イ)@ (ウ)A (エ)C (オ)E
問4(ア)B (イ)C (ウ)A (エ)B (オ)@
問5(ア)@ (イ)C (ウ)D (エ)B (オ)E
問6(ア)A (イ)B (ウ)E (エ)C (オ)@
問7(ア)@ (イ)B (ウ)B (エ)A (オ)C
問8(ア)C (イ)D (ウ)@ (エ)A (オ)@
問9(ア)@ (イ)F (ウ)C (エ)D (オ)D



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