ひろば
 木村秀夫氏 | 浦安市 前介護保険課長 木村秀夫 氏に聞く |
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| 介護保険の 今後のポイント |
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ルパン では、介護保険制度の開始後一年間の感想からお願いします。
課長 法施行にあたっていろいろな課題点、問題点がありました。例えば要介護認定で自立と認定されますと、ホームヘルプサービスなど介護保険によるサービスが受けられなくなります。またサービスを使いますと一割の利用料を支払うことになり、所得の低い方は大きな負担となります。
サービスの提供体制では、高齢化率の低い浦安でどのくらい民間事業者が参入してくるのかなど様々な問題がありました。 準備段階から法施行前のサービス水準を前提に検討を進めました。
施行前にサービスを受けていた方で自立と認定された方には、要支援と同程度のサービスを提供、低所得者への介護保険利用者負担額の助成を、またケアプラン作成については市の在宅介護支援センターが中心になり認定された方の半分近くを市が作成しました。 順調にスタートできたものと思っております。ルパン スムーズですね。 課長 はい、スタートしてすぐの六月に意識調査を行いまして、サービスの満足度としては、満足・ほぼ満足を併せて九割近くの方が満足と回答しています。苦情も少なく、スムーズに運営することができました。 ルパン そこで明らかになる要望や、私が今日持ち込む要望などが反映されていますか。 課長 はい、いろいろな意見を聞きながらサービスの質の向上につなげたいと思っています。介護保険スタート前、市のデイサービスを週に二回利用の人もおられますが、新規に認定される方でデイサービスを希望しても利用できない恐れがあるので週一回に制限しました。これまで複数回使ってきた方には、それが不満でした。そこで平成十三年度は開設日の延長等、できるだけ週二回程度の利用が可能になるよう対応していきます。 ルパン それでは、この一年の総括をひとことで教えて下さい。 課長 サービスの利用は、目標としていた支給額を二ポイント上回り、利用者の満足度も九割以上の方が合格と答えてくれました。課題は山積ですが、いいすべりだしという感じです。 ルパン 今後の方針のようなものがあれば教えて下さい。 課長 サービスの量をいかに増やすか、今後はいかに質を確保していくか、各事業者ごとのサービス評価が必要になります。また介護保険施設は、浦安には老人保健施設がないので、この検討を進めているところです。 ルパン 特別老人ホームの要求の意見がありますが。 課長 特別養護老人ホームは現在待機者が約百二十。従来ですと介護度が重い人が入所しましたが、介護保険では要介護一以上であれば入所でき、所得に応じて最高二十二万円の利用者負担がありましたが、食費を含めて六万円程度の負担で入所できることになり、多くの方が施設に入所を希望されています。補助金等の整備を計りながら、社会福祉法人等の参入等をうながして参りたいと考えています。 ルパン 今回疑問や要望があったので、お尋ねします。 課長 はい、どうぞ。 ルパン 浦安市の総合的な福祉レベルの向上を望む声には？ 課長 浦安市の福祉レベルは他市と比較して遜色がないと考えていますが、具体的にどのような点ですか。 ルパン 搬送のサービスが気軽に使えるようにとのことですが。 課長 搬送は、特別養護老人ホーム、ショートステイの利用の際のサービスは従来から行っていますが、個人的な娯楽に移送サービスを使うのは無理です。市ではリフトカーの貸し出しを行っていますのでそれを利用していただくか、県指定の介護タクシーがありますので、市の方に相談してください。 ルパン 介護保険料の徴収が若年齢化するのではという若い人の不安が出ています。 課長 介護保険の保険料徴収対象を決める際、二十歳からという意見もありましたが、最終的には四十歳以上六十五歳未満の医療保険加入者が対象となっていますので、若年齢化することはないと思います。 ルパン 社会保険や年金の知識を学校などで教えた方がいいのではという人がいます。 課長 市でも説明を求められれば、生涯学習の出張出前講座で介護保険もメニューに入っていますので、ご利用下さい。 ルパン まだまだ制度を理解できずに悩んでいる人もいます。 課長 広報活動はできるかぎり力をいれてきました。説明会の開催、パンフレットの配布等できるだけやったと考えています。それでも解らない、詳しく聞きたいという方は、何人か集まって頂ければ出前講座をしに参りますし、市役所の介護保険課の窓口で説明させて頂きます。 ルパン 今日は制度のことがよくわかりました。 （課長はこのあと異動）