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[2007-01-01 新聞 第17号より]

  まだ浦安の海が埋立られていない頃の物語。遠浅の海は「沖の百万坪」といわれ、魚、貝類の宝庫だった。それが「ハマ」

 いつもゴロゴロ寝ていたのでゴロー太と呼ばれている漁師がいた。「あんまり無理しんな」とゴロー太は、べか舟で漁に出て行く仲間に声をかけた。ゴロー太は、「オイは他の漁師とは頭が違うんだ」と得意だった。

 夜になるとゴロー太は出かけるが、狙いは禁漁区でアサリを採る密漁だ。それも一斗樽に20杯もとれば満足なのに、40杯も採るという べか舟が沈没スレスレの密漁だった。川岸にはワルの兄貴分が待っていて、アサリを買ってくれた。

 新月の夜、ゴロー太のべか舟が、赤エイに襲われ転覆。ゴロー太は赤エイの毒針に刺され、暗い海に「助けてー」と叫んだ。「おい、ゴロー太、こわいかい」とべか舟で集まってきた漁師たち。そしてクライマックス。どうなるかはお楽しみ。                   

(幕ー)   書内三平 

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